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IA1

小方誠選手が両ヒートを2位でまとめ、総合成績でも2位に!

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全日本モトクロス選手権シリーズ第5戦は、熊本県のHSR九州で開催。このコースは2012年以降、毎年4月上旬に実施されてきた開幕戦の舞台として定着してきたが、今季はその開幕戦に加えてシーズン中盤戦でも使用された。2014年に大規模な改修が加えられたコースは、アップダウンがほとんどない広い土地に、前半が高めのスピードレンジ、後半がジャンプやリズムセクション中心にレイアウトされている。路面は阿蘇の火山活動に由来する黒土で知られてきたが、近年は全日本開催に合わせて良質な山砂を大量に搬入。今回はさらに、川砂や海砂も使いわけられた。各クラスの予選などが実施された土曜日の天候は晴れ。ただし前日に大量の降雨があった影響で、コースはショートカットされた。翌決勝日は、曇りベースながらお昼前後に強めの雨が降り、時間ごとに路面状況が変化する中でのレースとなった。

全日本最高峰クラスとなるIA1では、前戦に続いてカワサキトップチームの小方誠選手(#2)が、タイムアタック方式の予選をトップでクリア。決勝ヒート1では、1周目を4番手でクリアすると、2周目にはホンダのマシンを駆る田中雅己選手(#113)を抜いて3番手に浮上して、縦に長くなった3台によるトップグループに加わった。レース中盤まで、トップグループ3台のラップタイムは均衡し、3~4秒ずつの間隔がキープされたが、レース前半が終わる8周目になって2番手のライダーがペースダウン。これで距離を詰めた小方選手が、9周目に逆転して2番手に浮上した。そして小方選手は、最後まで順位を守って2位となった。またこのレースでは、九州出身でスズキに乗る深谷広一選手(#7)が、レース終盤に4位争いを展開。ラスト4周の13周目に一度は先行したが、残り2周で惜しくも再逆転を許し、深谷選手は5位となった。

スタート同時に雨が降りだしたヒート1に対して、決勝ヒート2は曇り空でのレース。小方選手は3番手で1周目をクリアすると、激しいトップ争いを演じた。3周目からは3台に絞られた先頭集団は、ときには全車がコーナーで横に並ぶようなバトルを繰り広げ、この中で4周目に2番手の位置を確保した小方選手は、その後に何度かトップに立ったが、そのたびに再逆転を許してしまった。7周目から3周ほど、小方選手は2番手を守り、この間はバトルも沈静化していたが、10周目にトップのライダーがペースを落としたことで、再び3台によるデッドヒートが開始。しかし小方選手は逆転のチャンスを得られず、ラスト2周で再びスパートしてトップとの距離を詰めたものの、わずかに届かず2位でゴールした。このレースでは、カワサキを駆る星野裕選手(#8)がヒート1に続いて6位フィニッシュし、両ヒート総合成績では5位となった。

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IA1 HEAT1Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 山本 鯨 Team HRC HONDA `34.11.637
2 小方 誠 Kawasaki Team GREEN KAWASAKI `34.18.467 Dunlop ユーザー
3 新井 宏彰 Kawasaki Team GREEN KAWASAKI `34.36.266
5 深谷 広一 SRF Team SBE SUZUKI `35.08.897 Dunlop ユーザー
6 星野 裕 グリーンクラブ八尾カワサキ ANNEX KAWASAKI `35.11.324 Dunlop ユーザー
7 田中 雅己 TEAM ナカキホンダ HONDA `35.18.067 Dunlop ユーザー

IA1 HEAT2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 山本 鯨 Team HRC HONDA `32.09.944
2 小方 誠 Kawasaki Team GREE KAWASAKI `32.11.140 Dunlop ユーザー
3 新井 宏彰 Kawasaki Team GREEN KAWASAKI `32.23.930
5 星野 裕 グリーンクラブ八尾カワサキ ANNEX KAWASAKI `32.55.163 Dunlop ユーザー
6 深谷 広一 SRF Team SBE SUZUKI `33.04.919 Dunlop ユーザー
7 田中 雅己 TEAM ナカキホンダ HONDA `33.08.879 Dunlop ユーザー

IA2

両ヒート制覇の能塚智寛選手が、古賀太基選手と3ポイント差に!

IA2クラスの決勝ヒート1では、スタート直後に6~7台のマシンが絡むマルチクラッシュが発生。これにより、ポイントリーダーの古賀太基選手(#922)がマシンとカラダにダメージを負い、古賀選手は3周を走ったところでリタイアとなった。レースは、ホンダファクトリーチームの能塚智寛選手(#828)が1周目からトップに立つと、圧倒的な速さを披露して序盤からリードを拡大。2周目から2番手を走る横山遥希選手(#66)に対して、最初の4周で約11秒のリードを奪った。そして能塚選手は、そのまま最後まで逃げ切ってトップチェッカー。今季4勝目を挙げた。前戦ヒート2で能塚選手は転倒リタイアに終わったことから、古賀選手と能塚選手のポイント差は31点に拡大していたが、このレースで再び6点差に戻った。なおこのヒートの2位には、7周目に横山選手を抜いた小川孝平選手(#912)が入り、横山選手は3位となった。

