第14戦はスペイン北東部にあるアラゴン。約5キロのコースは低速コースの多い、テクニカルなレイアウトだ。
ダンロップは、イギリス戦と同様のフロントにミディアム2、リアにソフト2R1、ミディアム3を用意した。
ドライ・コンディションで行われた予選では、B・ビンダー選手(KTM)がMoto2で初のポール・ポジションを獲得した。
「ポール・ポジションを獲得できるとは思っていなかった。明日に向けていいペースがある。今日は本当に気持ちが高ぶった。レースが楽しみです」とビンダー選手。
続いて、M・シュロッター選手(KALEX)2位、J・ナバーロ選手(KALEX)3位と続く。
首位のF・バグナイア選手(KALEX)は5位2列目となった。
また、長島哲太選手(KALEX)は14位につけている。
「単独でも安定したタイムで走れた。トップとのタイム差もそれほどないし、明日のウォーム・アップでもう少しアベレージを上げられたら、シングル・フィニッシュも見えてくると思う」と長島選手。

決勝レースは、ビンダー選手のホール・ショットで始まった。後ろから予選4位のA・マルケス選手(KALEX)、シュロッター選手、バグナイア選手などが続く。
2周目になるとマルケス選手がトップに上がり、レースをリード。後ろからビンダー選手、シュロッター選手、バグナイア選手、予選8位のL・バルダッサリ選手(KALEX)などが続く。
序盤は、トップのマルケス選手にビンダー選手、バグナイア選手が僅差で続く展開となる。
レース中盤に入っても、マルケス選手、ビンダー選手、バグナイア選手の3台がトップ争いを展開していく。後半に入ると、バルダッサリ選手も追いつき、4台の戦いとなる。
15周目、ビンダー選手がトップに立ち、マルケス選手、バルダッサリ選手、バグナイア選手が追いかけていく。
終盤になると、ビンダー選手がラスト・スパートをかけて、約1秒のアドバンテージを築く。
バグナイア選手が単独2位、マルケス選手とバルダッサリ選手が3位争いを展開していく。
ビンダー選手がそのままトップを守り切り、今季2勝目を達成。
バグナイア選手が2位に入り、バルダッサリ選手がマルケス選手に競り勝って3位表彰台をつかんだ。
また、オリヴィエーラ選手は7位となり、この結果、首位のバグナイア選手と2位オリヴィエーラ選手差は、19点差となった。
また、長島選手は15位ポイント圏内でゴールしている。

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コメント

優勝 B・ビンダー選手(KTM)

「今日はウォーム・アップであまり快適ではなく、少し問題があった。しかし、チームがレースに向けて微調整をしてくれたので、いつも以上にうまくいった。優勝できて、チームにとても感謝している。Moto2クラスでは2度目の優勝です。ここ、モーターランド・アラゴンは僕にとって特別なサーキット。ここで優勝できてとてもうれしい」

2位 F・バグナイア選手(KALEX)

「グランプリ100戦目を表彰台で祝うことができてうれしい。そして、オリヴィエーラ選手と19ポイント差まで広げることができた。今日はいいスタートを切り、序盤からプッシュしていった。ビンダー選手を抜こうとしたが難しかった。途中、接触してしまった場面もあった。最良の結果を出すためにがんばりました」

3位 L・バルダッサリ選手(KALEX)


「今日は力強い走りができると思っていた。序盤でアタックして、トップ・グループに入ることができた。2番手に上がったとき、優勝できると思ったが、残り4周のバトルで優勝争いから遠ざかってしまった。3位でもとてもうれしいです」

15位 長島哲太選手(KALEX)

「今年になって一番いいレースができたと思う。転倒者もなく、14番グリッドから走って15位でフィニッシュした。こういうレースは、今年になっておそらく初めてのこと。今大会はウイークを通して流れがよく、ウォーム・アップでもいい形でマシンの状態を確認できた。調子を上げてアジア・ラウンドに入れるのがうれしい。次のタイは初めて走るサーキットですが、しっかり走って日本GPにつなげたい」


Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 B.Binder Red Bull KTM Ajo KTM '39.59.247 Dunlop ユーザー
2 F.Bagnaia SKY Racing Team VR46 KALEX '40.00.773 Dunlop ユーザー
3 L.Baldassarri Pons HP40 KALEX '40.01.302 Dunlop ユーザー
4 長島哲太 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '40.20.505 Dunlop ユーザー