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国際A級スーパークラス
小川友幸選手が今季初優勝で反撃開始
全日本トライアル選手権の今季第3戦九州大会が、5月14日(日)に大分県の玖珠トライアルヒルズで開催された。全日本最高峰の国際A級スーパークラスでは、昨シーズン終盤からニューマシンを駆る黒山健一選手(#2)が、開幕2連勝を達成してこの大会に挑んだ。一方、昨年度チャンピオンの小川友幸選手(#1)は開幕から2戦連続2位となっており、王座を守るためにもこれ以上は負けられない状態。また、黒山選手や小川友幸選手と同じくダンロップタイヤを履く野崎史高選手(#3)や小川毅士選手(#4)は、今季初優勝を目指して大会に臨んだ。
国際A級スーパークラスの競技は、まず5時間の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名のみがより難易度が高いふたつのスペシャルセクション(SS)を走る方式とされた。大会当日は天候に恵まれ、多くのトライアルファンが来場。新たに用意された広い会場を移動しながら、2日前の雨で路面状態が悪化している難セクションに選手たちが挑む姿を楽しんだ。優勝争いは、前戦に続いて黒山選手と小川友幸選手の接戦となり、1ラップ目は減点12の小川友幸選手がトップに立ち、黒山選手に3点差、野崎選手には6点差をつけていた。
そして2ラップ目は、減点13の小川友幸選手に対して黒山選手は減点14。2ラップ合計では、小川友幸選手が黒山選手との差を4点に広げて、SSに挑んだ。そのひとつめのセクションで、黒山選手は痛恨の減点5。一方で小川友幸選手は減点3でまとめ、これにより最後のセクションを前に小川友幸選手の優勝が決まった。なお最終セクションは、黒山選手らが減点5、野崎選手が唯一の減点3となる非常に難しいセッティングだったが、小川友幸選手はここを減点1で走破。有終の美を飾った。
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小川友幸選手のコメント
「優勝するのは昨年の北海道大会以来で、10ヵ月も遠ざかっていたので、ようやく勝てたことが正直うれしいです。40歳になって、もう勝てないのではないかという声も聞こえていたのですが、それに負けないように練習してきた結果、粘り強く走ることができました。自分の走りに集中して力強く勝ちを意識した走りをめざして、完璧ではないですが黒山選手にプレッシャーをかけられたと思います。自分もバイクも上り調子なので、まずは次の第4戦で勝って、黒山選手と2勝2敗のタイに持ち込みたいと思います」
黒山健一選手のコメント
「初めて全日本選手権が開催される場所でぜひ勝ちたかったですし、勝てるチャンスは何回もありましたが、非常に残念な結果となりました。それでも良い走りができましたし、調子も全然悪くはないので、このまま行きたいと思います。2週間後に世界選手権・日本グランプリ大会があるので、ニューマシンで初めての世界大会を思い切って走りたいと思います。楽しみな反面、プレッシャーもありますが、7位か6位くらいを目標に頑張りたいと思っています」
国際A級スーパークラスResult
順位 | NO. | 選手名 | チーム | メーカー | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 | |
1位 | 1 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 0 | 29 | 12 | |
2位 | 2 | 黒山健一 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | Yamaha | 0 | 39 | 12 | |
3位 | 3 | 野崎史高 | YSP京葉×KEN OKUYAMA | Sherco | 0 | 47 | 7 | |
4位 | 4 | 小川毅士 | 宗七音響 Wise Beta Team | Beta | 0 | 56 | 4 | |
5位 | 5 | 柴田暁 | Vertigo with Mitani | Vertigo | 0 | 73 | 4 | |
6位 | 11 | 成田亮 | ハザードブレーカーズBETA | Beta | 0 | 84 | 2 |
国際A級スーパークラスPoint
順位 | NO. | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1位 | 2 | 黒山健一 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | Yamaha | 57 | |
2位 | 1 | 小川友幸 | HRCクラブMITANI | Honda | 54 | |
3位 | 3 | 野崎史高 | YSP京葉×KEN OKUYAMA | Sherco | 43 | |
4位 | 4 | 小川毅士 | 宗七音響 Wise Beta Team | Beta | 41 | |
5位 | 5 | 柴田暁 | Vertigo with Mitani | Vertigo | 33 | |
6位 | 8 | 斎藤晶夫 | Hondaブルーヘルメット | Honda | 28 |
※第3戦終了時点