全日本トライアル選手権シリーズの今季最終戦となる第7戦東北大会が、10月21日（日）に宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。最高峰の国際A級スーパークラスでダンロップタイヤを履いて史上初の6連覇を目指してきた小川友幸選手（#1）は、前戦終了時点でポイントランキングトップ。しかし、同じくダンロップタイヤを使用する野崎史高選手（#3）が、小川選手と3ポイント差のランキング2番手につけ、野崎選手がこの最終戦で優勝すれば逆転チャンピオンとなる状態だった。

国際A級スーパークラスの競技は、まず4時間30分の持ち時間で8セクションを3ラップ。その後、出走14名のうち3ラップ目までの上位10名が、より難易度の高いふたつのスペシャルセクション（SS）に挑む方式が用いられた。大会当日は天気に恵まれて秋晴れとなったが、前日の雨で滑りやすくなった路面が選手たちのミスを誘った。1ラップ目は、小川選手が減点9でトップに立ったが、ランキング3番手の黒山健一選手（#2）もクリーン数は小川選手よりひとつ少ないものの同じく減点9。野崎選手は、減点15の3番手で続いた。

すると2ラップ目、小川選手がディフェンディングチャンピオンの本領を発揮。このラップをわずか減点1で走破して、減点11の黒山選手や減点13の野崎選手を大きくリードした。小川選手はさらに、3ラップ目も減点1に抑える驚異的な走りを披露。ライバル勢に自身のポテンシャルを見せつけた小川選手が、3ラップ合計で減点11という圧倒的な好成績をマークして、減点30の黒山選手や同34点の野崎選手を大きく突き放し、SSを待たずに今季4勝目となる優勝と6年連続となるシリーズタイトル獲得を決めた。一方、2位争いはSSで野崎選手が黒山選手を逆転。これにより、最終戦の成績と今季のランキングともに野崎選手が2位、黒山選手が3位となった。

コメント

野崎史高選手のコメント
「今日は取りこぼしが多くあって、最強チャンピオンの小川友幸選手に勝つことができず、残念に思っています。それでも、ところどころで自分でもミラクルと感じるようなクリーンがあったので、その点に関しては満足しています。シリーズタイトルを獲得できなかったということで残念ムードもありますが、長年ずっとランキング3位だったので、そこから2位に上がって、しかも最終戦までもつれ込むタイトル争いができたことはうれしく思っています。これを来年につなげられるように、シーズンオフも頑張ります」

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IA スーパーResult

順位	No,	ライダー	チーム	マシン	タイム減点	総減点	クリーン数
1	1	小川友幸	HRCクラブMITANI	Honda	0	16	22
2	3	野崎史高	YSP京葉×KEN OKUYAMA	Yamaha	0	34	17
3	2	黒山健一	YAMAHA FACTORY RACING TEAM	Yamaha	0	35	16
4	5	柴田 暁	Vertigo with Mitani	Vertigo	0	55	13
5	4	小川毅士	宗七音響 Wise Beta Team	Beta	0	61	12
6	15	氏川政哉	GasGas with MITANI	Gasgas	0	69	10

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IA スーパーポイントランキング

順位	No.	選手名	チーム	メーカー	ポイント
1	1	小川友幸	HRCクラブMITANI	Honda	127
2	3	野崎史高	YSP京葉×KEN OKUYAMA	Yamaha	121
3	2	黒山健一	YAMAHA FACTORY RACING TEAM	Yamaha	101
4	5	柴田 暁	Vertigo with Mitani	Vertigo	86
5	4	小川毅士	宗七音響 Wise Beta Team	Beta	85
6	45	氏川政哉	GasGas with MITANI	Gasgas	61