- 天気:雨
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JSB1000
悪天候に翻弄されながら、加賀山選手が5位に入る
九州、大分県にあるオートポリスで第5戦を迎えた。第6戦は鈴鹿8耐の後となるため、8耐へ向けていい流れをつくためにも重要な1戦となる。
ところが、予選当日は、朝から雨と霧の悪天候に見舞われてしまう。他のクラスは次々と走行がキャンセルされ、JSB1000クラスだけは計時予選を行った。
悪天候の中、ポール・ポジションを獲得したのは、Team Kagayamaの浦本修充選手(SUZUKI)で、同クラスで初のポール獲得となった。「コンディションが難しい状況だったが、最初から集中して走ろうと思っていた。ウェット・コンディションでいいペースで走れている。明日は天気がどうなるか分からないが、集中していきたい」と浦本選手。
加賀山就臣選手(SUZUKI)も好調な走りを見せて3位フロント・ローをつかんだ。
「うちのチームの浦本に負けたので、うれしいような悔しいような気持ちです。ウェットで気持ちよく走れている。決勝も気を引き締めていきたい」と加賀山選手。
また、中冨伸一選手(YAMAHA)13位、渥美心選手(HONDA)は24位となる。
秋吉耕佑選手(HONDA)は、もてぎ戦で左手を負傷したために欠場。代役として、スーパースポーツ世界選手権に参戦している大久保光選手がエントリー。予選16位に入った。
決勝当日、雨は止み、路面はほぼドライとなった。
しかし、JSB1000クラスの決勝を迎える直前に雨が降り始めてスタート・ディレイ。その後、雨が止むと、17周から15周に減周して決勝を迎えた。
スタートが切られると、加賀山選手がホール・ショット。加賀山選手は1周目に高橋巧選手(HONDA)に抜かれてしまうが、2番手につけていく。
浦本選手はペースが上がらず、11位と下位に埋もれてしまう。ところが、霧が出始めると4周目に赤旗が出され、レース中断となる。
視界が少しよくなると、3周目の終了順位でグリッドに並び、12周としてレースを行うことになった。
2度目のスタートでも、絶妙のダッシュを決めた加賀山選手がホール・ショットを決める。
その後、加賀山選手はペースが上がらず、高橋選手、中須賀克行選手(YAMAHA)などに抜かれると、一旦8位にまで後退してしまう。
しかし、加賀山選手は粘り強く走り続ける。上位のリタイアなどで順位を上げ、5位でチェッカーを受けた。
また、浦本選手も序盤は14位と苦しいポジションだったが、徐々に挽回。加賀山選手の後方6位でゴールした。また、中冨選手は10位、渥美選手は13位。大久保選手は1周目に転倒してリタイアした。
競技規則により、最終レースの順位が総合結果となった。
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5位 加賀山就臣選手(SUZUKI)
「ウエットだったりハーフ・ウエットだったりすると、チームとして抱えている問題がそれほど露呈しないので、それなりの位置に付けることができるが、安定したコンディションになってライバルが実力を発揮するようになると、まだなかなか厳しいです。とは言え、雨の予選で浦本がポール・ポジションを獲ってくれたり、自分も3番手に付けたりと、置かれた状況の中でそこそこ仕事はできたと思う。さらにマシンをセット・アップし、良い結果が出せるようにしたい。」
6位 浦本修充選手(SUZUKI)
「前回のレースでウエットは良い手応えだったので、雨の予選はポールを狙っていた。実際にそれができたのは嬉しかったのですが、決勝朝の雨のウォーム・アップでは5番手となってしまい、そのあたりはまだ自分の課題だと感じている。最初のレースは路面コンディションが読みきれず、攻め切れなかった。赤旗でピットに戻ってきて加賀山さんに活を入れられ、それで気が引き締まり、再スタート後は思い切り走ることができた。でもペース的にはまったく納得できるレベルではなく、悔いの残るレースとなってしまった。」
13位 渥美心選手(HONDA)
「難しいコンディションのレースになったが、ここまで積み上げてきたものを、少しは出せたと思う。上位のライダーに転倒やトラブルのリタイアがあっての結果なので、実力とは言えない。いろいろと学ぶことも多く、それを次戦につなげていきたい。あと1秒短縮できる走りを目標に、しっかりと取り組んでいきたい」
JSB1000Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | 中須賀克行 | YAMAHA FACTORY RACING | YAMAHA | 27'58.887 | |
2位 | 津田拓也 | ヨシムラスズキMOTUL | SUZUKI | 28'15.006 | |
3位 | 渡辺一馬 | Kawasaki Team GREEN | KAWASAKI | 28'15.300 | |
5位 | 加賀山就臣 | Team KAGAYAMA | SUZUKI | 28'16.1483 | |
6位 | 浦本修充 | Team KAGAYAMA | SUZUKI | 28'30.035 | |
10位 | 中冨伸一 | HiTMAN RC 甲子園ヤマハ | YAMAHA | 28'32.398 | |
13位 | 渥美心 | UQ&テルル・Kohara RT | HONDA | 28'55.276 |
*レース・タイムは3周と12周の合計タイム。競技規則により、最終レースの順位が総合結果。
JSB1000Point
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | 高橋巧 | MuSASHi RT HARC-PRO. Honda | HONDA | 92 | |
2位 | 渡辺一馬 | Kawasaki Team GREEN | KAWASAKI | 74 | |
3位 | 津田拓也 | ヨシムラスズキMOTUL | SUZUKI | 73 | |
8位 | 秋吉耕佑 | au&テルル・Kohara RT | HONDA | 47 | |
11位 | 中冨伸一 | HiTMAN RC 甲子園ヤマハ | YAMAHA | 42 | |
13位 | 浦本修充 | Team KAGAYAMA | SUZUKI | 37 |
※第5戦終了時点