• 天気:曇り
  • 気温:26度
  • 観客:8,564人

IA-1

決勝ヒート2では横山遥希選手が今季初優勝をマーク!

  • 天気:曇り
  • 気温:26度
  • 観客:8,564人

2025年の全日本モトクロス選手権シリーズは、全7戦のスケジュール。その第3戦は、埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジで開催された。全日本格式となる4クラスのうちIA1クラスとIA2クラスとレディースクラスは、いずれも日曜日に予選と決勝をすべて実施する変則的なスケジュール。予選は全クラスともタイムアタック方式で、決勝はIA1クラスとIA2クラスが15分+1周の3ヒート制、レディースクラスは通常どおり15分+1周の1レースで競われた。

河川敷のフラットな土地に設けられたオフロードヴィレッジのコースは、昨秋の全日本開催前にフルリニューアルされており、今大会はその基本レイアウトを受け継ぎながらセッティング。ジャンプやリズムセクションが多く、コーナーはタイトターンを中心とした、スーパークロスをアウトドア化したような短めのコースだ。土曜日は朝から夕方まで降雨となり、コースはマディコンディションに。日曜日は曇りで気温も26℃まで上昇したが、路面状況の回復は緩やかで、徐々にドライ化して硬くなっていった。

IA1クラスの決勝は、15分+1周の3ヒート制で実施。そのヒート1では、ヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン選手(#1)が、1周目に順位を上げて先頭に立った。ホンダに乗る地元ライダーの小方誠選手(#9)が3番手で、これをホンダサポートの横山遥希選手(#2)が猛追。しかし横山は選手はパッシングのチャンスを得られずにいると、3周目に転倒して8番手まで順位を下げた。トップのウィルソン選手は、徐々にリードを拡大。独走態勢を築いていった。

レース中盤、2番手に離されながらも依然として3番手を守る小方選手の背後に1台のライバルが迫るも、小方選手がポジションを死守。その5秒ほど後方では、ヤマハセカンドチームの渡辺祐介選手(#15)が、ヤマハに乗る浅井亮太選手(#38)と横山選手を引き連れながら周回を重ねた。9周目、小方選手はついに4番手後退。同じ周に横山選手は浅井選手を抜いたが、翌周にバックマーカーと絡んで転倒した。レースは12周で終了となり、ウィルソン選手が優勝。小方選手が4位、逃げ切った渡辺選手が5位、浅井選手が6位となり、横山選手は11位となった


決勝ヒート2では、スタート直後に4番手を走っていたウィルソン選手が転倒して、20番手付近まで後退。さらにウィルソン選手は、追い上げていた2周目にも転倒を喫し、21番手まで後退する厳しい展開となった。レースは、ヒート1はスタートの出遅れが響いて8位に終わったカワサキファクトリーチームの能塚智寛選手(#5)がホールショットを奪い、これを横山選手がパスして1周目にトップ浮上。横山選手、能塚選手、ヒート1は1周目に転倒して9位だったホンダサポートの大倉由揮選手(#4)が、序盤にトップグループを形成した。

3周目、4番手には渡辺選手が順位を上げ、レースが中盤に入ると後続の1台を含む5台が縦に長いトップグループに。この中で大倉選手が、3番手の能塚選手を引き離しながらトップの横山選手に近づき、10周目の段階では横山選手と大倉選手が優勝争いを繰り広げ、8秒ほど遅れて能塚選手が3番手をキープし、その背後に1台が肉迫する状況だった。ラスト2周、大倉選手は逆転を狙い続けたが、最後は横山選手がスパート。これで逃げ切った横山選手が今季初優勝を収め、大倉選手が2位となった。こちらも最後まで接戦となった3位争いは能塚選手が制し、今季初表彰台に登壇。ウィルソン選手は5位まで追い上げてチェッカーを受けた。

