アジアロードレース選手権最終の第6戦は12月4日・5日にタイのチャーン・インターナショナルサーキットで開催された。  
ここは第2戦の開催地でシリーズ唯一2回開催のコースとなる。  
今シーズンのタイトル争いは、トップが小山選手(ホンダ)、7ポイント差でザイディ選手(ホンダ)、22ポイント差で高橋選手(ホンダ)がトップ3となっている。  
4位のカマルザマン選手(カワサキ)も可能性はあるが34ポイントの開きがあり、実質は小山選手とザイディ選手の一騎打ちとなっている。  
その差は7ポイントあり圧倒的に小山選手が優位で、ザイディ選手の真後ろを走る限りタイトルを獲得できる状況だ。  
しかし予選ではその小山選手が転倒。  
なんとか8番グリッドを獲得したが、直接対決の相手ザイディ選手も7番手で、小山選手にとってはまずまずの順位となった。  
ポールポジションは全日本フル参戦で地元タイのポラマイ選手(ヤマハ)

Race1

土曜日のレース1、ポールスタートのポラマイ選手を先頭に、同じくヤマハで全日本フル参戦のクライサルト選手が2位、高橋選手が3位で続く。  
オープニングラップ、小山選手は8位、ザイディ選手が9位で戻ってきた。  
これにより高橋選手には、優勝すれば一気に大逆転タイトル連覇への道が開ける。  
前を走る地元タイ勢のポラマイ・クライサルトのヤマハ製に猛プッシュを続ける高橋選手だったが、転倒してしまう。  
チャンピオン争いからも脱落してしまう。  
そして6位争いの後方グループ約10台の中で小山選手とザイディ選手はバトルをしていた。  
二人に伊藤選手(ヤマハ)とユディスティラ選手(カワサキ)を加えた4人による8位争いがファイナルラップまで続いていく。  
レース1を制したのはクライサルト選手、2位ポラマイ選手、3位ナクチャロエンスリ選手とヤマハ勢が表彰台を独占した。  
ザイディ選手7位、小山選手8位でその差6ポイント、小山選手が王手をかけて日曜のレース2に挑む。

Race2

日曜日のレース2もスタートからレースをリードするはクライサルト選手、ポラマイ選手の地元ヤマハ勢。  
そこにカマルザマン選手が加わり、3台のトップグループがレースをリードしていく。  
その後方では9台によるセカンドグループが形成、小山選手とザイディ選手は集団の中でバトルを展開していた。  
小山選手はザイディ選手を意識しながら安定したペースで周回していたが、折り返しの9周目になんとマシントラブルが発生しリタイア、0ポイントとなってしまった。  
最終レースの優勝はレース1同様クライサルト選手、2位ポラマイ選手、3位にウエスト選手が入りレース2もヤマハ勢が表彰台を独占した。  
ザイディ選手はしっかりとレースを走り抜き6位フィニッシュ。  
逆転で自身2度目となるシリーズタイトルを獲得した。

小山選手のコメント

「タイトルを取りに行ったレースでしたし、ザイディの後ろでゴールできればいいので堅実に走っていました。しかしこれがレースです。ベストを尽くしやりきりましたから後悔はありません。」


SUPER SPORTS 600cc RACE1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 Decha Kraisart Yamaha Thailand Racing Team Yamaha '30.00.113 Dunlop ユーザー
2位 Chalermpol Polamai Yamaha Thailand Racing Team Yamaha '30.00.364 Dunlop ユーザー
3位 Anucha Narkcharoensri Yamaha Thailand Racing Team Yamaha '30.00.819 Dunlop ユーザー
4位 Azlan Shah Kamaruzaman BikeART Racing Kawasaki Kawasaki '30.07.212 Dunlop ユーザー
5位 Anthony Keith West Akeno Speed WJR Racing Team Yamaha '30.07.272 Dunlop ユーザー
6位 Dimas Ekky Pratama Astra Honda Racing Team Honda '30.07.466 Dunlop ユーザー

SUPER SPORTS 600cc RACE2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 Decha Kraisart Yamaha Thailand Racing Team Yamaha '29.56.605 Dunlop ユーザー
2位 Chalermpol Polamai Yamaha Thailand Racing Team Yamaha '29.57.553 Dunlop ユーザー
3位 Anthony Keith West Akeno Speed WJR Racing Team Yamaha '29.59.565 Dunlop ユーザー
4位 Azlan Shah Kamaruzaman BikeART Racing Kawasaki Kawasaki '30.01.049 Dunlop ユーザー
5位 Dimas Ekky Pratama Astra Honda Racing Team Honda '30.03.247 Dunlop ユーザー
6位 Md Zaqhwan Zaidi MUSASHi Boon Siew
Honda Racing
Honda '30.03.488 Dunlop ユーザー

SUPER SPORTS 600ccPoint

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 Md Zaqhwan Zaidi MUSASHi Boon Siew
Honda Racing
Honda 162 Dunlop ユーザー
2位 小山 知良 T. Pro Yuzy Honda NTS Honda 158 Dunlop ユーザー
3位 Azlan Shah Kamaruzaman BikeART Racing Kawasaki Kawasaki 142 Dunlop ユーザー
4位 高橋 裕紀 MUSASHi Boon Siew
Honda Racing
Honda 136 Dunlop ユーザー
5位 Decha Kraisart Yamaha Thailand Racing Team Yamaha 135 Dunlop ユーザー
6位 Anthony Keith West Astra Honda Racing Team Yamaha 126 Dunlop ユーザー

※第6戦終了時点