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JSB1000

レース2で7位フィニッシュ

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【事前テストは台風でキャンセル】

第6戦オートポリス大会が、前戦もてぎから2週間後の9月7日、8日に開催された。レースウイークの1週間前に事前テストが行われる予定だったが、台風10号がその時期に九州地方を通過する予報が出たため、すべてキャンセルされ、テストなしでレースウイークを迎えることとなった。オートポリスは阿蘇の山あいにあり、気まぐれな天候に振り回されることが多いが、今回のレースウイークはテスト日の金曜から安定したコンディションとなった。

開発ピッチを上げて新型タイヤを毎レース投入するダンロップは、今回のレースウイークにも新たなタイヤを投入。長島選手は金曜日二本のフリー走行でテストを行いながら、マシンのセットアップも進めていく。プライベートテストをこのコースで行ったダンロップとチームだが、前戦で投入されたスイングアームを装着しての走行は初。そのため、コースと新型タイヤのスペック、前戦もてぎのデータを基にディメンションを設定し直したCBR1000RR-Rを持ち込んだ。

金曜日のフリー走行1本目は午前9時35分から40分間、行われた。長島選手は1'51.950で走り始め、2回のピットインを挟みながらラップし、1'50.980のベストを14周目に記録してこのセッションを終えた。全体の中では10番手。チームとダンロップは7月上旬に二日間、このオートポリスでプライベートテストをこなしているが、そのときは路面温度が上がらず、さらに一般のスポーツ走行枠だったため、持ち込んだタイヤの性能確認を行っただけ。しかもその後、ニュースイングアームが投入されたりと、データとして使用できるものは少なく、このレースウイークの中で新たに作り上げなければならない状況だ。午後2時30分からのフリー走行2本目は、1'50.929でスタート。2回のピットインを行い、ラストラップに1'49.088を出してこの日の走行を終了した。2本目の走行では、トップから0.505秒差の5番手。翌日の予選に期待が高まった。

【予選・レース1】

土曜日の予選は、朝9時40分から30分間で行われた。今回は2レース制のため、ファステストタイムがレース1の、セカンドベストがレース2のスターティンググリッドに反映される。長島選手は1周目に1'49.889をマークし、2周目は1'49.447とタイムを詰める。ここからさらにタイムを詰めたいところだったが、集団の中に入ってしまい、ペースを上げられない。ピットインをしながらクリアラップの取れるタイミングをねらい、終盤のタイミングにやっと1'48.825と48秒台へ入れ、さらに続けて1'48.901と48秒台をマーク。この結果、2レースともに7番グリッドからのスタートとなった。

土曜日午後2時20分から、15周でレース1がスタート。長島選手は得意のスタートダッシュを決め、4番手で1コーナーに飛び込む。その後、2台にパスされるが、1台抜き返し5番手で1周目を戻ってくる。2周目、スタートで出遅れた予選上位のマシンに抜かるが、上位1台にライドスルーペナルティが課せられたため、長島選手の順位は再び5位となる。
10周目の1コーナーで、同じCBR1000RR-Rを駆る岩田悟選手にイン側に飛び込まれて先行を許すが、第1ヘアピン入口でインに入り、5位を奪い返す。そうして迎えた7周目、ダウンヒル後の右90Rでハイサイド転倒。直後に赤旗が出され、レースは中断された。長島選手に大きなケガはなかったが、マシンは破損しており、ここでリタイヤとなった。

レース後、チームスタッフの手でマシンがチェックされ、修復されて翌日の走行に向けて準備が進められた。

【レース2】

日曜日朝9時から20分間でウォームアップ走行がスタート。長島選手とCBR1000RR-Rは何事もなかったかのように走行を開始。1周目1'50.617で走行を開始し、全10ラップして10番手となった。

