• 天気:雨
  • 気温:21度
  • 観客:1,375人

IA-1

ヒート2で横山遥希選手が全日本最高峰クラス初優勝

  • 天気:雨
  • 気温:21度
  • 観客:1,375人

2024年の全日本モトクロス選手権シリーズ第3戦は、熊本県のHSR九州で開催された。今大会は日曜日に予選と決勝をすべて実施するワンデースケジュール。これは、5月に予定されていた中国大会が中止となった影響によるもので、本来は土日開催だった第2戦を土日ダブルヘッダーとし、前日の土曜日に第2戦を実施した。
ホンダの熊本製作所に併設されたコースは、アップダウンがほとんどないエリアに設けられ、ハイスピードかつダイナミックなレイアウトを特徴としてきたが、今大会に向けた仕様変更によりコース幅は以前よりやや狭くなり、路面はフラットな印象。本来は阿蘇の火山灰に由来する黒土の土壌で、長年のメンテナンスにより山砂もやや混ざる。
前日の第2戦は、午後から降雨となったもののマディというほど酷い状況ではなく、その後に雨は小康状態となったため、朝のタイムアタック予選はベストコンディションに近い状態。しかしこの予選終了後から強めの雨が降り始め、午後には激しさを増したことから、決勝はマディコンディションとなった。

全日本最高峰のIA1クラスは、公式練習を兼ねた15分間のタイムアタック予選、30分+1周の決勝ヒート1、15分+1周の決勝ヒート2を実施。そのヒート1では、ホンダを駆る横山遥希選手(#41)がホールショットを奪った。ヤマハファクトリーチームから参戦する昨年度王者のジェイ・ウィルソン選手(#1)は、1周目に2番手浮上。バトルの間に開いた横山選手との差を縮め、3周目には背後に迫った。
ところが翌周、ウィルソン選手が転倒。2番手のライダーから約3秒遅れ、4番手を走るカワサキファクトリーチームの能塚智寛選手(#7)より約8秒手前でレースに復帰した。レース中盤、横山選手は約3~4秒のリードを保っていたが、11周目に転倒。これで3番手となったが、13周目に再びウィルソン選手が転倒した。これで順位をひとつ戻した横山選手は、15周のレースで2位。ウィルソン選手は3位、能塚選手は4位となった。

15分+1周の決勝ヒート2は、横山選手が再びホールショット。これにガスガスを駆るビクトル・アロンソ選手(#33)、ウィルソン選手、能塚選手、ホンダに乗る池谷優太選手(#13)が続いた。2周目、難所となっていたタイトターンでウィルソン選手がスタック。復帰に1分以上を要してトップ争いから脱落した。3周目の段階では、トップの横山選手を約5秒差でアロンソ選手、そこから約11秒差で能塚選手が追う展開。4周目、横山選手が転倒してアロンソ選手が先行したが、翌周にはアロンソ選手も2分近くスタックし、戦線離脱した。
2番手となった能塚選手は、一気に横山選手に迫ったが、転倒してマシン破損でリタイア。これで2番手には、カワサキに乗る安原志選手(#8)、3番手には池谷選手が浮上した。レースは8周でチェッカーとなり、横山選手が優勝し、安原選手がIA1自己最高位の2位、池谷選手がIA1初表彰台の3位。さらにホンダを駆る小方誠選手(#9)が4位、カワサキに乗る神田橋瞭選手(#35)が5位となり、ダンロップ勢がトップ5を独占した。


IA-1 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 大倉 由揮 Honda Dream Racing Bells HONDA `33.22.179
2位 横山 遥希 Honda Dream Racing LG HONDA `33.25.738 Dunlop ユーザー
3位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `33.56.448 Dunlop ユーザー
4位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI `34.58.784 Dunlop ユーザー
7位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `34.13.169 Dunlop ユーザー
8位 神田橋 瞭 Team GANZ with ZEKURA KAWASAKI `34.46.317 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 横山 遥希 Honda Dream Racing LG HONDA `19.24.887 Dunlop ユーザー
2位 安原 志 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KAWASAKI `20.06.482 Dunlop ユーザー
3位 池谷 優太 TEAM HAMMER HONDA `20.20.939 Dunlop ユーザー
4位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `20.29.742 Dunlop ユーザー
5位 神田橋 瞭 Team GANZ with ZEKURA KAWASAKI `20.32.910 Dunlop ユーザー
9位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YAMAHA `20.58.936 Dunlop ユーザー


