2026年の全日本モトクロス選手権は、昨年より2戦増加して全9戦のシリーズ。開幕戦から約1ヵ月間のインターバルを挟み、第2戦HSR九州大会がワンデースケジュールにより4月19日(日)に開催された。その舞台となったのは、熊本県のHSR九州。ホンダの熊本製作所に併設されたコースは、アップダウンがほとんどないエリアに設けられている。
かつてはハイスピードかつダイナミックなレイアウトを特徴としてきたが、近年の仕様変更により低速区間が増加。本来は阿蘇の火山灰に由来する黒土の土壌だが、長年のメンテナンスにより山砂もやや混ざる。日曜日は朝から雨で、路面はマディコンディション。それでも、掘り返していないためそれほど酷い状況にはならず、午後は雨がほぼ止んで、一部区間は回復傾向となった。
すべてのライダーが4スト450ccマシンを駆る全日本最高峰のIA1クラスは、タイムアタック方式の予選を経て、決勝は30分+1周の2ヒートを実施。そのヒート1では、今季からマシンをホンダにスイッチして最高峰クラスに挑戦する池田凌選手(#47)がホールショットを奪った。この池田選手を、ヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン選手(#2)が1周目にパス。ウィルソン選手のミスにより3周目には池田選手が迫ったが、翌周から再びウィルソン選手がリードを拡大し、徐々に単独走行となっていった。
池田選手から10秒以上遅れた3番手には、5周目にヤマハファクトリーチームの大城魁之輔選手(#3)が浮上。その後に大城選手も単独走行となった。ホンダトップチームの大倉由揮選手(#1)は、1周目9番手と出遅れ、9周目に4番手に浮上した段階で大城選手とは約13秒差。レースは14周でチェッカーとなり、ウィルソン選手が優勝、池田選手が最高峰クラス初表彰台となる2位、大城選手が3位、大倉選手が4位を獲得した。カワサキを駆る西條悠人選手(#311)は、カワサキファクトリーチームの内田篤基選手(#97)と順位争いを続け、内田選手が転倒したこともあり5位となった。
決勝ヒート2は、大城選手がホールショット。これを、カワサキに乗る神田橋瞭選手(#11)、大倉選手、池田選手らが追うと、まずは大倉選手が先頭に立った。1周目は大倉選手、大城選手、ウィルソン選手がトップ3。翌周、カワサキを駆る安原志選手(#500)を先頭に内田選手と西條選手が続いたセカンドグループは、トップ集団から遅れはじめ、3周目には内田選手が安原選手をパスして4番手に浮上したが、この段階で3番手のウィルソン選手からは10秒ほど遅れていた。一方の先頭争いでは、4周目にウィルソン選手が大城選手を抜いて2番手に浮上した。
この段階で、トップの大倉選手は約5.5秒のリード。翌周にもさらにアドバンテージを拡大したが、6周目以降は逆にウィルソン選手が大倉選手とのギャップを削り、8周目からはしばらく膠着状態が続いた。しかし11周目に2秒差まで近づくと、翌周に大倉選手がバックマーカーに進路を阻まれた隙に逆転。大倉選手も喰らいつき、最終ラップとなった15周目まで何度か横に並んだが、ウィルソン選手がトップチェッカーを受けた。しかしレース後、ウィルソン選手が黄旗振動を無視したという裁定。これで1順位降格となったことから、大倉選手が優勝、ウィルソン選手が2位、大城選手が3位となった。内田選手は4位、西條選手は5位に入賞している。