決勝ヒート3では、渡辺選手がホールショット。これに続いた横山選手がすぐにトップを奪うと、能塚選手と浅井選手と大倉選手がこれに続いた。さらに、浅井選手が能塚選手を抜いて1周目に2番手浮上。オープニングラップは横山選手、浅井選手、能塚選手、大倉選手、渡辺選手、ウィルソン選手のオーダーとなった。2周目、ウィルソン選手に抜かれて6番手に後退した渡辺選手がやや遅れ、これでトップグループは5台に。翌周、トップの横山選手は4秒ほどのリードを奪い、ウィルソン選手は3番手まで順位を上げ、浅井選手に迫った。

4周目、ウィルソン選手が2番手にポジションアップ。3番手に後退した浅井選手の背後には、順位を入れ替えた大倉選手と能塚選手が迫り、ウィルソン選手はトップの横山選手に近づいていった。5周目以降、3番手以下を大きく離しながら、横山選手とウィルソン選手がトップ争いを展開。横山選手が順位を死守し続けたが、10周目にウィルソン選手がトップに立った。再逆転を狙った横山選手は、11周目に入ったところで転倒。これで逃げ切ったウィルソン選手が、12周のレースで勝利を収めた。転倒後に復帰した横山選手は2位。5周目に浅井選手を抜いた大倉選手が、レース終盤に能塚選手を引き離して3位。能塚選手が後続を僅差で抑えて4位となった。


IA-1 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `17.48.759 Dunlop ユーザー
2位 星野 優位 レーシングチーム鷹 / STAR racing 166 YAMAHA `18.05.512
3位 内田 篤基 Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS KAWASAKI `18.08.683
4位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `18.16.723 Dunlop ユーザー
5位 渡辺 祐介 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YAMAHA `18.23.633 Dunlop ユーザー
6位 浅井 亮太 BLU CRU フライングドルフィン サイセイ YAMAHA `18.25.710 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 横山 遥希 Honda Dream Racing LG HONDA `17.19.930 Dunlop ユーザー
2位 大倉 由揮 Honda Dream Racing Bells HONDA `17.22.353 Dunlop ユーザー
3位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI `17.30.321 Dunlop ユーザー
5位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `17.40.140 Dunlop ユーザー
6位 大城 魁之輔 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA `17.47.436 Dunlop ユーザー
7位 渡辺 祐介 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YAMAHA `17.47.818 Dunlop ユーザー

IA-1 ヒート3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA `17.11.821 Dunlop ユーザー
2位 横山 遥希 Honda Dream Racing LG HONDA `17.28.236 Dunlop ユーザー
3位 大倉 由揮 Honda Dream Racing Bells HONDA `17.32.951 Dunlop ユーザー
4位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI `17.34.960 Dunlop ユーザー
6位 大城 魁之輔 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA `17.40.859 Dunlop ユーザー
7位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA `17.44.827 Dunlop ユーザー

IA-1Point

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 ジェイ・ウィルソン YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 236 Dunlop ユーザー
2位 横山 遥希 Honda Dream Racing LG HONDA 213 Dunlop ユーザー
3位 大倉 由揮 Honda Dream Racing Bells HONDA 198 Dunlop ユーザー
5位 大城 魁之輔 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA 181 Dunlop ユーザー
6位 能塚 智寛 Team Kawasaki R&D KAWASAKI 178 Dunlop ユーザー
7位 小方 誠 TEAM HAMMER HONDA 162 Dunlop ユーザー


  • 天気:曇り
  • 気温:26度
  • 観客:8,564人

IA-2

中島漱也選手が総合優勝。ヒート2では田中淳也選手がIA初優勝!

