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JSB1000

長島選手、2レースとも6位でフィニッシュ

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開幕戦から約一ヶ月後となる4月13日・14日に、全日本ロードレース第2戦が開催された。今回がJSB1000クラス以外は開幕戦となることから、木曜日にも特別スポーツ走行が設定され、1日早くレースウイークがスタートとなった。

開幕戦でポールポジションを獲得と、鮮烈なデビュー戦を飾ったDUNLOP Racing Team with YAHAGIの長島哲太選手はさらに上位をねらうべく、レースイーク入りした。前日までオートポリスで行われていたHRCのテストに参加していた長島選手はタイヤとマシンの特性の違いに対応すべく、慎重に1本目の走行に臨んだのだが、マシンの状態とコンディションとのマッチングにやや難があり、転倒してしまう。ライダーにケガがなかったのは幸いだが、テストメニュー消化がこのことで、少し止まってしまうこととなった。チームはマシンを修復。午後の走行ではマシンに異常がないか、その確認作業のために4周ほど走行し、1'49.455のタイムで6番手に付ける速さを見せた。

翌日の1本目の走行では、チームにさらにトラブルが襲いかかる。開幕戦の情報を元に、新たにチームがもてぎ用にチューニングして持ち込んだエンジンが、この日の1本目のセッション途中で壊れてしまったのだ。そのために僅か3ラップしか走行することができず、そこで午前中のセッションを終えることとなった。チームは急遽スペアエンジンに載せ替え、午後のセッションへ向けて準備を進めていく。午後のセッションはマシンの確認をしながら11ラップを消化。1'48.912のタイムで8番手となった。チームは走行後、エンジンを再びチェック。さらにもてぎ用として作ってきたエンジンから使用可能な部品をスペアエンジンに組み込み、夜深い時間までピットでの作業が続けられた、

予選と第1レースが行われる土曜日は前日までと違って朝から太陽が顔を出し、気温も上がっていく。朝10時20分から40分間にわたって行われる予選では、計測1ラップ目から1'48.973と48秒台へ入れ、1回ピットイン。その後、もう1回ピットインしながらセットアップを進め、11周目に1'47.609をマーク。このタイムで、第1レースは5番グリッドを獲得した。セカンドベストは8周目に出した147.641で、第2レースは6番グリッドからスタートとなった。

午後2時25分から15周で行われる第1レースのスタートではやや出遅れるものの、1コーナー飛び込みでイン側に入り、6番手で立ち上がる。5コーナーで4位となり、3台でのトップグループを追いかける形となった。2周目に1'48.652と48秒台へ入れると、ここからコンスタントに48秒台ラップ。5周目にはこのレース中の自己ファステストとなる 1'48.592をマークする。5位をキープし続けた長島選手だが、7周目あたりから49秒台へタイムが下がり、このために終盤で1台にパスされてしまい、6位でゴールとなった。

翌日曜日はこのレースウイークいちばんの暖かさとなった、午後2時5分から第2レースは20周で行われる。しかし3周目に入ったところで転倒車から火災が起きたことにより、赤旗中断。レースは仕切り直しされ、もう一度20周で行なわれることとなった。長島選手はうまく飛び出し、1コーナーで6番手、さらに3コーナー入り口で4番手まで順位を上げていく。さらに5コーナーで1台パスし、3番手へ浮上。安定して1'49秒台でラップ。ポジションは2周目に5位、6周目に6位となる。20周と長丁場のレースの中でどうタイヤマネージメントをしていくかが大きなポイントとなるが、長島選手は序盤からハードにプッシュ。それでもラスト2周となる19周目にこのレースの自己ベストとなる 1'49.175をマークし、そのまま6位でチェッカーとなった。
中冨選手は第1レース21位、第2レースはラストラップで転倒し19位、星野選手は第1レース14位、第2レースが15位、柴田選手は第1レース22位、第2レースリタイヤとなった。

コメント

第1レース6位 第2レース6位
長島哲太選手(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)

