• 天気:曇り
  • 気温:9度
  • 観客:3,200名(2日間)人

IA-1

チャンピオンのジェイ・ウィルソン選手がパーフェクトウィン

  • 天気:曇り
  • 気温:9度
  • 観客:3,200名(2日間)人

全9戦(レディースクラスとIBオープンクラスは全7戦)のスケジュールが組まれてきた2023 年の全日本モトクロス選手権は、いよいよシーズン最終戦を迎え、第61回MFJ-GPモトクロス大会として宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。今季第3戦でも使用されたSUGOインターナショナルモトクロスコースは、巨大な複合モータースポーツ施設の一角にあり、ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされている。自然の地形を生かしたアップダウンが豊富なコースで、路面は粘土質。頻繁に細かいコースレイアウト変更が加えられてきたが、今大会も春の大会から基本的なレイアウトを受け継ぎながら、ジャンプやリズムセクションの配置、コーナーの形状など、さまざまな仕様変更が加えられていた。決勝が繰り広げられた日曜日は、心配された降雨は避けられたものの朝から曇天。最高気温が10℃を下回る真冬に近い寒さとなった。ただし路面は、ベストコンディションが保たれた。

全日本最高峰のIA1クラスは、25分+1周の2ヒートで競われた。そのヒート1では、ヤマハファクトリーチームから参戦するジェイ・ウィルソン選手(#27)が1周目をトップでクリア。2周目以降にじわじわとリードを拡大していった。2週間前に開催された前戦で腕を負傷したものの、今大会に強行出場を果たしたカワサキファクトリーチームの能塚智寛選手(#2)は、1周目を7番手でクリア。2周目に6番手、3周目に5番手まで浮上した。5周目には3番手のライダーが転倒により後退し、能塚選手は4番手浮上。4秒ほど先行する3番手の選手を追った。同じ周、ホンダのマシンを駆る小方誠選手(#5)は前との距離をやや詰め、5番手までが見える8番手を走行していた。レース中盤までに大量のリードを築いたウィルソン選手は、そのまま15周を危なげなく走破してトップチェッカー。今季21勝目を挙げた。能塚選手は終盤に前のライダーに離されて4位。小方選手は9位だった。

今季最終レースとなった決勝ヒート2では、ウィルソン選手がスタート直後に10~11番手あたりと大きく出遅れる波乱。しかしウィルソン選手は焦ることなく冷静に追い上げ、オープニングラップをまずは6番手でクリアした。能塚選手も出遅れ、11番手からのレース。2周目、ウィルソン選手は3番手に順位を上げると、翌周には2台をパスしてトップに立った。この周、能塚選手はまだ7番手を走行していたが、翌周には6番手にポジションアップ。上位勢はやや縦長ながらまだ大きく離れておらず、さらなる追い上げが狙える状況だった。レース中盤、ウィルソン選手はリードを5~6秒に拡大して、後続との距離をコントロールしながらトップを快走。能塚選手は5台による3番手争いに加わり、この中で着実に順位を上げて9周目には先頭に立った。レース終盤、能塚選手は後続をやや引き離して走行。レースは14周でチェッカーとなり、ウィルソン選手が優勝、能塚選手が3位となった。


IA-1Result

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA 572 Dunlop ユーザー
2位 大倉 由揮 Honda Dream Racing Bells HONDA 299
3位 富田 俊樹 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 284
4位 内田 篤基 Yogibo マウンテンライダーズ KAWASAKI 269
5位 大城 魁之輔 Honda Dream Racing Bells HONDA 267
6位 大塚 豪太 T.E.SPORT HONDA 193
7位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI 181 Dunlop ユーザー
8位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI 175 Dunlop ユーザー
9位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA 160 Dunlop ユーザー
10位 小島 庸平 Bells Racing HONDA 128
11位 道脇 右京 TEAM KOHSAKA バイカーズステーション金沢 with CARVEK HONDA 122
12位 渡辺 祐介 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 101
13位 池谷 優太 TEAM HAMMER HONDA 86 Dunlop ユーザー
14位 池本 凌汰 うず潮レーシング福山 HONDA 85 Dunlop ユーザー
15位 星野 優位 レーシングチーム鷹 / STAR Racing 166 YAMAHA 70
16位 町田 旺郷 YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA 53 Dunlop ユーザー
17位 小林 大治朗 レーシングチーム鷹 YAMAHA 47
18位 星野 裕 Team SBE SUZUKI 39
19位 西 元気 秀明道場 YAMAHA 33
20位 小川 孝平 bLU cRU TEAM ITOMO YAMAHA 30
21位 小野 千成 T.E.SPORT HONDA 28
22位 トレイ・カナード Team HRC HONDA 20
23位 宗本 駿馬 SP忠男広島 YAMAHA 15
24位 竹野 拓実 BAMFY with BLITZ-SCHNELL HONDA 5
25位 道脇 白龍 TEAM KOHSAKA with CARVEK HONDA 5
26位 小林 秀真 edge decal HONDA 4