JSB1000クラスの前のレースでスタート直後にアクシデントが発生してキャンセル。その影響から、レース2は10分遅れで午後2時20分に18周でスタートとなった。いつものようにダッシュした長島選手だが、そのパターンをライバルも分かっていることから同様に飛び出したため、8番手あたりで1コーナーを立ち上がる。ここから前を追いたいところだが、手元計測で気温32度、路面温度も47度まで上がってコンディション的に厳しいことから、1周目は49秒台に入れたが、それ以降は50秒台、時折51秒台へ入るペースでラップ。ラストラップに上位陣で転倒車が出たため、一つ順位を上げて7位でゴールとなった。

長島哲太選手

事前テストがなかったので、マシンのセットアップをしながらタイヤテストもこなしと、忙しいレースウイークとなりました。それでも初日のフリー走行ではトップからコンマ5秒差だったので、予選もそれくらいで予選をまとめようと思っていたのですが、位置取りなどがうまくいかず、失敗してしまいました。レース1はいつものようにスタートで前に出ることができ、5位グループの先頭だったので、そのまま最後までポジションをキープできるように考えて走っていたのですが、何の前触れもなく気付いたら転倒していました。レース後にデータをチームに見てもらい、マシンのチェックもしてもらいましたが不具合は何も見付からず、恐らく何か踏んでしまったのだと思います。レース2は気温が上がり、路面温度も上がって厳しいコンディションになってしまったので、苦しいレースになることを覚悟しましたが、タイヤ、マシンともに置かれたコンディションの中でパフォーマンスを発揮してくれたので、それをライダー側でさらに活かせるようライディングをアジャストし、120%の力で最後までフルプッシュしました。ダンロップが新しく持ち込んでくれたタイヤも着実に進化していましたし、ポジティブな面、ネガティブな面それぞれも確認できました。さらにタイヤ開発を進め、岡山では表彰台に上がれるよう頑張ります。

ダンロップ開発グループ 芝本 昇平

事前テストがなかったので、今回は持ち込むタイヤの種類を絞り、フロント2種類、リア4種類の開発タイヤを金曜日の2本のフリー走行、予選を使って実走行テストをしてもらいました。ただ、本命案であったプラン1がこちらの事情で使用できなくなったため、プラン2に変更という現場での対応を図りました。ちょっと言葉での説明が難しいのですが、プラン2のタイヤを使ってのライダーの感覚として「差がない」という言葉が出て、我々としては大きな成果を得られた部分が、今回のレースウイークでありました。今まで、リスクを負いながら走っていた領域が、リスクを低減させつつフィーリングの変更がないタイヤ、という表現をすれば分かりやすいでしょうか。今回持ち込んだタイヤは、前回のもてぎで形状面に関して良いデータが得られたので、そこはフィックスしつつ、材料、構造を変えたものです。星野選手に関しては特に、ここまで開発を進めてきたタイヤに対して良い評価をもらい、結果的にも2レースともポイント獲得したということで、開発陣全体で具体的な結果が出せているのは、我々としても手応えを感じますし、さらに前に進ませなければとモチベーションも高まります。次戦岡山大会は事前テストがありますので、より多くの開発タイヤを持ち込み、さらなるレベルアップをねらって作業を進めていきます。

中冨伸一選手

金曜日の走り出しは、全戦もてぎで使ったタイヤの確認から始まりました。やはり前戦同様、フィーリングは良く、良い流れで予選、レース1と来たのですが、赤旗が出る直前駆体のタイミングでマシントラブルが発生してしまい、リタイヤとなってしまいました。チームと相談してさらに良くなるだろうというセットアップをし、日曜日朝のウォームアップ走行を走ったところ、フィーリング自体は良かったのですが、土曜日のレース1とはまた異なるタイヤのテストも兼ねてのレース2となり、それが思ったように機能してくれず、苦しいレースになってしまいました。自分が合わせられれば良かったのですが、ちょっと難しかったですね。レース1のトラブルが出ず、仕切り直しのレースも走れていれば、そのデータをベースにすることができたので、また違うレース2になったかもしれませんね。そこは本当に残念です。次戦に向けて、さらに開発を進めていきたいと思います。

