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国際A級スーパークラス
小川友幸選手が今季3勝目を挙げ、チャンピオン争いは接戦に
今季は全8戦が設定されている全日本トライアル選手権シリーズは終盤戦に入り、第6戦の広島・三次灰塚大会が、8月27日(日)に広島県三次市の灰塚ダムトライアルパークで開催された。最高峰の国際A級スーパークラスでNEWダンロップタイヤGEOMAX TRIAL TL01を履くディフェンディングチャンピオンの小川友幸選手(#1)は、前戦で今季2勝目を獲得。しかしポイントランキングでは、こちらもダンロップタイヤを使用するチームメイトの氏川政哉選手(#3)が、11ポイントのリードを奪っている状況だった。同じくダンロップを履く今季1勝の野崎史高選手(#4)、前大会から新型となったヤマハ電動トライアルバイクのTY-E 2.2で参戦する黒山健一選手(#2)、柴田暁選手(#5)や小川毅士選手(#6)ら、他にも強豪揃いの大会ながら、小川友幸選手と氏川選手のポイント差がどう変化するのかにも注目が集まった。
国際A級スーパークラスの競技は、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名がより難易度の高いふたつのスペシャルセクション(SS)で雌雄を決する方式とされた。当日は晴れて暑さが増したが、上位選手たちにとってはクリーン(減点0)を狙えるセクションが多く、些細なミスも大きな痛手となる神経戦に。そのような状況の中、1ラップ目は小川友幸選手が、あわやオールクリーンという減点1で周回してトップに立った。2番手は黒山選手と柴田選手で、こちらもともに減点3と好調。その後ろには、氏川選手と小川毅士選手が減点10、さらに野崎選手が減点16で続いた。
競技時間が3時間30分を超え、体力的にも厳しくなってきた2ラップ目は、小川友幸選手や黒山選手、柴田選手、小川毅士選手らにそれぞれ減点5となる失敗も見られた。一方、氏川選手は減点1、野崎選手は減点3で追い上げ、2ラップ目終了時点では小川友幸選手が減点6でトップ、黒山選手が減点9で2番手、氏川選手が減点11で3番手となった。さらに柴田選手が減点12、小川毅士選手が減点17、野崎選手が減点19点と僅差で後を追った。
小川友幸選手と黒山選手、氏川選手、柴田選手に優勝の可能性が残されたSSでは、巨大タイヤとコンクリートなどで構成されたSS-1を、この4人全員がクリーン。続くSS-2は難易度の高い設定となっていたが、トップ3選手はここもクリーンで走破してしまった。そして、小川友幸選手が2連勝となる今季3勝目をマーク。黒山選手が2位、1ラップ目のクラッシュを乗り越えた氏川選手が3位、柴田選手が4位、野崎選手が5位、小川毅士選手が6位となった。今大会の結果、ポイントランキングではトップの氏川選手に小川友幸選手が2点差まで迫った。
小川友幸選手のコメント
「今大会はぶっちぎりのレースをしたいと考えていましたし、オールクリーンできた試合だったとも思うので、そういう意味ではちょっともったいなかったです。とはいえ、ポイントランキングでリードを奪われ、1戦ずつ確実に勝利を積み重ねること以外に挽回策がない状況で勝てたことは、とても大きいと思います。支えてくださっている多くの方々に感謝しています。暑い中でしたが、スタッフに冷却に対する対策をしてもらったことで最後まで集中力を持続でき、なんとか自分の走りに近いところで結果を出すことができました。残り2戦も気を引き締めていかないといけないですし、体の調整も大事なので、しっかり整えていきます。今大会後は国別対抗戦となるトライアル・デ・ナシオンもあるので、しっかり集中して臨みます」
黒山健一選手のコメント
「大会を無事に終えることができたことに感謝しています。今日は非常に暑い中で、ミスが許されない熱い戦いになりましたが、最後まで集中力を切らすことなく走りきることができました。結果は2位で、前戦から新型電動トライアルバイクのTY-E 2.2になってからの成績は、3位そして2位とひとつずつ上がっています。とてもよいフィーリングなので、この調子で残り2戦は優勝を目指してしっかり戦いたいと思います。皆さん、応援よろしくお願いします」
国際A級スーパークラスResult
順位 | NO. | 選手名 | チーム | メーカー | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 | |
1位 | 1 | 小川友幸 | TEAM MITANI Honda | Honda | 0 | 6 | 20 | |
2位 | 2 | 黒山健一 | Yamaha Factory Racing Team | Yamaha | 0 | 9 | 18 | |
3位 | 3 | 氏川政哉 | TEAM MITANI Honda | Honda | 1 | 11 | 19 | |
4位 | 5 | 柴田 暁 | TEAM TRRS | TRRS | 0 | 13 | 16 | |
5位 | 4 | 野崎史高 | Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA | Yamaha | 0 | 20 | 15 | |
6位 | 6 | 小川毅士 | 宗七音響 Wise Beta Team | Beta | 0 | 23 | 13 |
ポイントランキング
順位 | NO. | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | ||
1位 | 3 | 氏川政哉 | TEAM MITANI Honda | Honda | 126 | ||
2位 | 1 | 小川友幸 | TEAM MITANI Honda | Honda | 124 | ||
3位 | 2 | 黒山健一 | Yamaha Factory Racing Team | Yamaha | 91 | ||
4位 | 4 | 野崎史高 | Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA | Yamaha | 85 | ||
5位 | 5 | 柴田 暁 | TEAM TRRS | TRRS | 77 | ||
6位 | 6 | 小川毅士 | 宗七音響 Wise Beta Team | Beta | 66 |