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IA-1

ジェイ・ウィルソン選手が開幕戦に続いて3ヒート制覇

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2023 年の全日本モトクロス選手権シリーズの第2戦(関東大会)が、「腕時計のベルモンドCUP」として埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジで開催された。
コースは、荒川と入間川に挟まれた河川敷に設けられており、狭いエリアにタイトターンとジャンプを多数配したスーパークロス風のレイアウトを特徴としてきた。しかし昨秋の全日本開催前に、以前とは逆となる半時計回りに変更すると同時にコースを延長して、他のセクションよりやや幅が広くハイスピードなフラット区間を追加。今大会でも、そのレイアウトが基本的に踏襲された。
また今大会は、IA1とIA2とレディースクラスが、日曜日のみにワンデー開催となる変則スケジュールを導入。IA1とレディースクラスは公式練習を兼ねたタイムアタック予選、IA2クラスはこれにプラスしてラストチャンスレース予選によりスターティンググリッドを決定した。天候は曇り時々雨。前日からの断続的に雨がふったものの、トータルの降水量はそれほど多くなく、IA2決勝ヒート2の時間帯のみ強い雨に見舞われたが、この時間帯を除けば路面はベストコンディションだった。
全日本最高峰のIA1クラスは、開幕戦に続いて15分+1周の3ヒートを実施。その決勝ヒート1では、マシン開発を目的に今季新設されたもうひとつのヤマハファクトリーチームから監督兼選手として参戦する昨年度IA2王者のジェイ・ウィルソン選手(#27)が、ホールショットを奪った。ウィルソン選手は、オープニングラップだけで約5秒のリードを獲得。4周目までハイペースを維持して、後続に対して7~8秒のアドバンテージを得た。
5周目以降、少しだけペースを落としたが、それでも2番手とのギャップを保った状態。レースは11周でチェッカーとなり、ウィルソン選手が勝利を挙げた。またこのヒートでは、ホンダのマシンを駆る小方誠選手(#5)がスタート直後こそ10番手と出遅れたが、5周目までに6番手までポジションアップ。そのまま6位でチェッカーを受けた。なお、予選2番手だったカワサキファクトリーチームから参戦する能塚智寛選手(#2)は、予選で転倒負傷し決勝出場をキャンセルした。
決勝ヒート2では、再びウィルソン選手がホールショット。ところが、直前に実施されたIA2決勝ヒート2の時間帯に強い雨が降ったことで、ヒート1とはコンディションが異なっていたことも影響して、1周目中盤でコースアウトを喫し、ウィルソン選手は4番手でオープニングラップをクリアした。それでも、2周目に3番手、3周目には2台をパスして、ウィルソン選手はまるで何事もなかったかのように、トップへと返り咲いた。
そしてここから2~3周で、ウィルソン選手は4秒ほどのアドバンテージを確保。その後も後続を引き離し、11周のレースで再びウィルソン選手が勝利を収めた。またこのヒートでは、カワサキのマシンを駆る安原志選手(#13)が1周目7番手、小方選手が8番手で1周目をクリアすると、2周目には1台の後退でひとつずつ順位を上げ、小方選手は安原選手をパス。その後は安原選手を引き離した小方選手が、最終ラップには5番手のライダーに僅差で迫り6位でゴールした。
決勝ヒート2のゴールで転倒した小方選手は、ヒート3への出走をキャンセル。21台で競われることになったそのヒート3でも、ホールショットを奪ったのはウィルソン選手だった。このヒートでも、1周目の速さは圧倒的で、オープニングラップに約3秒のリードを確保。このまま大量リードを築くかに思われた。しかしこのレースでは、2番手のライダーも速さをみせ、ウィルソン選手とほぼ同じペースで周回。3~4秒のギャップが保たれた。
それでも、ウィルソン選手はまるで焦ることなく、淡々とラップを重ねてトップをキープ。結局、1~2周目に得たアドバンテージをほぼそのまま守ったウィルソン選手が勝利し、これで今大会のトリプルクラウンを達成すると同時に、開幕から6連勝を達成した。またこのヒート3では、1周目をウィルソン選手のチームメイトとなる町田旺郷選手(#16)に次ぐ10番手でクリアした安原選手が、8位でフィニッシュ。町田選手は9位でゴールした。


IA-1 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `17.25.595 Dunlop ユーザー
2位 大城 魁之輔 Honda Dream Racing Bells HONDA `17.29.756
3位 富田 俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `17.32.203
6位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `17.43.076 Dunlop ユーザー
7位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `17.49.389 Dunlop ユーザー
8位 池谷 優太 TEAM HAMMER HONDA `17.57.032 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `18.04.684 Dunlop ユーザー
2位 富田 俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `18.10.918
3位 内田 篤基 Yogibo マウンテンライダーズ KAWASAKI `18.13.560
6位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `18.17.993 Dunlop ユーザー
7位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `18.40.538 Dunlop ユーザー
10位 町田 旺郷 YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `18.44.620 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `17.34.163 Dunlop ユーザー
2位 富田 俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `17.38.624
3位 内田 篤基 Yogibo マウンテンライダーズ KAWASAKI `17.44.986
8位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `18.06.894 Dunlop ユーザー
9位 町田 旺郷 YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `18.10.049 Dunlop ユーザー
10位 池谷 優太 TEAM HAMMER HONDA `18.13.626 Dunlop ユーザー