このレースウイークは転倒があったりエンジンが壊れてしまったりと、あまり周回が稼げない状況となってしまったので、そこは苦しかったですね。予選もなんとか一発タイムは出しましたが、安定性という点では厳しかったです。それでもダンロップが持ち込んでくれたタイヤが第1レース終盤まで持ってくれたので、そこは好材料でした。日曜日はさらに気温が上がったのですが、朝のウォームアップ走行で新しいタイヤを投入したところ、フィーリング的に今ひとつだったので、第1レースと同じタイヤを選択して第2レースに臨みました。ファンの皆さんも楽しみにしてくれているのはヒシヒシと感じますし、ダンロップタイヤのパフォーマンスの高さを見せたいという思いから、自分には引いてレース全体をマネージメントする、という選択肢はなく、とにかく前に行くという気持ちで走りました。予選では腕上がりの症状が出て、その対策をして第1レースに臨んだのですがやはり同じ症状になり、レース中盤から終盤にかけては苦しい走りを強いられてしまいました。第2レースはライディングポジションだったり制御の部分だったりとマシン面でチームが助けてくれ、自分のライディングも腕上がりが出にくいスタイルに変更したことで、その部分での苦しさはありませんでした。第2レースは気温が上がったことで周りも昨日ほどのペースでは走れず、その中で自分も出来るだけハイペースでのラップを意識していました。タイヤの使い方も自分なりにさらに理解できたので、それが終盤にタイムを上げられた要因だとは思いますが、ねらっている位置はそこではないので、まだまだ人間の能力を高めないといけないですね。でもこの気温とこのサーキットで、あのアベレージが刻めたというのは確実に進化しているということが証明できたので、そこはこのプロジェクトとしても大きな収穫だと思います。序盤の1,2周目は皆さんに楽しんでいただけたかな、と思います。もちろんあの位置にずっと居続けたかったですが、まだ自分たちの状況はそれは難しいので、とにかく置かれた状況の中でベストを尽くしていくだけです。

中冨伸一 選手(RSN)

自分の仕事としては、開発から上がってきたタイヤが実際にどういうフィーリングか、その先の可能性があるかどうかという選別をする基礎の部分なので、事前テストからその仕事を続けました。第1レース、第2レースともにうまく走れませんでした。特に第2レースではうまくタイヤを機能させることができず、攻めた状態でもなかったのですがあっという間にフロントがなくなってしまいました。マシン含め、原因をしっかりと追求して次のSUGOに臨みたいと思います。

星野知也選手(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)

選択肢がいろいろある中で、自分が選んだタイヤが第1レースではうまく機能してくれて、ライバル勢と戦うことが出来ました。第2レースも同じタイヤをチョイスしたのですが、気温上がったからなのかうまく機能せず、苦しい展開となってしまいました。朝のウォームアップ走行でなんとかカバーできないかセットアップしてったのですが、第2レースではそれが裏目に出てしまったこともあり、本当に苦しいレースになってしまいました。それでも2レースともにポイント獲得が出来たので、そこは良かったですね。

柴田義将選手(Taira Promote Racing)

今年からJSB1000クラスにステップアップしたので事前テストからテスト項目はたくさんあり、それを集中してこなしていったのですが、項目が多すぎて消化不良の部分もありました。チームとしては 1’50秒台のラップタイムを一つの目標としており、予選で1'50.485を記録できたので、そこは良かったです。第1レースは鈴鹿8耐トライアウトがかかっているため、慎重に走りました。第2レースはそれがなかったので、自分のレースをしようと臨んだのですが、マシントラブルが出てしまい、不完全燃焼で終わってしまって残念です。タイヤマネージメントもうまく出来ず、ちょっと苦労していましたが、そこも含めて今後の課題です。長期のプロジェクトとしてJSB1000クラスへの参戦を決めたので、焦らずしっかりと一つ一つの目標をクリアしていけるよう頑張ります。

芝本昇平(住友ゴム工業株式会社 タイヤ事業本部 技術本部 第二技術部)

結果的に開幕戦の4位というリザルトに勝ることは出来ませんでしたが、開発という我々の仕事の内容的な部分で言うと、良い結果を得られたと感じています。第1戦は自分たちの現在位置を確認するという意味でも、ST1000クラス用に作っているタイヤをベースに鈴鹿へ持ち込みました。それに対して今回は第1戦の反省を踏まえ、新しい要素を加えたタイヤを持ち込みました。課題をクリアできた部分があるので、前進出来たと言えると思います。これをベースに、さらに第3戦SUGOへ向けて開発を進めたタイヤを投入していきます。

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JSB1000 レース1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 27'02.749
2位 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA DUCATI 27'03.345
3位 岡本裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 27'06.339
4位 津田拓也 AutoRace Ube Racing Team SUZUKI 27'18.431
5位 野佐根航汰 Astemo HondaDream SI Racing HONDA 27'18.887
6位 長島哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI HONDA 27'22.109 Dunlop ユーザー
14位 星野知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 28'02.209 Dunlop ユーザー
21位 中冨伸一 RSN YAMAHA 28'19.955 Dunlop ユーザー
22位 柴田 義将 Taira Promote Racing YAMAHA 28'26.925 Dunlop ユーザー

