Moto3クラスも、オーストリアGPと同じタイヤ、フロントにソフトS、ミディアムM、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
ドライ・コンディションで行われた予選では、イタリア人のE・バスティアニーニ選手(HONDA)が今季初のポール・ポジションを獲得した。
「マシンの状態はとてもよく、ミサノは自分のライディング・スタイルにあっていることも追い風になった。明日の天候が心配です」とバスティアニーニ選手。
ところが、予選中のスロー走行でペナルティをとられて3位降格となり4位2列目となる。
代わってJ・マルティン選手(HONDA)がポール・ポジション、続いて首位のJ・ミル選手(HONDA)、F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)がフロント・ローとなった。
佐々木歩夢選手(HONDA)は7位、鳥羽海渡選手(HONDA)13位、鈴木竜生選手(HONDA)19位を獲得。
「予選ではいい走りができた。明日はトップ・グループについていきたい」と佐々木選手。
鳥羽選手は「予選では、いいグループの後ろにつくことができた。ここは序盤に荒れると思うので、いいスタートを切っていい位置でレースをしたい」とコメント。
鈴木選手は「今回は一発のタイムを出せなかったが、アベレージではミル選手と同じくらい出ているので悪くない。トップ・グループでレースしたい」と語っていた。
しかしその後、3人ともスロー走行でペナルティを受けて、佐々木選手19位、鳥羽選手は25位、鈴木選手は31位からと、厳しい位置からのスタートとなった。
レイン・コンディションで決勝が始まると、マルティン選手がホール・ショット。ミル選手、ディ・ジャンナントニオ選手、予選5位のR・フェナティ選手(HONDA)、バスティアニーニ選手と続く。
まずは、マルティン選手、フェナーティ選手、ミル選手がトップ争いを展開する。一方、バスティアニーニ選手は3周目に転倒してしまう。
3周目にトップに上がったフェナーティ選手は雨の中ハイ・ペースで走り続け、引き離しにかかる。マルティン選手とミル選手が2位争いを展開。2台ともコース・アウトして遅れをとるが、2位争いのポジションは守っていく。
7周目になると、トップのフェナーティ選手は約10秒のリードを奪い独走体制となる。
2位はマルティン選手、ミル選手が3位に続いたが、マルティン選手は10周目に転倒してしまう。この後、ミル選手が2位、ディ・ジャンナントニオ選手、P・エッテル選手(KTM)、A・カネット選手(HONDA)が3位争いとなる。
後半に入ると、トップのフェナーティ選手は約18秒の大量リードを奪う。単独2位にミル選手、ディ・ジャンナントニオ選手とカネット選手の3位戦いとなる。ところが、残り3周というところでカネット選手は転倒してしまう。
これでディ・ジャンナントニオ選手が単独3位に。
フェナーティ選手は30秒近い大差をつけて、今季2勝目を達成。
ミル選手が2位。ディ・ジャンナントニオ選手が3位表彰台を獲得した。この結果、フェナーティ選手がランキング2位に戻り、首位のミル選手と61点差となった。
また、鈴木選手、佐々木選手、鳥羽選手は転倒してしまった。全16台が転倒リタイアするという波乱のレースだった。
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優勝 R・フェナーティ選手(HONDA)
「朝のウォーム・アップで少し問題があったが、その問題をチームと一緒に解決して、ウェットのいいセッティングができた。レースは、とてもコンディションが難しかったけど、冷静に走っていった。ミサノでイタリアの国家を聞くのは、とても不思議な気持ちだった。雨の中、多くのファンが来てくれて応援してくれたことがすごくうれしかった」
2位 J・ミル選手(HONDA)
「今日のコンディションで2位は、優勝したような気分です。スタートからプッシュしたが、路面が非常に滑りやすく、左コーナーは特に厳しかった。差を広げたいと思ったが、無理だと思った。転倒しかけることもなく、フィニッシュできたことはうれしい。今回ほど難しいレースはなかったと思う。すばらしいペースで申し分のない走りをしたフェナーティ選手におめでとうと言いたい。チャンピオンシップの計算はしたくない。ミサノもアラゴンもカギとなるラウンドです」
3位 F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)
「ウエットではいつも攻めの走りができるが、なぜか今日はスピードに乗れなかった。序盤のミスして、2番手から7番手まで落ちたあと、多くの転倒を見た。カネット選手とのバトルが始まってから、自分のリズムをキープするようにした。彼にパスされたとき、彼が少し限界の走りをしていると思ったので、少しプレッシャーを与えることにした。彼が転倒したときは自分でも信じられなかった。今日は、地元の観客の応援が力になった。」
リタイア 鳥羽海渡選手(HONDA)
「ウォーム・アップで転び、決勝でも転んでしまった。ポイント圏内だったので残念です。今日はとにかく完走しようと考えていたが、ウォーム・アップ時と同じ15コーナーで、ハイサイドで転んでしまった。気持ちを切り替えて、次のアラゴンに挑みたい」
リタイア 佐々木歩夢選手(HONDA)
「ペナルティーで19番グリッドからのスタートになったが、ペースがよくて追い上げることができた。6番手に上がり、前のグループとの差を縮めようと思った14周目の6コーナーで攻めすぎて、ハイサイドで転びました。ウイークを通じて、ドライでもウエットでもいい走りができたので、自分としては納得できる内容でだった。今度は結果を残したい」
リタイア 鈴木竜生選手(HONDA)
「ペナルティーで、最後尾の31番グリッドからのスタートになったが、4周目に6番手グループまでポジションを上げた。結果は、その周に転倒リタイアしたけど、最後尾からわずか数周で追い上げられたことに自分でも驚いたし、いい経験ができた。今日はチームのホーム・グランプリだったので、いつも以上に全力を尽くした。守りの走りをしていれば、自己ベストの8位以上でゴールできたかもしれない。でも、今日はいけるところまでいこうと攻めの走りをした。リタイアは残念ですが、納得できる内容だったので、自分としては悔いはありません」
MOTO3Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | R.Fenati | Marinelli Rivacold Snipers | HONDA | '46.24.290 | |
2位 | J.Mir | Leopard Racing | HONDA | '46.52.884 | |
3位 | F.Di Giannantonio | Del Conca GrGesini Moto3 | HONDA | '47.03.325 |
MOTO3Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | J.Mir | Leopard Racing | HONDA | 246 | |
2位 | R.Fenati | Marinelli Rivacold Snipers | HONDA | 185 | |
3位 | A.Canet | Estrella Galicia 0,0 | HONDA | 162 |
※第13戦終了時点