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ST1000
渡辺選手がダブル・ウィンを決める
全日本選手権は、6月26日の筑波以来の開催となった。ST1000クラス、JSB1000クラスは6月5日の第4戦以来のレース。今回、ST1000クラスは、2レース行われる。
ドライ・コンディションで行われた予選では、渡辺一馬選手(HONDA)がコース・レコードを更新してポール・ポジションを獲得。
津田拓也選手(SUZUKI)2位、國峰啄磨選手(HONDA)3位と続く。
首位につける高橋裕紀選手(HONDA)は4位2列目につける。同日土曜日に行われるレース1のスターティング・グリッドにはこの順位で並ぶ。
セカンド・タイムでも渡辺選手がトップ・タイムをマーク。國峰選手2位、津田選手3位、高橋選手は5位。この順位で日曜日のレース2のスターティング・グリッドに並ぶ。
レース1
決勝レースが始まると渡辺選手が好スタート。後ろから國峰選手、津田選手、高橋選手などが続く。
渡辺選手はそのままレースをリード。國峰選手、津田選手が僅差で続き、序盤はこの3台が先頭グループを形成する。
中盤になるとトップ争いは渡辺選手と國峰選手の2台に絞られる。高橋選手は3位の津田選手に追いつき、3位争いとなる。
レース終盤に入っても、渡辺選手と國峰選手の僅差の戦いは続くが、渡辺選手が逃げ切って今季2勝目を決めた。
終盤、高橋選手は津田選手を抜き去り3位を死守した。
この結果、國峰選手が高橋選手に1点差で首位に上がった。
レース2
オープニング・ラップで、2台が転倒するアクシデントが発生したため赤旗が出された。周回数は14周から9周に減算されてやり直しとなった。
スタートが切られると、渡辺選手がホール・ショット。後ろから國峰選手、津田選手、石塚健選手(BMW)などが続く。
中盤になると、渡辺選手と國峰選手が僅差のトップ争いを展開。津田選手は単独3位につけていく。
終盤に入ると、トップの渡辺選手がラスト・スパート。國峰選手を引き離していくと、3秒近い差を付けてダブル・ウィンを達成した。
國峰選手は2位に入り、津田選手は今季初の表彰台3位をつかんだ。高橋選手は4位に終わっている。
この結果、首位の國峰選手に5点差で渡辺選手が2位。高橋選手は首位に8点差の3位に後退した。
コメント
レース1・2優勝 渡辺一馬選手(HONDA)
「レース1は、路面温度の上昇もあり、ペースを上げることができなかった。國峰選手の接近もあり、決して楽な展開ではなかったけど、チャンピオンシップを考えたら貴重な優勝だと思います。レース2は國峰選手に迫られたことを考え、ペース・アップのため車体、制御を見直して、伊藤監督にアドバイスをもらってアジャストし、結果を残すことができました」
レース1・2:2位 國峰啄磨選手(HONDA)
「レース1は、渡辺選手、高橋選手のペースの方が速く、ついて行ければ勝負ができると思っていたが、最終ラップでミスしてしまい、間隔を開けられて2位になった。勝たなければ、SUGOの優勝はまぐれだと思われてしまうので、レース2では優勝を目指して改善点を探っていたが、それがうまくいかなかった。ラスト3ラップで転倒しそうになり、差が開いて勝負できずに終わりました。次はもっとしっかりと優勝を狙います」
レース1:3位 レース2:4位 高橋裕紀選手(HONDA)
レース1:3位 レース2:4位 高橋裕紀選手(HONDA)
「予選の最後の最後で転倒して、スペア・マシンをレース1で使うことになった。スタッフのおかげで本番車に近いものにしてもらいました。序盤からトップ争いについていけたらよかったが、自分のペースが上がらず、かろうじて3位に入れたという状況だった。レース2の最初のスタートは決まってトップ争いができると思ったが、赤旗中断で再開されたスタートでは2コーナー、3コーナーで行き場を失ってしまい、2~3台に抜かれてしまった。それから、追い上げのレースになって、後半はペースを上げられた。周回数が短くなってしまったのは残念です。次はしっかりと優勝を狙いたい。まだタイトルの可能性も残っているので全力で挑みます」
レース1:4位 レース2:3位津田拓也選手(SUZUKI)
「レース・ウイーク全体の流れはうまくいったと思う。決勝のアベレージを高めようと、セット・アップを詰めていった。そのひとつの結果が、予選2番手・3番手というグリッドだと思う。ライバルに対して自分のアドバンテージ、厳しいところを冷静に判断し、勝負できるように戦ったが、終盤のペースが上がらなかった。2レースは同じ状況にならないよう戦い方を変え、結果として3位表彰台獲得に繋がった。マシンを良い状態に仕上げてくれたチームに感謝したいです」
ST1000レース1Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 渡辺一馬 | Astemo Honda Dream SI Racing | HONDA | '26.07.099 | |
2位 | 國峰琢磨 | TOHO Racing | HONDA | '26.07.728 | |
3位 | 高橋裕紀 | JAPAN POST HondaDream TP | HONDA | '26.11.350 |
ST1000レース2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 渡辺一馬 | Astemo Honda Dream SI Racing | HONDA | '16.44.888 | |
2位 | 國峰琢磨 | TOHO Racing | HONDA | '16.47.862 | |
3位 | 津田拓也 | AutoRace Ube Racing | SUZUKI | '16.50.678 |