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IA-1

能塚智寛選手がシリーズランキング2位を獲得

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全7戦で競われる今季の全日本モトクロス選手権は、いよいよシーズン最終戦。第60回MFJ-GPモトクロス大会が、今季第3戦の舞台ともなった宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
今大会の少し前に大幅な手直しが加えられたSUGOインターナショナルモトクロスコースは、山の斜面にレイアウトされていて、ダイナミックなアップ&ダウンも特徴としてきた。今大会は、第3戦使用時と比べてかなりフラットなセッティングとなった。路面は粘土質で、乾くと硬く締まる一方で濡れると重たく、今大会のようにしっかり掘り起こされた後から入念な散水作業が施されると、走行によりコーナーに深いワダチが刻まれやすい。
今大会の天候は、土曜日が晴れで日曜日が曇り。当初は日曜日に雨が降る予報で、実際に午後は小雨が舞う瞬間もあったが、路面に影響を与えるほどの降雨はなかった。IA1とIA2は、日没時間などを考慮したタイムスケジュールを導入するため、レース時間が通常の2ヒート制開催時よりも5分短い25分+1周に設定された。

最高峰クラスのIA1では、カワサキファクトリーチームから参戦する能塚智寛選手(#3)が、前戦終了時点でポイントランキング2番手。年間タイトルは逃したが、8点差で迫るライバルを突き放して年間ランク2位を確定すべく、この最終戦に臨んだ。
決勝ヒート1では、その能塚選手が1周目に4番手。3周目に3番手、4周目に新チャンピオンを抜いて2番手に順位を上げた能塚選手は、約5秒先行するトップを追った。しかし逆に、その距離はじわじわと拡大。レースは15周でチェッカーとなり、能塚選手は2位となった。
またホンダのマシンを駆る小方誠選手(#5)は、1周目7番手からのレースとなり、3周目には5番手浮上。その後、4番手のライダーに肉迫した。レース終盤、4番手争いを継続していた小方選手ら2台が前のライダーとの距離を詰め、これで三つ巴の3番手争いに。しかし最後まで順位は変わらず、小方選手は5位となった。

決勝ヒート2では、スタート直後から上位勢が激しく順位を入れ替え、能塚選手が3番手、小方選手が8番手でオープニングラップをクリア。2周目、能塚選手は2台をパスして先頭に立った。依然として、トップから8番手の小方選手までは、比較的短い間隔で連なった状態。しかし4~5周目になると、少しずつバラけはじめて縦に長い集団となった。
その5周目、能塚選手は新チャンピオンの先行を許して2番手に後退したが、その後も3~4秒差の状態をキープしながらトップを猛追。これにより、後続は離れていった。しかし12周目以降、能塚選手のペースが落ち、これでトップとの距離が拡大。能塚選手はヒート1に続いて2位表彰台登壇となった。
レース序盤は5番手争いに加わった小方選手は、ペースが上がらず途中でミスもあって9位。カワサキのマシンを駆る安原志選手(#10)は、ヒート1の12位から順位を上げ、10位でフィニッシュした。
今大会の結果、シリーズランキングでは能塚選手が2位を守ってシーズンを終了した。

IA-1 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 渡辺 祐介 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `28.55.472
2位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI `28.59.978 Dunlop ユーザー
3位 富田 俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `29.01.388
5位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `29.02.801 Dunlop ユーザー
12位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `30.03.596 Dunlop ユーザー
13位 池本 凌汰 KTMうず潮レーシング福山 KTM `30.05.337 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 富田 俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `27.07.823
2位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI `27.16.464 Dunlop ユーザー
3位 大城 魁之輔 Honda Dream Racing Bells HONDA `27.23.026
9位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `28.01.812 Dunlop ユーザー
10位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `28.03.185 Dunlop ユーザー
16位 池本 凌汰 KTMうず潮レーシング福山 KTM `29.00.751 Dunlop ユーザー


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IA-2

ジェイ・ウィルソン選手の全勝をまさかの刺客が阻止!

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4スト250ccマシン中心ながら2スト125ccでもエントリーできる、若手中心のIA2クラス。今大会の決勝は、25分+1周の2ヒートで実施された。今大会には、ニュージーランド出身で同国の若手ホープである19歳のブローディ・コノリー選手($66)が、ヤマハファクトリーチームから参戦するオーストラリア人ライダーのジェイ・ウィルソン選手(#16)が開幕から続けてきた連勝を最後にストップすべくスポット参戦。決勝ヒート1ではいきなり両者の熱いバトルとなり、ホールショットのウィルソン選手をコノリー選手が猛追し、2周目にはコノリー選手が先行した。
しかし、3周目には再びウィルソン選手がトップ。なおも僅差でこれを追っていたコノリー選手だったが、大量に散水された区間でハーフスピン状態となってコースアウトし、これで2~3秒遅れた。その後、ウィルソン選手は5秒程度にまでリードを拡大。レース終盤は両者のギャップが膠着状態となり、逃げ切ったウィルソン選手が優勝、コノリー選手が2位となった。3位には、レース中盤に浅井亮太選手(#21)をパスした中島漱也選手(#5)が入賞。ダンロップ勢がトップ4を占めた。