JSB1000 レース2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 36'06.434
2位 岡本裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 36'08.273
3位 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA DUCATI 36'24.085
4位 津田拓也 AutoRace Ube Racing Team SUZUKI 36'31.187
5位 野佐根航汰 Astemo HondaDream SI Racing HONDA 36'33.473
6位 長島哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI HONDA 36'35.482 Dunlop ユーザー
15位 星野知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 37'41.251 Dunlop ユーザー
19位 中冨伸一 RSN YAMAHA 36'04.558 Dunlop ユーザー
リタイヤ 柴田 義将 Taira Promote Racing YAMAHA Dunlop ユーザー

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  • 気温:13日/23度・14日/25度
  • 観客:13日/5,600人・14日/7,400人

ST1000

國井選手、ポールto フィニッシュ

  • 天気:晴れ
  • 気温:13日/23度・14日/25度
  • 観客:13日/5,600人・14日/7,400人

予選でポールポジションを獲得した國井選手は、決勝のスタートで少しミスして6番手当たりまで落ちたものの、持ちタイムの速さを活かして1周目3位、2周目にはトップに立ち、レースをリードする。1"50秒前半から時折49秒台へ入れるハイペースで後続を徐々に引き離し、結局は7秒近い大差を付けて独走優勝を飾った。2位に今年ST1000に復帰した作本選手が入り、3位の岩戸選手はこのクラスで初めての表彰台を獲得した。

コメント

國井勇輝選手(SDG Team HARC-PRO.)

全セッションでトップタイムをマーク出来ましたし、予選で1’48秒台へ入れられなかったのは残念ですが、決勝も1'49秒台でラップして独走優勝出来たので、ほぼパーフェクトなレースウイークだったと思います。今年はアジア選手権と全日本の両方のレースに出場するのですが、レース数をたくさんこなすメリットが早くも出た印象です。この勢いで来週のアジア選手権も戦ってきます。

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ST1000 レースResult

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 國井勇輝 SDG Team HARC-PRO. HONDA 1'49.780 Dunlop ユーザー
2位 作本輝介 Astemo HondaDream SI Racing HONDA 1'50.055 Dunlop ユーザー
3位 岩戸亮介 Kawasaki Plaza Racing Team KAWASAKI 1'50.124 Dunlop ユーザー
4位 國峰琢磨 TOHO Racing HONDA 1'50.452 Dunlop ユーザー
5位 豊島 玲 DOGFIGHTRACING JDS YAMAHA 1'51.034 Dunlop ユーザー
6位 伊藤元治 MOTO BUM HONDA HONDA 1'51.343 Dunlop ユーザー

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  • 気温:13日/23度・14日/25度
  • 観客:13日/5,600人・14日/7,400人

J-GP3

尾野選手、トップグループに加わって4位

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  • 気温:13日/23度・14日/25度
  • 観客:13日/5,600人・14日/7,400人

2'01.055のタイムで予選6番手からスタートとなった尾野選手。レースは4台でのトップ争いとなり、その中で前に出たりしながら最後に前でゴールする準備をしていた尾野選手だった。ラスト2周で2番手に付け、絶好の位置取りをし、この周のS字でトップに出たが、3コーナー入り口のブレーキングでマシンが暴れ、何とかこらえたものの4位にポジションダウン。そのままチェッカーとなった。

コメント

尾野弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)

3月のアジア選手権出場時にマシントラブルで転倒してしまい、肋骨を痛めてしまったことから、事前テストではまともに走れませんでした。レースウイークに入ってもその痛みは抱えていたのですが、そうも言ってはいられないので、頑張ってセットアップを進めたものの思うように作業は進まず、苦しいウイークとなってしまいました。でも決勝朝のウォームアップ走行でやっと戦えるセットが見付かり、ポジティブに決勝に臨むことが出来ました。トップグループに加わり、タイヤのマネージメントをしながらレース終盤へのスパートに備えていたのですが、いざその段階になったら、温存していたはずのタイヤが苦しくなっていて、4位走行が精一杯という思わぬ展開となってしまいました。厳しいですが、チャンピオンシップ的に取りこぼしをしなかったと頭を切り替えます。

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J-GP3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 若松 怜 JAPAN POST docomo business TP HONDA 2'01.124
2位 木内尚汰 Team Plusone HONDA 2'01.082
3位 荻原羚大 WJ-Factory+F2 HONDA 2'00.966
4位 尾野弘樹 P.MU 7C GALESPEED HONDA 2'01.047 Dunlop ユーザー
5位 高杉奈緒子 TEAM NAOKO KTM KTM 2'00.796
6位 岡崎静香 Nozawa Racing Family HONDA 2'02.633