2018年シーズンは最終ラウンドを迎えた。場所はスペイン中東部にあるバレンシア。
初日から豪雨に見舞われ、今年のバレンシアは悪天候に悩まされた。

ダンロップは、Moto2クラスにフロントにソフト343、ミディアム2、リアに3、ハードS1を用意。その他、1種類のレイン・タイヤを準備した。
土曜日の予選当日は、午前中は雨が降ったものの、昼頃に止み、Moto2クラスの予選はほぼドライ・コンディションで行われた。
ポール・ポジションは、L・マリーニ選手(KALEX)が獲得。「ウェットでポールを取れるとは思ってなかった。決勝もウェットになりそうなので、しっかり準備したい」と今季2度目のポールとなったマリーニ選手。
続いて、X・ヴィアージ選手(KALEX)、M・シュロッター選手(KALEX)が続く。
タイトルを獲得したF・バグナイア選手(KALEX)は4番手につける。
また、長島哲太選手(KALEX)は20位となった。

決勝当日は朝から雨模様となった。ウェット・コンディションで決勝レースは始まり、ヴィアージ選手が好スタート。予選10位のM・オリヴィエーラ選手(KTM)、バグナイア選手などが続くが、スタート直後にマリーニ選手、バグナイア選手など4台が接触して転倒してしまう。
混乱を尻目に、2周目にトップに上がったのはオリヴィエーラ選手で、後ろからマルケス選手、M・パシーニ選手(KALEX)、ヴィアージ選手などが続く。
6周目になるとマルケス選手がトップに上がり、オリヴィエーラ選手が続く。3位争いはヴィアージ選手とI・レクオナ選手(KTM)が繰り広げていく。
12周目、3位につけていたヴィアージ選手が転倒。これで単独3位はレクオナ選手となる。
トップはマルケス選手で、約2秒後ろに2位オリヴィエーラ選手がつける。
ところが、レース中盤の15周目にトップを走っていたマルケス選手がクラッシュ。すぐに再スタートするも3位に後退。パシーニ選手と3位を争うこととなる。
マルケス選手の脱落で、オリヴィエーラ選手が先頭に上がり、2位にレクオナ選手が続く。
難しいコンディションのなかで転倒車が相次いだが、トップのオリヴィエーラ選手は安定したペースで快走を続ける。
2位にはレクオナ選手、マルケス選手は3位を守っていく。
オリヴィエーラ選手はそのままトップを走り抜くと今季3勝目を達成。来期はMotoGPに上がるため、勝利でMoto2クラスの戦いを締め括った。
続いて、レクオナ選手が自己最高の2位、マルケス選手は3位となった。
また、長島選手はポイント圏内12位でチェッカーを受けた。

コメント

優勝 M・オリヴィエーラ選手(KTM)
「すばらしい結果でシーズンを終えることができた。難しいコンディションの中で、勝つことができた。路面は乾き始め、タイヤの温度は上がって難しかったが、自分のペースをコントロールして、あまりきつくブレーキをかけないようにした。今日、最も重要なことは、安定して走り、ミスをしないことだった。
マルケス選手が力強い走りだったので、彼がミスをするのを待とうと、彼の後ろについていた。その通りの展開となり、残りのレースをコントロールすることができた。今年は常にトップ争いができた。すばらしい3年間に感謝しています」

2位 I・レクオナ選手(KTM)
「金曜日のウエットではとても速かったので、レースでは1周目に4番手まで追い上げることができた。それからは最後までチャンスを待った。チームと僕をサポートしてくれたすべての人に感謝しています」

3位 M・マルケス選手(KALEX)
「転倒したあとに追い上げて表彰台に上がることができて、よかった。これでチャンピオンシップで4位になれたので、満足している。優勝まであと少しだったので少し残念でした。
今日は全力でプッシュしていった。途中、深呼吸して、落ち着こうとしたが、小さなミスをしてしまった。表彰台でシーズンを終えられたのはいいことです。今年は期待していたような結果を出せなかったけど、満足しています]

12位 長島哲太選手(KALEX)
「中盤くらいから、リズムをつかみペースを上げていくことができた。最後まで転ばずにチェッカーを受けることができた。今日は転倒者が多い、厳しいコンディションでした。最終戦ということで、最後まで走りたかったのでよかったです」

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Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M.Oliveira Red Bull KTM Ajo KTM '45.07.639 Dunlop ユーザー
2 I.Lecuona Swiss Innovative Investors KTM '45.20.840 Dunlop ユーザー
3 A.Marquez EG 0,0 Marc VDS KALEX '45.29.814 Dunlop ユーザー
12 長島哲太 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '45.53.510 Dunlop ユーザー