  • 天気:曇り
  • 気温:9度
  • 観客:3,200名(2日間)人

IA-2

ビクトル・アロンソ選手が両ヒート制覇でチャンピオンに!

  • 天気:曇り
  • 気温:9度
  • 観客:3,200名(2日間)人

IA2クラスも、IA1と同じく決勝は25分+1周の2ヒート制。ビクトル・アロンソ選手(#58)がトップと28点差のランキングトップで今大会を迎え、ライバルよりも前でゴールすればヒート1でチャンピオンが決まる状況だった。レースは西條悠人選手(#8)のホールショットで幕を開けたが、激しいトップ争いにより他車の接触を受けた西條選手は転倒を喫して20番手付近まで後退。アロンソ選手はやや出遅れたが、それでも1周目を5番手でクリアした。4周目、2番手を走行していた中島漱也選手(#4)が転倒して大きく後退。中島選手はその後にリタイアした。この4周目に3番手まで浮上したアロンソ選手は、さらに追い上げを続け、8周目からはトップを走っていたチャンピオン争いのライバルに肉迫。11周目には逆転に成功した。そして14周目の最終ラップまで僅差のまま逃げ切ったアロンソ選手が優勝。これによりシリーズタイトル獲得を決めた。このレースでは、1周目7番手から粘りの走りを続けた鈴村英喜選手(#7)が7位となった。

決勝ヒート2では、中島選手がホールショット。アロンソ選手までの上位4台がスタート直後から激しいトップ争いを繰り広げ、中島選手が2番手、アロンソ選手が3番手で1周目をクリアした。2周目、中島選手とアロンソ選手が接近戦を展開。翌周にはアロンソ選手が先行すると、そのままトップのライダーに迫っていった。一方、抜かれた中島選手は4周目あたりから少しずつアロンソ選手に離され、その背後には3台のライバルたちが連なる状態。7周目、約3周にわたり僅差のトップ争いを繰り広げていたアロンソ選手が先頭に立ち、中島選手は1台の先行を許した。レース後半、アロンソ選手は後続から2秒ほどのリードを奪うと、そのアドバンテージをほぼ保って周回。レースは14周でチェッカーとなり、アロンソ選手が今季最終レースを制した。中島選手はレース後半に順位をさらに落として6位。アロンソ選手がチャンピオンに輝いたことで、ダンロップは2017年以来となるIA1およびIA2の両クラス制覇を達成した。


