Moto3クラスには、フロントにソフトS、ミディアムM,リアにミディアムM1、ハードH3を供給した。
予選では、首位のJ・マルティン選手(HONDA)が今季10度目のポール・ポジションを獲得した。
「ウエット・コンディションだった午前中の走行でいい走りができた。強い風が吹いていたが、午後のドライ・コンディションでは、ひとりでいいペースをつかむことができた。明日の決勝に向けて、タイヤも決めることができました」とマルティン選手。
続いて、D・ビンダー選手(KTM)が2位、佐々木歩夢選手(HONDA)が3位フロント・ローに並ぶ。
「風が強くて大変だったが、うまくグループに混じって走り、3位となった。明日のレースも、今日のような走りができたら表彰台を狙えると思う」と佐々木選手。
また、1点差でランキング2位につけるM・ベゼッキ選手(KTM)は15位と低迷する。
鳥羽海渡選手(HONDA)は12位、鈴木竜生選手(HONDA)は予選後半で転倒してしまい24位に終わった。真崎一輝選手(KTM)はフリー・プラクティス3で転倒して左手を負傷したため欠場した。

決勝レースが始まると、予選5番手のG・ロドリゴ選手(KTM)がホール・ショット。
序盤から、マルティン選手、ビンダー選手、T・アルボリーノ選手(HONDA)、ロドリゴ選手、A・アレナス選手(KTM)、佐々木選手などが大集団を形成。ベゼッキ選手もこの集団に加わっていく。
10台以上が競り合うバトルが展開され、ビンダー選手、ロドリゴ選手、L・ダラ・ポルタ選手(HONDA)、ベゼッキ選手、F・ディ・ジャンナントニオ選手(HONDA)などが混戦を展開。マルティン選手も先頭グループに加わっていく。
ところが11周目にベゼッキ選手はロドリゴ選手の転倒に巻き込まれてクラッシュしてしまう。
中盤に入っても、トップ争いは大集団の戦いが続き、転倒車が続出。13周目にダラ・ポルタ選手が、翌周にはM・ラミレス選手(KTM)、J・マシア選手(KTMが)転倒してしまう。

レース終盤になるとトップ争いはさらに激しさを増す。ラスト・ラップに10台近くがサイド・バイ・サイドで突入。前に出たのはアレナス選手。しかし、ディ・ジャンナントニオ選手、C・ヴィエッティ選手(KTM)、鈴木選手などが僅差のバトルを展開する。
ヴィエッティ選手は残り2周で順位を上げて、トップ争いに加わっていた。
トップに立ったアレナス選手は、後続を抑えきって今季2勝目を決めた。
続いて、ディ・ジャンナントニオ選手が2位。N・ブレガ選手(KTM)の代役で参戦しているヴィエッティ選手が参戦2戦目で3位表彰台を獲得。
また、鈴木選手はラスト・ラップで追い上げて、今季最高位の4位でチェッカーを受けた。
首位のマルティン選手は5位となり、ランキング2位のベゼッキ選手との差は12点となった。上位5台がコンマ1秒以内でゴール・ラインになだれ込む激戦だった。
また、佐々木選手はラスト・ラップの攻防で遅れを取り10位、鳥羽選手19位となっている。

コメント

優勝 A・アレナス選手(KTM)
「序盤からずっと大混戦だった。集団の中でいい順位につけることに集中した。ラスト・ラップにはいい位置で入ることができて、そのままプッシュしていった。すごいレースだった。勝てて本当にうれしいです。これもチームのおかげです」

2位 F・ディ・ジャンナントニオ選手(HODNA)
「もてぎで転倒し、ここでも金曜日に転倒したので、正直、最初は表彰台のことは考えてなかった。体調はよかったが、100%ではなかった。しかし、追い上げていくにつれて、表彰台を狙えることが分かった。表彰台獲得できたことは素晴らしいことです。残り2戦もベストを尽くします。マレーシアへはしっかり力を蓄えて向かいます。大好きなサーキットなので自分たちのポテンシャルを出しきりたい。体調が非常に大事になってきます。準備は整えられると思う」

3位 C・ヴィエッティ選手(KTM)
「今日は最高の仕事ができた。マシンも調子よくて、最後はベストを尽くした。参戦2戦目で表彰台上がれるなんて、信じられない。激しいレースだったけど、表彰台で終われて、最高の気分です。このチャンスを与えてくれたチームに感謝しています。」

4位 鈴木竜生選手(HONDA)
「24番手から追い上げられたことは素直にうれしい。ウイークを通じて、一番いい走りができた。今日は予選が悪くて、近くにディ・ジャンアントニオ選手がいたので彼についていこうという作戦だった。その通りの走りができたし、ペース的にも悪くなかったと思う。最終ラップのダウン・ヒルで3番手にいたマルティン選手がミスをして、ライン上に戻ってきたときに、どうしてもアクセルを戻さなくてはいけなくて遅れた。それがなかったらと思う。でも、予選の状況を考えればいいレースができたし、次につながる結果だと思う」

10位 佐々木歩夢選手(HONDA)
「今日は予定通りにレースを戦えたが、最終ラップだけうまくいかなかった。自分のプランとしては最終ラップは2番手くらいで通過しようと思っていた。それでマルティン選手についていったが、最終コーナーでスピードを調整した分、1コーナーで一気に抜かれてしまい、表彰台争いから遅れてしまった。この数戦、自分のフィーリングと成績が折り合わず、フラストレーションがたまります。次のマレーシアは、チームのホーム・コースで自分も得意なサーキットなので、しっかり結果を残したい」

19位 鳥羽海渡選手(HONDA)
「スタートがよく、2コーナーのアウトから抜こうと思ったのですが、スピードが速かったのと風の影響もあり、コースを飛び出してしまい最後尾に落ちてしまった。それで単独になり、グループからも離されてしまった。今回はコース攻略ができていないポイントがあり、単独になるとペースが遅かった。最後まで前との差を縮めることができなかった。次のセパンは好きなサーキットなので、しっかり結果を残したい」

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Moto3result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 A.Arenas Angel Nieto Team Moto3 KTM '37.48.073 Dunlop ユーザー
2 F.Di Giannantonio Del Conca Gresini Moto3 HONDA '37.48.125 Dunlop ユーザー
3 C.Vietti SKY Racing Team VR46 KTM '37.48.132 Dunlop ユーザー
4 鈴木竜生 SIC58 Squadra Corse HONDA '37.48.154 Dunlop ユーザー
10 佐々木歩夢 Petronas Sprinta Racing HONDA '37.48.479 Dunlop ユーザー
19 鳥羽海渡 HONDA Team Asia HONDA '38.36.127 Dunlop ユーザー