JSB1000

DUNLOP Racing Team 2位表彰台

2026年第1戦もてぎ大会が4月4日・5日、モビリティリゾートもてぎで「2&4」として開催された。

昨年同様、DUNLOP Racing Team with YAHAGIはシーズンオフに国内外でプライベートテストを重ね、プロジェクトの最終年となる2026年に、最高の成果を出せるよう、全力を挙げてタイヤ開発に取り組んできた。
開幕戦に向けた事前テストが前週に2日間行われ、DUNLOP Racing Team with YAHAGIの長島哲太選手は、小雨がパラつく初日1本目が2番手、ドライになった2本目は5番手と順調な走り出しを見せた。2日目は2回とも完全なウェットセッションとなり、1本目が9番手。2本目はウェットからドライに変わっていく中、長島は意欲的に20ラップを走行して2番手につけ、2日間のテストを終えた。両日とも気温は12〜13度、路面温度は15〜20度と、寒さの中でのテストとなった。

【フリー走行・予選】

レースウイークの天気予報は、金曜日こそ晴れマークが出ていたが、土曜・日曜は雨マークが付いていた。実際に金曜日は朝から快晴となり、1本目は気温10度、路面温度17度と低かったが、午後は日差しが出たことで気温20度、路面温度は40度まで上昇した。
そうした中、長島は1本目のフリー走行2周目に早くも1分49秒台へ入れると、3周目には1'48.805をマーク。その後、2回ほどピットインしながら積極的に周回を重ね、15周目に1'47.873のタイムでトップに立つ。その後もこれを上回るライダーは現れず、1本目をトップタイムで終えた。さらに気温が上がった2本目は、最初に2回ピットインしてバイクのセットアップを行うと、そこから16周のロングランを敢行。安定して1分48秒台を刻み、9周目に出した1'48.215のタイムでこのセッションは4番手となった。
翌土曜日は朝からどんよりとした曇り空。幸いなことにJSB1000クラスの予選が始まる時点で雨は落ちてこず、ドライコンディションでスタートすることができた。気温15度、路面温度20度と低めな上、途中で小雨がパラつく場面もあった。路面を濡らすまでには至らなかったが、シーズンオフの全面改修によってコース表面が黒く見えるため、濡れているかどうかの判断が非常に難しいコンディションだった。長島は状況を見ながらも、1周目を1分48秒台に入れると、2周目に1'47.658とペースアップ。4周目にも1'47.520と1分47秒台を連続マーク。セッション終盤にももう一度1分47秒台へ入れる安定した速さを見せ、決勝はフロントロウ2番手からスタートすることとなった。

【決勝】

予選終了後に雨が本降りとなり、日曜早朝まで続いた。そのため、日曜朝のウォームアップ走行は完全ウェットで行われた。しかし低気圧が抜けたことで気温は18度、路面温度は19度まで上昇。このセッションで長島はウェットのセットアップを行い、8番手で終えた。
12時45分からのJSB1000クラス決勝までに路面が完全ドライになることが期待されたが、路面温度は28度までしか上がらず、各所にウェットパッチが残る難しいコンディションとなった。
20周のレースがスタート。長島はフロントロウから鮮やかに飛び出し、1コーナーへトップで進入する。しかし背後にはポールポジションスタートの水野涼選手(DUCATI)がピタリとつけ、様子をうかがう。90度コーナーの進入でインを取る水野選手に対し、アウト側の長島は一瞬フロントをロック。コーナー内で先行を許すが、立ち上がりのクロスラインで長島が前に出ると、オープニングラップをトップで戻ってきた。
2周目の5コーナーで再び水野選手がインに入り先行。しかし長島がS字一つ目の進入でインを差し返し、トップを取り戻す。続くV字で今度は水野選手がインから前へ。ここから水野選手のペースが上がり、長島も追いかけるがその差は徐々に広がってしまう。
6周目の5コーナーでは、後方から追い上げてきた羽田大河選手(Honda)に一瞬前に出られるが、すぐに抜き返して突き放す。そこからは2位単独走行となり、開幕戦をプロジェクト最高位の2位でフィニッシュした。

ライダーコメント

長島哲太選手(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)

「シーズンオフのテストから順調に開発を進められています。ベースの積み上げがあり、ラウンドゼロ(事前テスト)やレースウイークでもロングランができていたので決勝を楽しみにしていましたが、結果的にまだ足りない部分があるという現実を突きつけられました。プロジェクト最高位の2位は嬉しいですが、目標はここではないので悔しさの方が大きいです。ダンロップ、チームとともにさらにハードワークし、開発スピードを上げてライバルを逆転できるよう頑張ります」

星野知也選手(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)

「JSB1000用市販タイヤの先行開発を担当していますが、前にマシンを進めてくれる自分好みの良いフィーリングに仕上がっています。ただ、今日のレースに関しては路面湿度の影響か、タイヤの持ちが想定より良くありませんでした。ウェットパッチが残る荒れるコンディションの中、生き残って一桁入賞を狙っていたので、9位という結果は良かったです。改良の余地はあるので、さらにエンジニアと開発を進めます。ダンロップ勢で2番手を走れたことも純粋に嬉しいですね」

中冨伸一選手(RSN)

「いつものように開発ベースの選別作業から始まり、ラウンドゼロから持ち込まれた多様なタイヤのテストを行いました。レースウイークは選別が落ち着いたためセットアップに時間を使え、今後の開発のためにも良かったです。レースは荒れると分かっていたので落ち着いて走ろうと決めていましたが、実際にはバトルになり、久々に熱い気持ちで走れました。開幕戦でポイントを獲れたのも収穫です」

芝本昇平(タイヤ事業本部 技術本部 第二技術部)

「オフのセパンテストには、昨年後半の仕様をブラッシュアップした計200本以上のタイヤを持ち込み、2025年比でベストタイムを1秒以上更新する良好な結果を得られました。今回の開幕戦にはそのフィードバックを反映したタイヤを投入しています。
レースウイークは気温の低さに加え、2&4開催特有の路面コンディション(4輪のラバー等の影響)という厳しい環境でしたが、3月の低温テストの結果から同一コンパウンドで対応可能と判断しました。フリー走行でのロングテストが大きなアドバンテージになったと考えています。
今季から投入した新サイズの新フロントタイヤは、狙い通り一次旋回のブレーキングや旋回性が向上しましたが、さらなるタイムアップには二次旋回性の向上が不可欠です。3年計画の最終年を表彰台という結果でスタートできたことは嬉しいですが、チャンピオン獲得にはさらなる性能向上が必要。前後バランスを維持しつつ、あらゆる性能を高次元で両立させることが今年度の最大課題です」


JSB1000 レース1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 水野 涼 SDG DUCATI TEAM KAGAYAMA DUCATI 36'17.758
2位 長島哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI HONDA 36'27.864 Dunlop ユーザー
3位 國井勇輝 SDG Team HARC― PRO.Honda HONDA 36'36,877
4位 野佐根航汰 AStemo Pro Honda SI Racing HONDA 36'39,664
5位 羽田大河 AStemo Pro Honda SI Racing HONDA 37'04.719
6位 岩田 悟 Team ATJ HONDA 37'04.784
9位 星野知也 TONE Team4413 BMW BMW 37'24.654 Dunlop ユーザー
12位 中冨伸一 RSN YAMAHA 37'54.435 Dunlop ユーザー