第5戦 中国大会

全日本トライアル選手権シリーズの第5戦中国大会は、9月1日（日）に広島県の灰塚ダムトライアルパークで開催された。最高峰の国際A級スーパークラスでは、ダンロップタイヤを履く小川友幸選手（#1）がランキングトップをキープ。前戦まで連勝を記録している。これを追うのは、同じくダンロップタイヤを使用する野崎史高選手（#2）。第3戦を世界選手権電動クラス参戦のために欠場した黒山健一選手（#3）が、ランキング3番手となっている。

国際A級スーパークラスの競技は、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後に、上位10名がより難易度の高いふたつのスペシャルセクション（SS）に挑む方式が用いられた。天候は朝から雨で、時々小康状態となったが、路面が濡れて非常に滑りやすく、泥でグリップを失って失敗するシーンも多く見られた。それでも1ラップ目は、ダンロップタイヤの性能を活かしてわずか2回しか足を着かなかった黒山選手が、減点2という驚くべき好成績を記録した。この黒山選手を、野崎選手と小川選手がともに減点13で追う展開となった。さらに、減点14の小川毅士選手（#5）や減点21の柴田暁選手（#4）、減点29の氏川政哉選手（#6）が続いた。

2ラップ目に入ると、黒山選手が減点5となる失敗を多く喫し、氏川選手や野崎選手、小川友幸選手が追い上げた。しかし、1ラップ目でのリードが効いた黒山選手が合計減点22で、2ラップ終了時点でもトップを堅持。合計29点の野崎選手と合計30点の小川友幸選手が、SSでの逆転を狙うことになった。そしてSS-1では、小川友幸選手がクリーン、野崎選手は減点1となり、両者とも合計30点の同点に。黒山選手はクリーンをマークした。この段階で、黒山選手が小川友幸選手と野崎選手に8点差をつけていたことから、黒山選手の勝利が決まった。SS-2は、小川友幸選手が減点1で切り抜け、野崎選手は失敗。これにより小川友幸選手が2位、野崎選手が3位となり、シリーズランキングにおける両者のポイント差はさらに拡大した。
なお黒山選手と小川友幸選手は、日本代表チームの一員として、9月29日にスペインで開催されるトライアル・デナシオン（国別対抗戦）に参戦する。

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