第4戦　近畿大会

全日本トライアル選手権シリーズの今季最終戦となる第4戦近畿大会が、11月8日（日）に和歌山県の湯浅トライアルパークで開催された。第2戦は台風14号の影響で中止されており、今回が実質的には今シーズンの3戦目。最高峰の国際A級スーパークラスでダンロップタイヤを履く野崎史高選手（♯2）は、ポイントランキングトップで今大会に臨み、自身初のシリーズタイトル獲得を狙った。ただしこの野崎選手に対して、ランキング2番手の小川友幸選手（#1）はわずか1ポイント差。小川選手はここまで2戦連続2位で優勝はないが、この最終戦で優勝すれば文句なしで逆転チャンピオンという状況だった。野崎選手や小川選手と同じくダンロップを愛用する黒山健一選手（#3）は、負傷しながらも前戦で優勝。この最終戦は、ケガの影響が残る状態での参戦となった。

　国際A級スーパークラスの競技は、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけがより難易度の高いひとつのスペシャルセクション（SS）で雌雄を決した。このところの雨で路面はぬかるみ、セクションはより難しくなっていたが、当日は晴れ時々曇りの好天に恵まれ、路面コンディションも次第に改善されていった。競技の1ラップ目は黒山選手がトップに立ち、小川選手や野崎選手をリード。連勝に向けた勢いも感じさせたが、黒山選手は2ラップ目に失速。代わって野崎選手がトップに立ったが、2ラップ目最後のセクションで失敗。これにより、野崎選手は合計減点21となり、小川選手が同18点でトップ、黒山選手が同19点の2番手でSSに挑んだ。

　一発勝負となったSSは、第10セクションをさらに困難にしたもので、10人中6人が失敗。ここで野崎選手と黒山選手は、それぞれ減点2となった。そして小川選手は、このSSを減点1で走破。これにより小川選手が待望の今季初優勝を挙げ、シリーズランキングでは野崎選手を逆転。史上初の8連覇を達成するとともに、通算10度目のチャンピオンに輝いた。これは、通算11度王座についている黒山選手の記録に迫るものだ。なお大会は、2位に黒山選手、3位に野崎選手というトップ3となった。

国際A級スーパークラスResult

順位	選手名	チーム	メーカー	タイム減点	総減点	クリーン数
1位	1小川友幸	TEAM MITANI Honda	Honda	1	19	15
2位	3黒山健一	Yamaha Factory Racing Team	Yamaha	0	21	11
3位	2野崎史高	Team FwO with YAMALUBE	Yamaha	0	23	14
4位	6氏川政哉	GasGas with MITANI	Gasgas	0	40	8
5位	5小川毅士	宗七音響 Wise Beta Team	Beta	0	49	8
6位	4柴田 暁	Vertigo with MITANI	Vertigo	0	49	7

ポイントランキング

順位	選手名	チーム	メーカー	ポイント
1位	小川友幸	TEAM MITANI Honda	Honda	54
2位	野崎史高	Team FwO with YAMALUBE	Yamaha	50
3位	黒山健一	Yamaha Factory Racing Team	Yamaha	47
4位	小川毅士	宗七音響 Wise Beta Team	Beta	37
5位	氏川政哉	GasGas with MITANI	Gasgas	37
6位	柴田 暁	Vertigo with MITANI	Vertigo	33

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