決勝ヒート2では、古賀選手と能塚選手がスタート直後からトップ争いを展開。スタート直後は古賀選手のほうが前を走っていたが、1周目にこれを能塚選手が抜き、2周目には逆に古賀選手が能塚選手をパスした。さらに3周目には、再び能塚選手が先行した。この2台が、序盤から後続を大きく引き離してマッチレースを展開する一方で、3番手以下は横澤拓夢選手(#32)を先頭とした縦に長い展開。順位を守る横澤選手に、1周目9番手と出遅れながらも着実に順位を上げた小川選手が迫り、6周目に逆転した。しかしこの段階で、2番手を走る古賀選手とは約18秒の大差となっていた。その古賀選手は、トップの能塚選手を必死に追ったが、ラップタイムは能塚選手のほうがわずかに速く、レースが後半に入った8周目の段階で、能塚選手と古賀選手は7秒以上の差となった。そして、そのまま逃げ切った能塚選手が優勝、古賀選手が2位、小川選手が3位となった。

Photo Gallery


IA2 HEAT1Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 能塚 智寛 Team HRC HONDA `32.28.120 Dunlop ユーザー
2 小川 孝平 グリーンクラブ ピュアテックレーシング KAWASAK `32.37.352 Dunlop ユーザー
3 横山 遥希 グリーンクラブ ピュアテックレーシング KAWASAKI `32.43.533 Dunlop ユーザー
4 大倉 由揮 YAMALUBE RACING TEAM YAMAHA `33.09.395 Dunlop ユーザー
5 大城 魁之輔 TEAM HAMMER HONDA `33.14.288 Dunlop ユーザー
7 高橋 虎太郎 グリーンクラブ ジュニアライダース KAWASAKI `33.22.526 Dunlop ユーザー

IA2 HEAT2Result

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 能塚 智寛 Team HRC HONDA `33.14.308 Dunlop ユーザー
2 古賀 太基 ADA/Socal MXTF HONDA `33.19.187 Dunlop ユーザー
3 小川 孝平 グリーンクラブ ピュアテックレーシング KAWASAKI `33.55.098 Dunlop ユーザー
4 大倉 由揮 YAMALUBE RACING TEAM YAMAHA `34.05.121 Dunlop ユーザー
5 横山 遥希 グリーンクラブ ピュアテックレーシング KAWASAKI `34.05.327 Dunlop ユーザー
7 横澤 拓夢 Team TARGET HONDA `34.09.282 Dunlop ユーザー

レディース

竹内優菜選手が2戦連続で表彰台に登壇!

ホールショットを奪った久保まな選手(#2)が、オープニングラップをトップでクリア。前戦で今季初優勝を挙げたディフェンディングチャンピオンの竹内優菜選手(#1)が4番手、勝股七海選手(#9)が5番手で1周目をクリアした。2周目、久保選手は転倒により5番手まで後退。3番手を走っていたライダーも転倒したため、竹内選手は2番手に浮上した。そして3周目、竹内選手は一気に2秒ほどペースを上げて、トップの選手を追いかけた。

しかし翌周、相手がさらにペースを上げたため、竹内選手は自分のペースを守って順位をキープする作戦に変更。7周を走破して、竹内選手は2位でゴールした。レース終盤、勝股選手と久保選手、朝の練習走行前に肩を脱臼するも決勝に出場した安原さや選手(#5)が、激しい4番手争いを展開。久保選手が4位、安原選手が5位、勝股選手が6位でフィニッシュした。このコースで実施された開幕戦で優勝した本田七海選手(#3)は、前戦での負傷により欠場となった。

ホールショット。オープニングラップだけで後続を約4秒も引き離し、有利な展開に持ち込んだ。2番手以下は、楠本菜月選手(#32)を先頭に8台が僅差で連なる大混戦。2周目には、1周目13番手と出遅れていた本田七海選手(#3)も加わり、9台が接近戦を繰り広げた。しかし本田選手は翌周にクラッシュ。2周遅れでなんとか再スタートを切ったが、ポイント獲得圏外でゴールした。

レース中盤、楠本選手に勝股七海選手(#9)と久保まな選手(#2)が迫り、激しい2番手争い。しかし5周目には久保選手が2台の先行を許し、翌周には楠本選手と勝股選手が相次いで後退してしまった。トップの竹内選手は、8周目のラストラップまで危なげなくトップを独走。そのまま、今季初となるトップチェッカーを受けた。ラストラップには、4番手を走る久保選手に安原さや選手(#5)が接近。しかし順位変動はなく、久保選手が4位、安原選手が5位となった。


レディースResult

ライダー チーム メーカー タイム
畑尾 樹璃 T.E.SPORT SHOWA HONDA `18.18.527
竹内 優菜 TEAM HAMMER ホンダ学園 HONDA `18.25.543 Dunlop ユーザー
川井 麻央 T.E.SPORT HONDA `18.32.049
久保 まな SRMマウンテンライダーズ SUZUKI `18.36.006 Dunlop ユーザー
安原 さや 名阪レーシング YAMAHA `18.37.590 Dunlop ユーザー
勝股 七海 Team ITOMO HONDA `18.40.601 Dunlop ユーザー