星野知也選手

前回のもてぎからの流れで、恐らくオートポリスとの相性が良いのではないかと感じたタイヤを、今回はメインで使わせてもらいました。自分の予想通り、自分の欲しい特性を持っていて、安定して金曜日から走ることができました。3種類テストしたのですが、自分がもてぎで履いて、オートポリスとの相性が良さそうと感じていたタイヤがやはり、いちばん良かったですね。特性的には前に進んでくれるタイプで、外へ出て行ってしまうようなことがないので、久しぶりにレースらしいレースができた印象です。ただ、レース2に関しては、ちょっとドロップするタイミングが自分が想定したところより早かったので、それは少し誤算でした。このサーキットはいちばんタイヤに厳しいサーキットで、今年ダンロップを履くようになって3年目ですが、この2年間はポイントが取れなったところ、2レースともポイントが獲得でき、集団の中でレースをコントロールすることもできたので、大きな進化だと思います。このまま開発を進めれば、このコースでもシングルをねらえるレベルになると思います。



JSB1000 レース1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 岡本 裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 27'12.498
2位 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 27'16.188
3位 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA DUCATI 27'19.813
4位 野佐根 航汰 Astemo HondaDream SI Racing HONDA 27'50.551
5位 高橋 巧 JAPAN POST HondaDream TP HONDA 27'35.134
6位 名越 哲平 SDG Honda Racing HONDA 27'28.890
15位 星野 知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 28'14.684 Dunlop ユーザー
リタイア 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI HONDA Dunlop ユーザー
リタイア 中冨 伸一 RSN YAMAHA Dunlop ユーザー

JSB1000 レース2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 岡本 裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 32'41.997
2位 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 32'46.463
3位 高橋 巧 JAPAN POST HondaDream TP HONDA 32'57.328
4位 野佐根 航汰 Astemo HondaDream SI Racing HONDA 32'58.975
5位 岩田 悟 Team ATJ HONDA 32'58.975
6位 津田 拓也 AutoRace Ube Racing Team HONDA 33'18.435
7位 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI HONDA 33'18.435 Dunlop ユーザー
14位 星野 知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 33'46.289 Dunlop ユーザー
19位 中冨 伸一 RSN YAMAHA 34'04.662 Dunlop ユーザー

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ST1000

第1レース羽田大河選手、レース2は國井勇輝選手が勝利

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今回のオートポリス大会は、2レース制で行われた。土曜日の予選で2レースともにポールポジションを獲得したのは、今回と次戦岡山大会にスポット参戦予定の羽田大河選手。レース1はその羽田選手が積極的にレースを引っ張り、優勝。レース2は、レース1で4位となった國井勇輝選手がマシンのセットアップを詰めたことが功を奏し、レースをリード。終盤に羽田選手とのバトルとなったが、これを制して今季4勝目を飾った。

羽田大河選手(AstemoHondaDreamSIRacing)

2024年型マシンの組み上がったのがレースウークの木曜日。セットアップの時間がまったくないので、とにかく自分がマシンに合わせた方が良いと考え、ひたすら走り込みに時間を使いました。決勝は予選よりも路面コンディションが悪くなった印象で、思うようなグリップが得られませんでした。ちょっと苦しい展開になるかと思いましたが、一度國井勇輝選手を前に出して後ろで見ていたら、やはりグリップが足りなくて苦しそうだったので周りもそうなのだと思い、そこからはとにかく自分が前に出てラップすることだけ考えました。レース2は國井選手が速かったですね。それでもラストラップの第2ヘアピンで前に出ようとねらっていたのですが、黄旗が出ていたのでそれで終わってしまいました。

國井勇輝選手(SDG Team HARC-PRO.)

