JSB1000
役者が揃ったJSB1000クラス!激戦の開幕戦!

昨年は3月初旬に開幕戦が行われた全日本ロードレース選手権だが、今年は従来行われていた4月中旬に移された。そうして2025年第1戦が4月19日・20日に、モビリティリゾートもてぎで2&4として開催された。
DUNLOP Racing Team with YAHAGIでは、このシーズンオフに海外を含め、国内でもプライベートテストを重ね、プロジェクト2年目にさらなるジャンプアップが果たせるよう、準備が進められた。
開幕戦に向けた事前テストが前週に二日間行われ、DUNLOP Racing Team with YAHAGIの長島哲太選手は意欲的に走行を重ね、二日間合計79ラップし、初日は2番手、二日目5番手と、安定して上位に食い込んで見せた。
レースウイークに入っての初日は2本のフリー走行が行われ、1本目が1'48.532で3番手、2本目が1'49.522で9番手となった。
二日目は予選日となり、40分の計時予選1本が行われた。長島選手は2周目に1'48.613と早くも48秒台へ入れ、その後、2回ピットインしながらセットアップを進めて9周目に1'47.829をマーク。このタイムで決勝は5番手からスタートすることとなった。
日曜日は朝からどんよりとした曇り空となり、路面温度は前日ほど上がらない。そうしたコンディションの下で決勝のスタートが切られた。
長島選手はうまくスタートで飛び出し、2番手で2コーナーを立ち上がる。さらに3コーナーでトップのインに飛び込み、レースを引っ張る展開に持ち込んでいく。バックストレッチで水野 涼選手(DUCATI)にパスされるが、2周目の1コーナーで水野選手がやや大回りしてしまうのに対し、長島選手がインのラインを取って再びトップへ。しかし3周目の5コーナーで抜き返されてしまい、6位走行中の13周目にトラブルにより、残念なリタイヤとなってしまった。
ライダーコメント
長島哲太選手(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)
今までだったら5〜6種類のタイヤがレースウイークに持ち込まれ、それを各セッションでテストしていくという作業だったのですが、今年は事前テストで2種類くらいに絞り込み、そのタイヤを使ってバイクをセットアップしていく組み立てができるようになりました。残念ながらトラブルによってレースのリザルトは残りませんでしたが、ラップタイムだったり、序盤のレース展開という意味では、タイヤの進化を見せられたと思いますし、自分的にもそこに関しては満足しています。今回のレースを弾みにして、さらに開発のスピードが上がっていけば間違いなく今シーズン中に表彰台が見えてくると思うので、そこへ向けてダンロップと一緒にさらに頑張っていきます。あとは、トップを走り続けるラップ数を伸ばすだけです。それを実現するためにはタイヤだけじゃなく、マシンだったり自分のライディングの部分も含め、もっともっと磨いていかないといけません。やはりレースはチームスポーツで、一人の頑張りだけでは成り立ちませんし、タイヤだけでも成り立たないので、ダンロップ、チームスタッフみんなで喜びを分かち合えるよう、頑張っていきます。やはり実戦を戦うことで、ライバルとの差、自分たちの強みなど、真の姿が見えるので、レースでの評価は重要ですし、トップに出て走ってみて初めて見えることもあります。ですから、今日のようなレースをとにかくやり続けます。
星野知也選手(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)
好みのタイヤを事前テストで見つけることができたので、それを選択してレースウイークはセットアップをしていきました。予選は路面温度が上がりすぎて思うようなパフォーマンスを発揮することはできなかったのですが、決勝は曇りで路面温度が上がらないだろうと思っていたら、四輪のラバーが路面に乗ったのか、エッジのグリップが金曜日ほど感じることはできませんでした。それでも決勝は1分51秒台でラップできたので、悪くなかったと思います。
中冨伸一 選手(RSN)
事前テストからレースウイークと、気温の変化が大きく、持ち込んだタイヤが思うような性能を発揮するコンディションにならない苦しい流れとなってしまいました。とは言え、置かれた状況の中でチームがさまざまなトライをし、もがく中で得られたものもあります。テスト、レースウイークと精一杯戦いました。このもがきが必ず今後につながると信じ、さらにトライを続けます。
JSB1000Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 水野 涼 | DUCATI | DUCATI Team KAGAYAMA | 36'13.334 | |
2位 | 中須賀克行 | YAMAHA | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | 36'20.049 | |
3位 | 浦本修充 | BMW | AutoRace Ube Racing Team | 36'21.011 | |
4位 | 高橋 巧 | Honda | Honda HRC Test Team | 36'26.211 | |
5位 | 名越哲平 | Honda | SDG Team HARC-PRO.Honda | 36'37.048 | |
6位 | 津田拓也 | SUZUKI | Team SUZUKI CN CHALLENGE | 36'41.488 | |
15位 | 星野知也 | BMW | TONE RT SYNCEDGE4413 BMW | 37'38.527 | ![]() |
18位 | 中冨伸一 | YAMAHA | RSN | 37'53.347 | ![]() |
リタイヤ | 長島哲太 | DUNLOP | DUNLOP Racing Team with YAHAGI | ![]() |