全日本トライアル選手権第5戦　City Trial Japan大会

全日本トライアル選手権シリーズの第5戦となるCity Trial Japan大会（CTJ）は、全日本としては初めての開催となり、しかも国際A級スーパークラスのみ実施。大阪府の泉南りんくう公園で、8月20日（土）に予選、21日（日）に準決勝と決勝が行なわれた。小川友幸選手（#1）は、前戦まで3連勝をマーク。シーズン後半戦最初の戦いで、さらなる連勝記録更新を狙った。一方、開幕戦勝者の黒山健一選手（#2）をはじめ、若手の氏川政哉選手（#3）やベテランの野崎史高選手（#4）らも、特別感のある大会での優勝に向け、気合十分で臨んだ。

土曜日の予選には、16名が出走。2人1組で第1セクションのスピードレーンを走り、セクションを走る速さと減点の少なさを競い、この結果で第2セクションから第9セクションまでの出走順を決めた。当初は、予選の1ラップ目に第2～第9セクションを走行し、一時休憩後に予選2ラップ目として8セクションのうち6セクションに挑む予定だったが、猛暑と進行遅延のため2セクションで競われ、その結果により上位10名が翌日の準決勝に進出した。

その準決勝は、1ラップ目が3セクション、2ラップ目も3セクションの設定。朝のうち降っていた雨はやんだものの、濡れて滑りやすくなったセクションと蒸し暑さがライダーたちを苦しめた。小川選手は、前日の予選で全セクションをクリーン（減点なし）で走破してトップに立っていたが、この日は減点が増え気味。その一方で、黒山選手や野崎選手、氏川選手らが調子を上げていき、接戦でトップを争う展開となっていった。

セミファイナルの結果により、上位6名が決勝進出。ここでは、とくに難しいふたつのセクションを走り、さらにそれらを逆走する、合計4セクションでの勝負となった。そして最終的には、見事に逃げ切った黒山選手がCTJ初優勝と今季2勝目を獲得。2位に野崎選手、3位に氏川選手、4位に柴田暁選手（#5）、5位に小川選手、6位に廣畑伸哉選手（#11）となった。黒山選手と野崎選手は、3年ぶりのヤマハ・ワンツー・フィニッシュを実現している。

黒山健一選手のコメント

「第5戦のシティトライアル大会は、開幕戦以来となる勝利を獲得することができました。シーズン後半戦の最初にまず勝つことができて、幸先の良さを感じています。自分としては、次戦が8月27日（土）～28日（日）にフランスで開催されるFIMトライアル世界選手権第5戦で、さらにその翌週には全日本トライアル選手権の第6戦中国大会があるため、3週連続での大会出場となり、なおかつ海外の移動もあるのですが、この調子で今年の後半戦をしっかり戦い抜きたいと思います。ちなみに世界選手権では、Trial2クラスでヤマハ電動トライアルバイクのTY-E2.0を走らせます」

野崎史高選手のコメント

「第5戦の優勝争いは本当に接戦でしたが、最後は自分のミスで敗れてしまった感じでした。結果は2位となり、ちょっと悔しさもありましたが、自分のライディングは悪くなかったですし、同じくヤマハのマシンを駆る黒山選手とともに、久しぶりにワン・ツー・フィニッシュを達成することができたので、それが今後のレースにつながると思います。第6戦に向けてまた頑張りますので、応援よろしくお願いいたします！」