Moto3クラスには、前戦と同じフロントにソフト&ミディアム、リアにソフトS1、ミディアムM1を供給した。
予選では、J・マルティン選手(HONDA)が今季9度目のポール・ポジションをゲットした。
「ここは好きなコースではないが、かなりいい状態になった。今年最後のレースで勝ちたいです」とマルティン選手。
続いて、すでにタイトルを獲得しているJ・ミル選手(HONDA)が2位、G・ロドリゴ選手(KTM)が3位となる。
鈴木竜生選手(HONDA)は自己ベストの4位。
「違うセッティングを試したら、それがうまくいった。ベスト・グリッドを獲得できてうれしいです。明日は日本GPの4位を超えるリザルトを目指します」と鈴木選手。
佐々木歩夢選手(HONDA)7位、鳥羽海渡選手(HONDA)20位となる。
「ここな好きなコースです。ベスト・グリッドを獲得できてうれしい。ベスト・リザルトでシーズンを終えたいです」佐々木選手。
鳥羽選手は「フィーリングは悪くないです。前にスペイン選手権で勝っているコースなので、ベスト・リザルトを狙います」とコメント。
また、レッドブルMotoGPルーキーズ・カップでチャンピオンを獲得したばかりの真崎一輝選手(HONDA)がワイルド・カードとして参戦して18番手につけた。
「予選ではいいグループについていけず、タイムを短縮できなかった。単独でもっとタイムを出せたと思うし、1周をしっかりまとめきれなかったのは悔しいです。明日はスタートを決めて、目標のトップ10フィニッシュを目指します」と真崎選手は語った。

決勝レースが始まると、マルティン選手がホール・ショット。後ろからロドリゴ選手、ミル選手、E・バスティアニーニ選手(HONDA)、佐々木選手、鈴木選手などが続く。
レース序盤、マルティン選手、ロドリゴ選手、ミル選手の3台がトップ集団を形成するが、3周目にロドリゴ選手が転倒してしまう。
ロドリゴ選手の転倒を避けたミル選手はコースアウトして、19位にまで後退する。
トップのマルティン選手はこのアクシデントで後続に2秒近いリードをつける。
2位争いは、J・ゲバラ選手(KTM)、バスティアニーニ選手、佐々木選手、M・ラミレス選手(KTM)、F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)、鈴木選手、真崎選手などが競り合っていくが、ディ・ジャンナントニオ選手は7周目に転倒する。

レース中盤、トップのマルティン選手は5秒近いリードを築いて独走体制。
2位争いはラミレス選手、ゲバラ選手、バスティアニーニ選手、R・フェナーティ選手(HONDA)など12台が混戦を繰り広げる。アクシデントで後退していたミル選手も、着実に順位を上げて、2位集団に加わっていく。

レース後半、マルティン選手はトップを快走。2位争いの集団は混戦を続け、ミル選手はこの集団の中で着実に順位を上げていき、残り5周で2位集団の先頭に出る。
マルティ選手はそのままトップを快走するとポール・トゥ・ウィンでは初優勝。
2位争いは最後まで大混戦となるが、ミル選手は後続を抑えきると2位でチェッカー。
ミル選手を追いかけたラミレス選手が3位表彰台をつかんだ。
また、真崎選手はデビュー戦で10位を獲得。鈴木選手と佐々木選手はレース後半で順位を落とし、鈴木選手11位、佐々木選手13位。鳥羽選手は24位となった。
佐々木選手は年間ランキング20位となり、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。

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優勝 J・マルティン選手(HONDA)

「スタートから引き離したいと思っていたが、ロドリゴ選手がパスしようとしてきたので、簡単ではなかった。2秒の差がついたのが分かって、最後までプッシュし続けた。集中力を維持するのは簡単ではなかったが、今週初めてミスをひとつもしなかった。シーズン最終戦で優勝できて本当にうれしい。2週間後にはサーキットに戻り、2018年にトップに立てるようにがんばります」

2位 J・ミル選手(HONDA)

「今日はマルティン選手と戦って勝ちに行けるだけのリズムがあったので、3周目で起きたことは残念です。でも、これがレースです。Moto3最後のレースの思い出として、追い上げと、地元の観衆の応援を心に刻みたいと思う。ロッシ選手のシーズン勝利数記録には並べなかったが、ベストを尽くしました」

3位 M・ラミレス選手(KTM)

「表彰台に上がれてすごくうれしい。とにかく前のライダーをパスしようと走り続けた。限界まで攻めたけど、これ以上は無理だった。KTMの最上位ということもうれしいね」

10位 真崎一輝選手(HONDA)

「グランプリは予想していた通りの厳しい戦いでしたが、ついていくことができてよかったし、細かいテクニックなど、学ぶことは多かった。今回は目標にしていたトップ10フィニッシュができた。それ以上のリザルトを残すことが、次の課題です。とてもいい経験ができたし、来週のスペイン選手権最終戦では、この経験を活かして優勝したいです」

11位 鈴木竜生選手(HONDA)

「5、6番手までポジションを上げたところで、最終コーナーでギアが落ちなくなり、コースをはみ出てしまった。それでポジションを落としたが、それからも何回か同じような状態になり、厳しい走りとなった。しかし、2番手争いのグループでバトルができたことは大きな成果だった。トラブルがなかったらもう少し順位はよかったと思うが、予選ではベスト・グリッドを獲得できたし、来年につながるレースができたと思う。来年に向けての課題も明確になったので、ウインター・テストではしっかり克服していきたい」

13位 佐々木歩夢選手(HONDA)

「スタートはよく、中盤まで走りもよかったと思う。しかし、中盤過ぎからフロントが切れ込むようになった。なんとかコントロールして走っていたが、終盤はそのコントロールで体力を使い、フィジカル的にも厳しかった。中盤まで5、6番手でレースを戦えたのは大きな自信になった。最終的にポジションを落としたのは残念だが、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得できてうれしいです」

24位 鳥羽海渡選手(HONDA)

「スタートでミスして大きく遅れてしまった。それがすべてのレースだった。最終戦としては最悪の終わり方ですが、来年につながるレースはできたと思うので、今年得た経験を来年は活かしたい」


MOTO3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 J.Martin Del Conca Gresini Moto HONDA '40.02.193 Dunlop ユーザー
2位 J.Mir Leopard Racing HONDA '40.05.953 Dunlop ユーザー
3位 M.Ramirez Platinum Bay Real Estate KTM '40.06.070 Dunlop ユーザー
10位 真崎一輝 Asia Talent Team HONDA '40.08.655 Dunlop ユーザー
11位 鈴木竜生 SIC58 Sauadra Corse HONDA '40.08.737 Dunlop ユーザー
13位 佐々木歩夢 SIC Racing Team HONDA '40.10.880 Dunlop ユーザー
24位 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '40.37.923 Dunlop ユーザー