第3戦アナハイム2では、趣きの異なるトリプルクラウンフォーマットが採用された。昨シーズン試験的に行われたこの形式は、450SXメイン×3レース、250SXメイン×3レースの総合結果によって、各クラスのウィナーが決まるもので、今年は第8戦デトロイト、第13戦ヒューストンを含めた3大会が対象となる。メインの周回数に関しては徐々に長くなる設定だったが、今年からは3レースとも一定(450SX=12分+1周、250SX=10分+1周)となった。また、レース間隔が短いことから、スペアマシンが認められることになった。
開幕当初からカリフォルニアらしからぬ天候続きだが、今大会は数日間降り続いた雨が金曜未明にようやく止み、好天で週末を迎えることができた。コースは早めに完成しており、ビニールシートでカバーされていたのでマディには至らなかったが、コース外周には泥濘スポットや水たまりが残っていた。
450SXのメインレース1(12分+1周)では、ケン・ロクスン(ホンダ)がホールショットを取った。2位以下にはクーパー・ウェブ(KTM)、イーライ・トマック(カワサキ)、マービン・ムスキャン(KTM)が続く。上位4台は各々1秒前後のマージンを保ちながら周回した。終盤になるとクーパーがスパート、最終ラップにロクスンを攻略してトップでチェッカーを受けた。ロクスンに続き3位には、トマックをかわしたムスキャンが入った。
メインレース2(12分+1周)では、ウェブがホールショットを取り、2連勝へ幸先の良いスタートを切った。背後にはコール・シーリー(ホンダ)、ムスキャン、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)、ジャスティン・バーシア(ヤマハ)がつけた。5周目にはムスキャンがシーリーをかわし、チームメイト同士の一騎打ちとなったが、クーパーがムスキャンの追撃を振り切りトップでフィニッシュ、総合優勝に王手をかけた。3位にバーシア、4位にはスタート12位から追い上げたトマックが入った。
メインレース3(12分+1周)では、トマック、ウェブ、ムスキャンが好スタート。その後にチャド・リード(スズキ)、ディーン・ウィルソン(ハスクバーナ)が続いた。6周目にはムスキャンが2位に浮上し、トマックを追いかけたが、4~5秒の差を詰めることはできなかった。最終レースの着順は、トマック、ムスキャン、ウェブ、ロクスン…。
この結果、総合順位は1位ウェブ(1/1/3)、2位ムスキャン(3/2/2)、3位トマック(4/4/1)で、ウェブが450SXにおけるキャリア初優勝を飾った。


450SXResult

順位 ライダー チーム マシン
1 2 C・ウェブ Red Bull KTM KTM Dunlop ユーザー
2 25 M・ムスキャン Red Bull KTM KTM Dunlop ユーザー
3 3 E・トマック Monster Energy Kawasaki Kawasaki Dunlop ユーザー
4 94 K・ロクスン Team Honda HRC Honda Dunlop ユーザー
5 15 D・ウィルソン Privateer Husqvarna Dunlop ユーザー
6 14 C・シーリー Team Honda HRC Honda Dunlop ユーザー