  • 天気:雨
  • 気温:21度
  • 観客:1,375人

IA-2

ヒート1で鴨田翔選手、ヒート2で田中淳也選手が2位

  • 天気:雨
  • 気温:21度
  • 観客:1,375人

IA1と同じくIA2も、決勝はヒート1が30分+1周でヒート2が15分+1周。そのヒート1では、鴨田翔選手(#4)が1周目3番手、浅井亮太選手(#7)が同4番手となった。4周目には2番手のライダーが転倒し、これで鴨田選手がトップと約8秒差の2番手に浮上。浅井選手は4番手のまま変わらず、その後はやや引き離されて5周目に5番手となった。
レース中盤、鴨田選手は後ろから2台のライバルに迫られながらも、トップと7~8秒差をキープして周回。浅井選手の背後には田中淳也選手(#10)が迫ったが、10周目にミスして後退した。レース終盤、鴨田選手はトップにやや近づいたが、4秒以内に迫ることはできず、レースは14周で終了。鴨田選手が2位、浅井選手は5位となった。前戦で両ヒート制覇を達成した中島漱也選手(#3)は、1周目に転倒して10位に終わった。

今大会最終レースとなったヒート2は、午後になってさらに激しく降った雨の影響で、酷い路面状況となり、転倒やスタックするライダーが続出。1周目の難所では10台以上がストップし、中島選手もこれに含まれた。オープニングラップは佐々木麗選手(#15)がトップで、鈴村英喜選手(#8)が3番手、西條悠人選手(#9)が4番手、田中淳也選手(#10)が5番手。しかし3周目には佐々木選手や田中選手らがスタックしたマシンに詰まってタイムロスし、西條選手はそのポイントでスタックして抜け出せないままレースを終えた。
4周目、前を走っていたライダーの後退で田中選手が2番手。佐々木選手が3番手、1周目11番手から着実に追い上げた浅井選手が4番手となったが、翌周に佐々木選手もスタックして完全に脱落した。そしてレースは7周で終了。田中選手が2位、浅井選手が3位、しぶとく追い上げた中島選手が5位となった。


IA-1 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 横澤 拓夢 TKM motor sports いわて HONDA `33.03.764
2位 鴨田 翔 Kawasaki Plaza 東大阪 KAWASAKI `33.11.965 Dunlop ユーザー
3位 柳瀬 大河 TKM motor sports いわて HONDA `33.15.847
5位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `33.20.929 Dunlop ユーザー
7位 佐々木 麗 Kawasaki PURE TECH Racing KAWASAKI `33.42.288 Dunlop ユーザー
8位 田中 淳也 bLU cRU YSP浜松BOSS RACING YAMAHA `33.42.611 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 横澤 拓夢 TKM motor sports いわて HONDA `19.00.420
2位 田中 淳也 bLU cRU YSP浜松BOSS RACING YAMAHA `19.20.729 Dunlop ユーザー
3位 浅井 亮太 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `19.39.741 Dunlop ユーザー
5位 中島 漱也 bLU cRU  レーシングチーム鷹 YAMAHA `20.01.385 Dunlop ユーザー
9位 村上 洸太 Honda緑陽会熊本レーシング HONDA `20.18.449 Dunlop ユーザー
10位 住友 睦巳 bLU cRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `20.22.331 Dunlop ユーザー


  • 天気:雨
  • 気温:21度
  • 観客:1,375人

レディース

楠本菜月選手が瀬尾柚姫選手を逆転して3位表彰台

  • 天気:雨
  • 気温:21度
  • 観客:1,375人

15分+1周で競われたレディースクラスの決勝は、雨がかなり激しさを増す中でスタート。まずは箕浦未夢選手(#3)がホールショットを奪い、穂苅愛香選手(#11)も4番手の好位置につけた。しかし箕浦選手は1周目後半にミスし、挽回する間に周回遅れに。穂苅選手も転倒で6番手まで順位を下げた。2周目、瀬尾柚姫選手(#5)が楠本菜月選手(#10)ら2台を抜いて3番手浮上。3周目には5番手のライダーが遅れ、瀬尾選手と楠本選手の3番手争いとなった。

瀬尾選手は、5周目の段階でトップ争いの2台から1分ほど離されながらも、3番手をキープ。その数秒後方では、楠本選手がマークを続けた。6周目、多くのライダーがスタックするタイトターンで、ストップしていたバックマーカーと同じワダチに入った瀬尾選手がストップ。楠本選手はこの状況をよく見ており、進入ラインを変更してパッシングに成功した。瀬尾選手は復帰に時間を要して6番手後退。レースは7周でチェッカーとなり、楠本選手が3位、穂苅選手が5位、瀬尾選手が6位となった。


レディース ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 川井 麻央 T.E.SPORT HONDA `18.39.604
2位 本田 七海 LUTZ with 中西建設(株)NH HONDA `18.44.059
3位 楠本 菜月   HONDA `20.14.618 Dunlop ユーザー
5位 穂苅 愛香 TOMOレーシング&美蔵 YAMAHA `20.38.850 Dunlop ユーザー
6位 瀬尾 柚姫 TEAM HAMMER HONDA `21.18.033 Dunlop ユーザー
12位 箕浦 未夢 TEAM ITOMO HONDA `20.22.191 Dunlop ユーザー