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国際A級スーパークラス

氏川政哉選手が優勝。小川友幸選手は2位で13度目の王座に!

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全8戦で競われてきた今季の全日本トライアル選手権シリーズは最終戦を迎え、City Trial Japan 2023 in OSAKA大会が、11月12日(日)に大阪府大阪市中央公会堂前中之島通りで開催された。最高峰の国際A級スーパークラスでダンロップタイヤGEOMAX TRIAL TL01を履く小川友幸選手(#1)は、今大会をランキングトップで迎えた。同じくダンロップタイヤを使用するランキング2番手の氏川政哉選手(#3)とは10点差。最終戦で氏川選手が優勝した場合でも、3位以内に入れば小川選手がチャンピオンとなる。また、こちらもダンロップを愛用するヤマハ電動トライアルバイクで参戦中の黒山健一選手(#2)、今季1勝を挙げている野崎史高選手(#4)、柴田暁選手(#5)や小川毅士選手(#6)らも、優勝でシーズンを締めるべく今大会に臨んだ。

 国際A級スーパークラスの前戦終了時点ランキング上位10名のみが出場できるこの最終戦は、大阪の街中にある広場に用意された人工物セクションが舞台。まずはセミファイナルの前半で4セクションを1ラップし、休憩後の後半はこの4セクションを逆走で1ラップする予定だった。ところが前半を終えたところで雨が降り、セクションの難易度が危険な状態まで悪化。そのため、セミファイナル後半はキャンセルされ、前半の上位6名がファイナルに進むことになった。またファイナルも、当初予定していた2つのセクションを改善。往復の計4セクションとされた。なお上位6名の最終順位は、セミファイナルとファイナルの合計点で決める方式とされた。

 セミファイナルのセクションは、丸太やケーブルコア、パレットなどを使いながら、非常に高い難易度に設定されていたが、氏川選手が4セクションすべてをクリーンする圧倒的なパフォーマンスを発揮。小川友幸選手はクリーンこそひとつだったが、3点×1と1点×2の計5点で2番手につけた。ケーブルコアで5点となる失敗があった黒山選手は6点、野崎選手は7点、小川毅士選手が11点、柴田選手14点と、2番手以下は接戦状態でファイナルに進むことになった。

 そのファイナルは、降り続ける雨により非常に滑りやすくなったセクションで競われた。その中で、小川友幸選手と小川毅士選手は5点となる失敗をすることなく、それぞれ3点×2と1点×2、クリーン×1の計7点でフィニッシュ。氏川選手は2セクションで5点の失敗となったが、残りのセクションではクリーンを決めた。そして最終結果では、セミファイナルのオールクリーンを生かした氏川選手が計10点でトップとなり、今季3勝目を獲得。小川友幸選手は計12点で2位となり、大会では敗れたが今季もチャンピオンとなった。野崎選手が16点で3位表彰台。4~6位は18点の小川毅士選手、21点の黒山選手、28点の柴田選手の順となった。なお小川友幸選手は、記録更新となる全日本11連覇を達成すると同時に、通算13個のシリーズタイトル獲得というMFJ新記録も樹立した。

氏川政哉選手のコメント

「シリーズランキングは2位でしたが、最終戦で勝つことができて、よい終わり方ができました。シティトライアルの場合は、普段の全日本ではできないバックなどができる特別ルールなので、観戦された方々も、見ていてより楽しかったのではないかと思います。前戦終了後からこの最終戦に向けてしっかり準備してきましたが、それらをしっかり生かせたことも結果にもつながったと感じています。シーズンを振り返ってみると、昨年は6位になったこともありましたが、今年は一番悪くても第7戦の4位。開幕から第6戦まで安定して表彰台圏内の成績を残せたことが、昨年の自分から大きく成長できた点だと思います。それだけに、第7戦の4位で小川友幸選手とポイントがすごく離れてしまったことが悔しいです。来年のことはまだ決まっていませんが、いろいろな選択肢があると思っています」

小川友幸選手のコメント

「最終戦で2位というのは悔しさもありますが、シリーズタイトルを獲得するためには3位以内にならなければいけないというプレッシャーもあったので、2位でまとめられたことは良かったと思います。シーズンオフはまずカラダのケアをしなければいけませんし、来年の契約もまだできていないのですが、自分としてはもう1年走りたいと思っています。この歳になると引退の文字が頭の中にちらつくこともありますが、できる限りやりたいと思っています。11連覇の記録は当分破られないかなと思っていますが、世界選手権王者のトニー・ボウ選手がまだまだ強くなっているところを見ていると、僕もできるところまで続けていきたいと刺激を受けます。トライアル界をけん引するために、まだもうちょっと自分ができることがあると信じています。今回の“13”という記録はメディアにも取り上げられると思うので、それもきっかけにトライアル競技のことをもっと多くの方々にアピールしていきたいです」


国際A級スーパークラスResult

順位 NO. 選手名 チーム メーカー タイム減点 総減点 クリーン数
1位 3 氏川政哉 TEAM MITANI Honda Honda 0 10 6 Dunlop ユーザー
2位 1 小川友幸 TEAM MITANI Honda Honda 0 12 2 Dunlop ユーザー
3位 4 野崎史高 Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA Yamaha 0 16 2 Dunlop ユーザー
4位 6 小川毅士 宗七音響 Wise Beta Team Beta 0 18 1 Dunlop ユーザー
5位 2 黒山健一 Yamaha Factory Racing Team Yamaha 0 21 3 Dunlop ユーザー
6位 5 柴田 暁 TEAM TRRS TRRS 0 28 0 Dunlop ユーザー

ポイントランキング

順位 NO. 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 1 小川友幸 TEAM MITANI Honda Honda 169 Dunlop ユーザー
2位 3 氏川政哉 TEAM MITANI Honda Honda 164 Dunlop ユーザー
3位 2 黒山健一 Yamaha Factory Racing Team Yamaha 118 Dunlop ユーザー
4位 4 野崎史高 Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA Yamaha 110 Dunlop ユーザー
5位 6 小川毅士 宗七音響 Wise Beta Team Beta 99 Dunlop ユーザー
6位 5 柴田 暁 TEAM TRRS TRRS 98 Dunlop ユーザー