  • 天気:曇り
  • 気温:26度
  • 観客:8,564人

IA2クラスも、決勝は15分+1周の3ヒートで競われた。ヒート1では、佐々木麗選手(#9)がホールショット。これに鴨田翔選手(#6)と昨年度王者の中島漱也選手(#1)が続くと、1周目には中島選手がトップ、鴨田選手が2番手に順位を上げた。レース前半、中島選手はじわじわとリードを拡大しつつトップを快走。5周目の段階で5~6秒のアドバンテージを築いた。2番手の鴨田選手も、3番手に対して約4秒のリードを獲得。レース中盤には、両者がほぼ単独走行となった。

一方、好スタートを切った佐々木選手は4周目にミスして12番手まで後退。レース中盤には3台が連なった3番手争いでは、1周目9番手と出遅れていた田中淳也選手(#4)が、7周目にその先頭に立った。レース終盤、田中選手は5秒ほど先行していた2番手の鴨田選手に近づいていったが、勝負を仕掛ける距離になるよりも早く、レースは11周でチェッカー。最後まで逃げ切った中島選手が勝利を収め、鴨田選手が2位、田中選手が3位となり、ダンロップ勢が表彰台を独占した

決勝ヒート2では、田中選手がホールショット。一方、中島選手はスタートの反応で出遅れ、1コーナーを20番手以下でターンした。それでも中島選手は、1周目を10番手でクリア。最大のライバルが後方に沈む中、トップの田中選手はレース序盤からじわじわとリードを拡大し、レース前半が終了する6周目までの間に、約8秒のアドバンテージを築いた。中島選手は3周目に6番手まで順位を上げると、翌周には鴨田選手を抜いて5番手に順位を上げた。

さらに追い上げを続けた中島選手は、8周目に4番手となり、3番手の選手に肉迫。翌周に逆転を果たすと、最後は2番手のライダーに近づいていった。トップの田中選手は、これらのバトルとは無縁の単独走行。12周目のラストラップまで危なげなくトップを快走し、4年目にして初めての全日本IA優勝を達成した。最終ラップには、2番手のライダーが転倒。これによりポジションを上げた中島選手が2位となった。鴨田選手は5周目に転倒を喫したが、最後に佐々木選手を抜いて6位となった

決勝ヒート3では、鴨田選手がホールショット。中島選手は再びスタートで出遅れたが、混戦の中で積極的にポジションを上げ、1周目を9番手でクリアした。田中選手もやや遅れたが、こちらは1周目6番手からのレース。2周目、鴨田選手は2番手に後退し、田中選手は5番手、中島選手は一気に6番手まで順位を上げた。翌周、今度は田中選手が2番手までジャンプアップ。トップのライダーに近づき、翌周から接近戦を繰り広げた。

4周目には、中島選手が鴨田選手をパスして4番手。翌周以降、中島選手までの上位4台が、鴨田選手以下を徐々に引き離しながらトップグループを形成した。7周目、田中選手がついにトップを奪取。翌周には中島選手が2番手に浮上し、これで田中選手と中島選手のトップ争いに発展した。そして10周目、中島選手が先行。しかし抜かれた田中も遅れることなく続き、最終ラップの12周目に入ったコーナーで仕掛けた。しかしここで両者が接触し、中島選手がコースアウトし、田中選手がストップ。再スタートした中島選手が逃げ切って優勝、田中選手が2位となった。鴨田選手は5位でゴールしている


IA-2 ヒート1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 中島 漱也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA YAMAHA `16.41.996 Dunlop ユーザー
2位 鴨田 翔 Kawasaki Plaza 東大阪 KAWASAKI `16.44.007 Dunlop ユーザー
3位 田中 淳也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA `16.45.414 Dunlop ユーザー
7位 池田 凌 Kawasaki PLAZA 大阪鶴見 KAWASAKI `17.10.382 Dunlop ユーザー
10位 佐々木 麗 Kawasaki PURETECH Racing KAWASAKI `17.28.166 Dunlop ユーザー
12位 佐野 雄太 カワサキ プラザ前橋 KAWASAKI `17.34.578 Dunlop ユーザー

