全9戦で競われる2026年の全日本モトクロス選手権シリーズは、ちょうど中間地点となる第5戦中国大会を迎えた。第3~6戦は、約2ヵ月間で4戦を消化する連戦となっている。今大会は、前戦に続いて全クラス土日開催で、各クラスの予選は土曜日にレース形式で実施される予定だったが、梅雨前線と台風の影響により大会直前までに大量の雨が降り、コースコンディションが悪化していたことから、土曜日のタイムスケジュールが大幅変更。IA1クラスとIA2クラスの予選は午後にタイムアタック方式で実施され、レディースクラスは予選がキャンセルされて全員が決勝に進出した。
ハードパック路面で知られる世羅グリーンパーク弘楽園のコースは、土曜日朝の段階ではマディコンディションだったが、日中に状態が改善。その後に再び雨が降り、日曜日の朝にはソフトな状態に戻ったが、日曜日の午後には陽射しが差すほどまで天候が回復したことで、次第にベストコンディションとなっていった。2019年以降の基本レイアウトを踏襲しながら、細部に仕様変更が加えられたコースは、これまでと同じくハイスピード傾向。アップダウンもかなり豊富で、しかも今大会は雨の影響で路面がかなり荒れたため、ミスが生まれやすい状況だった。
全日本最高峰となるIA1クラスの決勝は、30分+1周の2ヒート制。そのヒート1では、ホールショットを獲得したヤマハファクトリーチームの大城魁之輔選手(#3)を、ホンダトップチームの大倉由揮選手(#1)とヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン選手(#2)が、2周目に相次いでパス。両者から4秒ほど遅れた大城選手の背後には、カワサキのマシンを駆る西條悠人選手(#311)とカワサキファクトリーチームの内田篤基選手(#97)が続いた。3周目には、ホンダに乗る池田凌選手(#47)が6番手にポジションを上げた。
トップに立った大倉選手は、3周目からじわじわとリードを拡大。2番手以下もそれぞれ前後の間隔を広げ、7周目の段階でトップ5は前後に6秒程度のギャップがある、単独走行に近い状態となった。また池田選手は、この周までに5番手から14秒ほど離された。8周目以降、ウィルソン選手がペースダウン。一方で大城選手はある程度の速さを維持したことから13周目には両者が接近戦となった。そしてラストラップとなった16周目に、大城選手が逆転。レースは大倉選手が勝利し、大城選手が2位、ウィルソン選手が3位、西條選手が4位、内田選手が5位、池田選手が6位となった。
決勝ヒート2は、再び大城選手が好スタート。これにウィルソン選手や西條選手、大倉選手、内田選手が続き、ヒート1の上位入賞者が最初から先頭集団に顔を揃えた。1周目、混戦の中で大倉選手が積極的に順位を上げて先頭に。するとヒート1と同じくウィルソン選手がすぐさまこれに反応し、大城選手をパスして2番手で大倉選手を追った。3周目には、大倉選手とウィルソン選手が接近戦を開始。この周に1台を抜いた内田選手は、トップ2から3秒以上遅れた大城選手を僅差で追った。また西條選手も、大きく離されることなく5番手のライダーをマークした。
6周目、先頭争いでは大倉選手が約2秒のリードを奪ったが、翌周にミスして再びウィルソン選手が接近。その後、両者は最大で2~3秒離れてはまた近づく展開を繰り返した。9周目、3番手争いでは内田選手が大城選手をパス。これで4番手に後退した大城選手には、さらに1台が肉迫したが、翌周に転倒して後退し、西條選手が大城選手と約3秒差の5番手に順位を上げた。トップ争いでは、14周目からウィルソン選手がペースアップ。翌周から再び接近戦となり、16周目に逆転した。そしてレースは17周で終了。ウィルソン選手が優勝、大倉選手が2位、トップ2を最後まで約3秒差で追い続けた内田選手が3位、大城選手が4位、西條選手が5位となった。