フライアウェー・シリーズの3戦目は、東南アジアのマレーシア、セパン。
ダンロップは、フロントにミディアム2、リアにエクストラ・ソフト0R1、ミディアム3というタイヤを用意した。
熱帯ならではのスコールに悩まされたが、Moto2クラスの予選は、ドライ・コンディションで行われた。
A・マルケス選手(KALEX)が、サーキットのベストタイム更新するタイムを出して、第3戦アメリカ以来の今季3回目のポール・ポジションを獲得した。
「久しぶりにポール・ポジションを獲得できてとてもうれしい。でもこのサーキットはミスもしやすいので、レースでしっかり落ち着いてがんばりたい。ウォーム・アップでいいリズムをつかみ、レースではチャンスをつかみたいです」とマルケス選手。
続いて、L・マリーニ選手(KALEX)が2位、F・クアタラーロ選手(SPEED UP)3位と続く。

初タイトル獲得まで後一歩となっているF・バグナイア選手(KALEX)は6位2列目。M・オリヴィエーラ選手(KTM)は7位につけた。
また、長島哲太選手(KALEX)は16位につける。
「マシンの問題というよりは自分のライディングがこのサーキットの特性に合っていないのかもしれません。明日のウォーム・アップでは、それを考えながら最後の調整をしたいです」と長島選手。

決勝当日、午後はスコールの恐れがあることから、全レースのスタート時間を2時間繰り上げた。
Moto2クラスは、午前11時20分スタートとなった。
スタートが切られると、マリーニ選手が好ダッシュ。後ろからオリヴィエーラ選手、バグナイア選手、R・ガードナー選手(TECH3)、M・パシーニ選手(KALEX)などが続く。
トップのマリーニ選手は逃げ切りを図り、バグナイア選手、オリヴィエーラ選手が後ろから続く。パシーニ選手が4位に浮上し、ガードナー選手は転倒。スタートで出遅れていたマルケス選手が5位につける。
マリーニ選手がレースをリード。8周目にオリヴィエーラ選手は2位に上がり、バグナイア選手、パシーニ選手が僅差で続く。
中盤になるとオリヴィエーラ選手がトップのマリーニ選手に迫っていく。バグナイア選手はパシーニ選手と3位争いとなる。
レース終盤になると、マリーニ選手はオリヴィエーラ選手を引き離していき、初優勝を達成。
オリヴィエーラ選手は2位でチェッカー。バグナイア選手はパシーニ選手を離して3位表彰台を獲得し、初タイトルを獲得した。
また、長島選手は転倒リタイアとなった。

コメント

優勝 L・マリーニ選手(KALEX)
「ウォーム・アップの後、速いペースで走れることが分かった。レースが始まると、とてもいいフィーリング走ることができ、ライバルたちと差を広げるために全力を尽くした。オリヴィエーラ選手は最後まで諦めずについてきたけど、優勝できて本当にうれしい。僕をサポートしてくれたすべての人に感謝したい」

2位 M・オリヴィエーラ選手(KTM)
「マリーニ選手を追いかけたが、彼を抜くことはできなかった。残念ながらバグナイア選手を負かすまでの力はなかったが、今年の自分の努力やライディング、シーズン、そして忍耐力を誇りに思っている。バグナイア選手ははとても強く、彼と僕はとても安定していました。僕らは110%の力を出した。全体的にはいいシーズンだったので、バレンシアで優勝してシーズンを終えたいです」

3位 F・バグナイア選手(KALEX)
「かなりのプレッシャーを感じながらここに来た。タイトルを獲得できることは分かっていたが、そのことを考えないようにしていた。シーズン前のテストのあと、タイトル争いができるポテンシャルがあることが分かった。記録的な8勝、6回のポール・ポジション、そしてみんなのすばらしい仕事のおかげで、ワールド・チャンピオンになりました。感謝したい人たちのリストには終わりがありません。最後の10周はとてもたいへんでした。残り2周はヘルメットの中で泣いたり、叫んだりしていました」

リタイア 長島哲太選手(KALEX)
「今日はフィーリングもよく、ペースも悪くなかった。今回もローズ選手とアーゲター選手とのバトルになった。彼らはブレーキングが深いので抜くのが大変で、今日も4周目、5周目に1秒くらいラップ・タイムが落ちた。そのバトルで遅れた分を取り戻そうとして、最終コーナーで転んでしまった。本当に残念です。転倒がなければトップ10フィニッシュはできていたと思う」

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Moto2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 L.Marini SKY Racing Team VR46 KALEX '38.25.689
2 M.Oliveira Red Bull KTM Ajo KTM '38.26.883
3 F.Bagnaia SKY Racing Team VR46 KALEX '38.28.709
リタイア 長島哲太 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '16.52.796 -11 laps