IA-2 ヒート2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 田中 淳也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA `17.45.351 Dunlop ユーザー
2位 中島 漱也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA YAMAHA `17.51.777 Dunlop ユーザー
3位 横澤 拓夢 TKM motor sports いわて HONDA `18.01.723
6位 鴨田 翔 Kawasaki Plaza 東大阪 KAWASAKI `18.12.971 Dunlop ユーザー
7位 佐々木 麗 Kawasaki PURETECH Racing KAWASAKI `18.14.431 Dunlop ユーザー
8位 池田 凌 Kawasaki PLAZA 大阪鶴見 KAWASAKI `18.21.080 Dunlop ユーザー

IA-2 ヒート3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 中島 漱也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA YAMAHA `17.41.969 Dunlop ユーザー
2位 田中 淳也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA `17.43.350 Dunlop ユーザー
3位 横澤 拓夢 TKM motor sports いわて HONDA `17.47.819
5位 鴨田 翔 Kawasaki Plaza 東大阪 KAWASAKI `18.02.259 Dunlop ユーザー
7位 佐野 雄太 カワサキ プラザ前橋 KAWASAKI `18.13.834 Dunlop ユーザー
11位 池田 凌 Kawasaki PLAZA 大阪鶴見 KAWASAKI `18.26.121 Dunlop ユーザー

IA-2Point

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 中島 漱也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM TAKA YAMAHA 236 Dunlop ユーザー
2位 田中 淳也 YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 YAMAHA 214 Dunlop ユーザー
3位 鴨田 翔 Kawasaki Plaza 東大阪 KAWASAKI 191 Dunlop ユーザー
5位 池田 凌 Kawasaki PLAZA 大阪鶴見 KAWASAKI 166 Dunlop ユーザー
6位 吉田 琉雲 Bells Racing HONDA 162 Dunlop ユーザー
7位 佐々木 麗 Kawasaki PURETECH Racing KAWASAKI 161 Dunlop ユーザー


  • 天気:曇り
  • 気温:26度
  • 観客:8,564人

レディース

波乱のレースでランキング上位が脱落。大久保梨子選手が2位

  • 天気:曇り
  • 気温:26度
  • 観客:8,564人

15分+1周で競われたレディースクラスの決勝で、スタート直後に箕浦未夢選手(#6)が2番手、穗苅愛香選手(#8)が3番手につけると、オープニングラップから両者が接近戦を展開しつつ、トップを僅差で追った。ところが2周目の序盤、コーナーの立ち上がりで両者のラインが交錯してともに転倒。これで箕浦選手は9番手、穗苅選手が10番手に後退した。

2台の脱落でトップが完全に抜け出す一方、2番手争いは4~5台が連なる接戦に。大久保梨子選手(#12)が先頭争いを繰り広げ、楠本菜月選手(#4)も集団に喰らいついた。5周目に大久保選手は3番手に後退したが、残り2周となった9周目にライバルが転倒。2番手に返り咲いた大久保選手が2位となり、全日本初表彰台に立った。楠本選手は4位、転倒後に追い上げた箕浦選手は5位、穗苅選手は6位となった


レディースResult

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 川井 麻央 T.E.SPORT HONDA `17.04.929
2位 大久保 梨子 KTM TOKAI RACING with ゆめチャンネル&331 KTM `17.37.401 Dunlop ユーザー
3位 松木 紗子 Yogibo PIRELLI MOUNTAIN RIDERS KAWASAKI `17.40.045
4位 楠本 菜月 TEAM HAMMER HONDA `17.40.978 Dunlop ユーザー

レディースPoint

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 川井 麻央 T.E.SPORT HONDA 105
2位 箕浦 未夢 TEAM ITOMO HONDA 90 Dunlop ユーザー
3位 大久保 梨子 KTM TOKAI RACING with ゆめチャンネル&331 KTM 85 Dunlop ユーザー
4位 穗苅 愛香 TOMOレーシング&美蔵 with CONNECT YAMAHA 85 Dunlop ユーザー