IA-2 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ビクトル・アロンソ Auto Brothers YAMAHA 344 Dunlop ユーザー
2位 横澤 拓夢 TKM motor sports いわて HONDA 306
3位 中島 漱也 bLU cRU  レーシングチーム鷹 YAMAHA 245 Dunlop ユーザー
4位 鴨田 翔 Kawasaki PLAZA 東大阪 KAWASAKI 236 Dunlop ユーザー
5位 池田 凌 Yogibo マウンテンライダーズ KAWASAKI 223
6位 柳瀬 大河 Bells Racing HONDA 198
7位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA 190 Dunlop ユーザー
8位 鈴村 英喜 TEAM HAMMER HONDA 172 Dunlop ユーザー
9位 西條 悠人 ピュアテックレーシング KAWASAKI 135 Dunlop ユーザー
10位 田中 淳也 YSP浜松BOSS RACING YAMAHA 118 Dunlop ユーザー
11位 渡辺 陵 Team Pitin YAMAHA 118
12位 福村 鎌 Team SBE SUZUKI 118
13位 阿久根 芳仁 Yogibo マウンテンライダーズ KAWASAKI 109
14位 神田橋 瞭 Team GANZ KAWASAKI 102 Dunlop ユーザー
15位 佐々木 麗 Y's Racing with 麗BRAND YAMAHA 71
16位 ブライアン・スー Team YAMAMOTO HONDA 61
17位 佐野 雄太 ジュニアライダース フリーダムナナ KAWASAKI 55
18位 真野 凌輔 Team NFS with BIVOUAC OSAKA 大坪GSI GASGAS 33
19位 勝谷 武史 KAWASAKI 23
20位 小笠原 大貴 K2QUICK YAMAHA 19
21位 森 優介 Team ITOMO with オフロードピット那須 HONDA 10
22位 阿部 晴基 チームピットイン YAMAHA 8
23位 平塚 豪 城北ライダース KAWASAKI 8
24位 土屋 元希 京都ボブキャット KAWASAKI 7
25位 斉藤 嵩 株式会社TKS&かもん小池 YAMAHA 6
26位 近藤 雄紀 Team MDR HONDA 3
27位 大塚 貴斗 T.E.SPORT HONDA 3
28位 河西 琉 TEAM VAVAXジャッジメント with Mxbuild KAWASAKI 3
29位 齋藤 健太 ジュニアライダース フリーダムナナ KAWASAKI 2
30位 山崎 巧也 T.E.SPORT HONDA 1
31位 山田 康介 TEAMリッキーbyカミチカ HONDA 1
32位 有山 大輝 bLU cRU レーシングチーム鷹 YAMAHA 1


  • 天気:曇り
  • 気温:9度
  • 観客:3,200名(2日間)人

レディース

箕浦未夢選手が自己最高となるランキング3位を獲得

  • 天気:曇り
  • 気温:9度
  • 観客:3,200名(2日間)人

箕浦未夢選手(#9)がランキング3番手、瀬尾柚姫選手(#8)が2点差の同4番手につけ、さらに1名のライバルが瀬尾選手に1点差で迫る状況で、15分+1周の決勝が実施された。レースはその箕浦選手がホールショットを奪い、2周目の後半までトップをキープ。2番手に後退した箕浦選手は、背後から迫るライバルを4周目途中まで抑えたが、逆転を許すとこの周に転倒を喫した。

それでも、箕浦選手はすぐに復帰して3番手をキープ。4番手以下は大きく離れており、レース中盤から箕浦選手は単独走行となった。一方、瀬尾選手は5台が僅差で連なる激戦の4番手争いに加わり、4周目には5番手にアップ。6周目と7周目にひとつずつ順位を落としたが、7周目にふたつポジションを回復した。そして8周のレースで箕浦選手が3位、瀬尾選手が5位を獲得。今大会の結果、シリーズランキングでも箕浦選手が3位、瀬尾選手が5位となった。


レディースResult

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 川井 麻央 T.E.SPORT HONDA 169
2位 本田 七海 bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド YAMAHA 161
3位 箕浦 未夢 TEAM ITOMO HONDA 99 Dunlop ユーザー
4位 川上 真花 bLU cRU YSP大阪箕面 YAMAHA 93
5位 瀬尾 柚姫 TEAM HAMMER HONDA 92 Dunlop ユーザー
6位 濱村 いぶき T.E.SPORT HONDA 72
7位 赤松 樹愛 FACTORY BEAR RACING TEAM YAMAHA 70
8位 井川 実乃里 98%レーシング HONDA 68
9位 松木 紗子 MOUNTAIN RIDERS KAWASAKI 68
10位 楠本 菜月 Team YAMAMOTO HONDA 64
11位 穂苅 愛香 TOMOレーシング&美蔵 YAMAHA 57 Dunlop ユーザー
12位 山崎 琴乃 T.E.SPORT HONDA 40
13位 ペレーラ 瞳美 motoline GASGAS 39
14位 阿部 華帆 Y's Racing YAMAHA 31
15位 木村 綾希 Team Power Band KAWASAKI 18
16位 佐々木 夢月 Y's Racing with B!COOL YAMAHA 11
17位 河合 華翔菜 STORY RACiNG with GASGAS岡山 GASGAS 6
18位 松永 朋子  tm&mm YAMAHA 4
19位 田村 美幸 83TEC. Racing Team HONDA 1
20位 高原 央 WITH T-Factor KAWASAKI 1
21位 鑓水 よう子 習志野レーシングクラブ with サドルバック HONDA 1