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IA-2

ビクトル・アロンソ選手が2ヒートとも勝利

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今大会のIA2クラスは、日曜日のワンデー開催となり、朝に公式練習を兼ねたタイムアタック予選を実施し、このうち上位20名がまずは決勝進出。残ったライダーで10分+1周のラストチャンスレースを戦い、その上位10名が予選21~30位とされた。決勝は30分+1周の2ヒート制。そのヒート1は、突如として強い雨が降るコンディションとなった。スタート直後、スペイン出身で全日本にフル参戦するビクトル・アロンソ選手(#58)が2番手、浅井亮太選手(#2)が3番手につけると、まずは浅井選手がアロンソ選手を抜いた。
2周目以降、浅井選手はトップを2秒ほど後方でマーク。すると4周目、トップのライダーが単独で転倒し、これにより浅井選手は難なく先頭に立った。この段階で、浅井選手とアロンソ選手のギャップは約4秒。5周目、3番手を争っていた中島漱也選手(#4)が、相手との接触により転倒して7番手に後退した。7周目、アロンソ選手がトップの浅井に迫ったが、ここで転倒。両者の間隔は約5秒に広がった。それでも、レース終盤には再びアロンソ選手が浅井選手に接近。ラスト4周となった16周目に逆転したアロンソ選手が優勝し、浅井選手が2位となった。中島選手は5位でゴールした。
決勝ヒート2は、アロンソ選手と浅井選手を含む3台がスタート直後から激しい先頭争いを繰り広げ、一時はアロンソ選手がトップ。しかし他の2台に迫られて不利な状況に追い込まれたアロンソ選手は、一度3番手に下がった。それでも、アロンソ選手は浅井選手をパス。1周目はアロンソ選手が2番手、浅井選手が3番手となった。鈴村英喜選手(#7)が、この3台に続く4番手。中島選手は大きく出遅れ、1周目13番手からの追い上げを強いられた。2周目、アロンソ選手がトップに浮上。浅井選手もこれに続き2番手にポジションを上げた。
3周目以降、アロンソ選手はじわじわとリードを拡大。6周目には、アロンソ選手と浅井選手のギャップは6秒ほどに拡大した。一方、浅井選手は後続に迫られ、10周目には3番手後退。その背後には追い上げてきた中島選手が迫り、デッドヒートが繰り広げられた。12周目、2番手の選手がミスで後退。そして、中島選手が浅井選手を抜き、これで2番手となった。レースは20周でチェッカーとなり、最後まで独走したアロンソ選手が優勝。中島選手が2位、浅井選手が3位となり、ダンロップ勢が表彰台を独占した。また、一時は7番手に後退した鈴村選手が、中盤に順位を取り戻して4位となった。


IA-2 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ビクトル・アロンソ Auto Brothers YAMAHA `33.12.401 Dunlop ユーザー
2位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `33.14.824 Dunlop ユーザー
3位 柳瀬 大河 Bells Racing HONDA `33.28.492
5位 中島 漱也 bLU cRU  レーシングチーム鷹 YAMAHA `33.33.964 Dunlop ユーザー
6位 鴨田 翔 Kawasaki PLAZA 東大阪 KAWASAKI `33.35.143 Dunlop ユーザー
7位 鈴村 英喜 TEAM HAMMER HONDA `33.41.981 Dunlop ユーザー

IA-2 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ビクトル・アロンソ Auto Brothers YAMAHA `32.49.405 Dunlop ユーザー
2位 中島 漱也 bLU cRU  レーシングチーム鷹 YAMAHA `32.53.922 Dunlop ユーザー
3位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `32.55.634 Dunlop ユーザー
4位 鈴村 英喜 TEAM HAMMER HONDA `33.02.023 Dunlop ユーザー
6位 鴨田 翔 Kawasaki PLAZA 東大阪 KAWASAKI `33.09.346 Dunlop ユーザー
9位 西條 悠人 ピュアテックレーシング KAWASAKI `33.18.968 Dunlop ユーザー


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レディース

箕浦未夢選手が2位、瀬尾柚姫選手が3位で自己最高位更新

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15分+1周で競われたレディースクラスの決勝は、箕浦未夢選手(#9)が開幕戦に続いてホールショット。そのまま箕浦選手がトップ、今季からホンダの4ストマシンにスイッチした瀬尾柚姫選手(#8)が3番手で1周目をクリアした。2周目、箕浦選手は2番手に後退。しかし翌周、箕浦選手が先頭に返り咲くと、その後はライバルを従えたまま周回した。
一方、3番手の瀬尾選手はトップ争いの2台にはついていけず、単独走行の3番手。7周目、箕浦選手は再びライバルの逆転を許し、翌周以降は引き離されてしまった。そしてレースは10周で終了。箕浦選手は優勝を逃したが、今季開幕戦で記録した全日本自己最高位をひとつ更新する2位となった。また瀬尾選手が3位でゴールし、全日本初表彰台に上がった。


レディース ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 濱村 いぶき T.E.SPORT HONDA `18.06.674
2位 箕浦 未夢 TEAM ITOMO HONDA `18.21.110 Dunlop ユーザー
3位 瀬尾 柚姫 TEAM HAMMER HONDA `18.28.496 Dunlop ユーザー
9位 木村 綾希 Team Power Band KAWASAKI `18.52.393 Dunlop ユーザー
10位 ペレーラ 瞳美 motoline GASGAS `18.58.334 Dunlop ユーザー
16位 渡辺 晴海 高橋レーシング KAWASAKI `19.20.860 Dunlop ユーザー