昨日の第1レースは本当に悔しいレースでした。レース後、チームとミーティングをし、さらに今までのデータも見直し、大幅に車体のセットアップを変更して日曜日朝のウォームアップ走行に臨んだところとても感触が良く、そこで第2レースは昨日と違う戦いができるのではないかと感じました。第1レースでのトップグループのタイムを見直してみると決して速いペースではなかったので、朝のウォームアップでの感触を踏まえ、第2レースは前に出てレースを引っ張ろうと考えました。実際にレースは自分のイメージ通りの展開に持ち込めて良かったです。次はアジア選手権のレースになりますがそこでもしっかりと戦い、その後の岡山での全日本に繋げたいと思います。


ST1000 レース1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 羽田 大河 AstemoHondaDreamSIRacing HONDA 22'26.873 Dunlop ユーザー
2位 國峰 琢磨 TOHO Racing HONDA 22'26.923 Dunlop ユーザー
3位 岩戸 亮介 Kawasaki Plaza Racing Team KAWASAKI 22'27.072 Dunlop ユーザー
4位 國井 勇輝 SDG Team HARC-PRO. HONDA 22'27.153 Dunlop ユーザー
5位 荒川 晃大 MOTOBUM HONDA HONDA 22'28.371 Dunlop ユーザー
6位 井手 翔太 AKENO SPEED・RC KOSHIEN YAMAHA 22'32.099 Dunlop ユーザー

ST1000 レース2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 國井 勇輝 SDG Team HARC-PRO. HONDA 26'09.112 Dunlop ユーザー
2位 羽田 大河 AstemoHondaDreamSIRacing HONDA 26'09.732 Dunlop ユーザー
3位 國峰 琢磨 TOHO Racing HONDA 226'13.650 Dunlop ユーザー
4位 岩戸 亮介 Kawasaki Plaza Racing Team KAWASAKI 26'16.993 Dunlop ユーザー
5位 井手 翔太 AKENO SPEED・RC KOSHIEN YAMAHA 26'20.984 Dunlop ユーザー
6位 作本 輝介 AstemoHondaDreamSIRacing HONDA 26'22.504 Dunlop ユーザー

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J-GP3

尾野弘樹選手、今季三勝目獲得!

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金曜日のフリー走行は5番手と苦しい位置となったが、これまでのデータと新たに投入されたタイヤのパフォーマンスによって、予選は2位に約1秒差を付けてのポールポジションを獲得。レースはオープニングラップからトップに出てレースをリード。4周目に赤旗中断となり、レースは仕切り直しとなったが、そこでも尾野選手が独走し、今季3勝目を飾り、ポイントリーダーとなった。

尾野弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)

事前テストがなかったので、金曜日はタイヤテストなどのメニューをこなしながらの走行とは言え、トップから大きく離されてしまい、苦しい戦いを覚悟しました。金曜日の夜にチームとミーティングをし、さらに今までのデータを参照しながら土曜日の予選に臨んだところ、すぐに前日より2秒タイムが上がり、そこでかなりの手応えを感じました。決勝日朝のウォームアップ走行でもトップタイムをマークでき、このフィーリングなら独走状態に持ち込めるかもしれないと考え、レースはその戦略で臨みました。それが見事にハマり、独走優勝が飾れて嬉しかったです。こういう展開に持ち込むのはなかなか難しいですが、残り2レースも良い結果を出し、4年連続チャンピオンを目指します。


J-GP3Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 尾野 弘樹 P.MU 7C GALESPEED HONDA 17'49.940 Dunlop ユーザー
2位 木内 尚太 Team Plusone HONDA 17'53.555
3位 若松 怜 JAPAN POST docomo business TP HONDA 17'53.559
4位 徳留 真紀 MARUMAE MTR HONDA 17'53.617
5位 岡崎 静香 JAPAN POST HondaDream TP HONDA 17'53.756
6位 大田 隼人 MARUMAE DreamKitakyushu CPARIS HONDA 17'53.903