決勝ヒート2では、コノリー選手がホールショット。一方でウィルソン選手は大きく出遅れた。スタート直後、横で転倒したライバルに巻き込まれて中島が転倒し、マシン破損によりリタイア。悔しい今シーズン最終レースとなった。
ウィルソン選手は激しく追い上げたが、それでも1周目は7番手。2周目に4番手まで浮上したが、すでにトップのコノリー選手とは約8秒差となっていた。それでもウィルソン選手は、3周目に3番手、4周目に4番手と着実にポジションを上げ、これで残すはコノリー選手のみという状態。しかし依然として両者のギャップは約8秒もあり、その後の数周はむしろコノリー選手のほうが、コンマ数秒から1秒程度ずつアドバンテージを拡大する状況だった。そして14周のレースは、最後まで独走を続けたコノリー選手が勝利。ウィルソン選手は2位で、シーズン最後のレースで全勝を逃すことになった。
なおこのレースでは、浅井選手が終盤に3番手の選手に迫ったが、勝負に持ち込むほどは近づけずに4位。数周にわたり抜けずにいたライバルを最終ラップに攻略した西條悠人選手(#7)が5位となった。

IA-2 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `27.06.963 Dunlop ユーザー
2位 ブロ-ディ・コノリー YSP浜松/BOSS RACING YAMAHA `27.45.209 Dunlop ユーザー
3位 中島 漱也 bLU cRU  レーシングチーム鷹 YAMAHA `27.54.367 Dunlop ユーザー
4位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `27.54.367 Dunlop ユーザー
7位 渡辺 陵 Team PIT IN YAMAHA `28.03.430 Dunlop ユーザー
9位 鴨田 翔 BLITZ KAWASAKI `28.07.276 Dunlop ユーザー

IA-2 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ブロ-ディ・コノリー YSP浜松/BOSS RACING YAMAHA `27.03.604 Dunlop ユーザー
2位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `27.09.513 Dunlop ユーザー
3位 横澤 拓夢 TKM motor sports いわて HONDA `27.48.019
4位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `27.49.482 Dunlop ユーザー
5位 西條 悠人 ピュアテックレーシング KAWASAKI `28.04.386 Dunlop ユーザー
7位 渡辺 陵 Team PIT IN YAMAHA `28.06.256 Dunlop ユーザー


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レディース

久保まな選手が自身初のシリーズチャンピオン!

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通常通りとなる15分+1周の決勝1レースが実施されたレディースクラス。久保まな選手(#3)は、本田七海選手(#2)を12点、3番手の選手を14点リードするランキングトップで今大会を迎えた。スタート直後の1コーナーでは、マルチクラッシュにより本田選手が転倒。これにより大きく遅れ、本田選手の逆転チャンピオンはかなり絶望的な状況となった。レースは、若手の箕浦未夢選手(#10)が1~2周目にトップを走行。2周目に2番手後退となった箕浦選手を、久保選手が僅差で追い、3周目に久保選手が箕浦選手を抜いた。

しかしこのころからすでに、久保選手のマシンはシフトペダルにトラブルを抱えており、これを気にした久保選手は4周目の最終コーナーでエンスト。これで4番手まで後退した久保選手に、ほぼ最後尾から追い上げてきた本田選手が迫った。そしてラスト2周となった7周目に逆転。同じ周、箕浦選手は3番手に後退すると、ラストラップには本田選手が一気に箕浦選手との距離を詰め、逆転に成功した。そして本田選手が3位、箕浦選手が4位、久保選手が5位。久保選手は1名のライバルに同点で並ばれたが、上位入賞回数の差により久保選手が自身初となるシリーズタイトルを手にした。

レディース ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 川井 麻央 T.E.SPORT HONDA `17.43.522
2位 小野 彩葉 T.E.SPORT HONDA `18.05.198
3位 本田 七海 bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド YAMAHA `18.07.824 Dunlop ユーザー
4位 箕浦 未夢 TEAM ITOMO HONDA `18.09.332 Dunlop ユーザー
5位 久保 まな TEAM HAMMER HONDA `18.16.507 Dunlop ユーザー
7位 楠本 菜月 actionracing with alphathree HUSQVARNA `18.22.453 Dunlop ユーザー