- 天気：曇りのち晴れ
- 気温：28度
- 観客：2,458（2日間）人
IA-1
ジェイ・ウィルソン選手が30分のレースでも圧倒的な速さで連勝
2023 年の全日本モトクロス選手権シリーズ第4戦中国大会TOHO Racing CUPが、広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催された。その舞台は、2年ぶりの全日本開催となる広島県南東部の世羅グリーンパーク弘楽園。高原の山中を切り開いた場所にある、アップダウンに富むハイスピードコースだ。梅雨の中休みにより大会は天候に恵まれ、土日ともに晴れまたは曇り空でドライコンディション。このコースの路面は乾くとかなり固く締まり、表面の土が飛ばされると岩盤や地中の石が露出しやすいが、今大会は事前に入念なメンテナンスが施され、大会中も散水作業が繰り返されたことで、普段と比べれば柔らかめだった。それでも、決勝日はハードパック化が進行。セクションによってはかなりスリッピーなコンディションとなった。
全日本最高峰のIA1クラスは、今季初となる30分＋1周の2ヒート制で競われた。ダンロップ勢のうち、カワサキファクトリーチームの能塚智寛選手（#2）とホンダを駆る小方誠選手（#5）は、前戦に続いてケガの影響により今大会を欠場した。決勝ヒート1では、マシン開発を目的に今季新設されたもうひとつのヤマハファクトリーチームから監督兼選手として参戦する昨年度IA2王者のジェイ・ウィルソン選手（#27）が、2番手でスタートすると1周目からトップに浮上。その後は危なげなくリードを拡大し、開幕から10連勝を達成した。ウィルソン選手と同じチームから参戦する町田旺郷選手（#16）は、1周目5番手もマシントラブルによりリタイア。1周目12番手から追い上げた、今季はホンダに乗る池本凌汰選手（#15）が6位となった。
決勝ヒート2でも、ウィルソン選手はスタート直後にまずは2番手までポジションアップ。すぐにトップ浮上を狙ったが、相手選手に粘られ、後ろからも1台が接近してきて、三つ巴のバトルとなった。それでもウィルソン選手は巧みに抜け出し、1周目にトップ浮上。2周目以降は徐々にリードを拡大し、レース中盤までに6秒程度のアドバンテージを築くと、その後は後続との距離を保って周回を重ね、18周のレースで再び勝利した。レース後半、カワサキのマシンを駆る安原志選手（#13）ら4台が、僅差の5番手争いを展開。4番手のライダーが転倒して、この集団のすぐ前方でレースに復帰したことから、終盤は5台による4番手争いとなった。ここで安原選手は前を猛追したが、一歩届かず5位。池本選手が集団の最後尾となる8位となった。
IA-1 ヒート１Result
| 順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ジェイ・ウィルソン | YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM | YAMAHA | `32.36.987 |  |
| 2位 | 富田 俊樹 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YAMAHA | `32.44.822 | |
| 3位 | 内田 篤基 | Yogibo マウンテンライダーズ | KAWASAKI | `32.47.001 | |
| 6位 | 池本 凌汰 | うず潮レーシング福山 | HONDA | `33.21.345 | |
| 8位 | 安原 志 | 八尾カワサキ with ANNEX CLUB | KAWASAKI | `33.38.772 | |
| 11位 | 小林 大治朗 | レーシングチーム鷹 | YAMAHA | `34.21.434 | |
IA-1 ヒート２Result
| 順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
| 1位 | ジェイ・ウィルソン | YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM | YAMAHA | `33.19.413 | |
| 2位 | 内田 篤基 | Yogibo マウンテンライダーズ | KAWASAKI | `33.25.096 | |
| 3位 | 富田 俊樹 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YAMAHA | `33.45.360 | |
| 5位 | 安原 志 | 八尾カワサキ with ANNEX CLUB | KAWASAKI | `33.53.686 | |
| 8位 | 池本 凌汰 | うず潮レーシング福山 | HONDA | `33.59.318 | |
| 11位 | 小林 大治朗 | レーシングチーム鷹 | YAMAHA | `35.01.292 | |
