全日本トライアル選手権第2戦　玖珠大会

全日本トライアル選手権シリーズの第2戦大分・玖珠大会が、4月14日（日）に大分県の玖珠トライアルヒルズで開催された。今季、最高峰の国際A級スーパークラスでダンロップタイヤGEOMAX TRIAL TL01を履く小川友幸選手（#1）は、全日本12連覇の記録更新とMFJ新記録となる通算14度目のチャンピオンを目指す。同じくダンロップタイヤを使用して迎え撃つライバル勢のうち、昨年度ランキング2位の氏川政哉選手（#2）は、今季からヤマハに移籍。黒山健一選手（#3）や野崎史高選手（#4）とともに、電動トライアルバイクのTY-E 2.2で挑む。さらに、小川毅士選手（#5）や柴田暁選手（#6）、海外修行から帰国した武田呼人選手（#18）らも、優勝や上位を虎視眈々と狙う。

国際A級スーパークラスの競技は、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名がより難易度の高いふたつのスペシャルセクション（SS）で勝負の決着をつける方式が用いられた。当日は晴天に恵まれ、気温は初夏のように上昇。広い会場では、多くの観客が長いコースを移動しながら選手たちのチャレンジを見守った。競技の1ラップ目は、黒山選手が減点21でトップに立ち、22点の小川友幸選手、23点の氏川選手、25点の武田選手と柴田選手、26点の小川毅士選手らが僅差で追った。続く2ラップ目は、小川友幸選手が減点18。これで1ラップ目との合計で減点40としてトップに立ち、2ラップ目は減点24だった黒山選手が、合計減点45の2番手で追う展開となった。

小川友幸選手と黒山選手が5点差で迎えたひとつ目のSSは、急斜面と大岩のセクションで黒山選手が減点1を加算したのに対して、小川友幸選手は減点0のクリーン。これで両者は6点差となり、最終セクションを待たずして小川友幸選手の優勝が決定した。また最終セクションでは、黒山選手が減点1で切り抜け、ここで失敗した柴田選手を振り切って2位を獲得した。武田選手が3位と大健闘。4位には柴田選手、5位には小川毅士選手、6位には氏川選手が入った。次戦の全日本はやや間隔が開き、6月2日（日）に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催される。

小川友幸選手のコメント

「開幕連勝は久しぶりなので、率直にうれしいです。2021年からポイントスケールが変更され、上位のポイント差が大きくつくようになり、優勝と2位では5点、2位と3位では4点の差があります。昨年はこれに苦しんだので、まずは25点を2回獲得できて、いい感じかと思います。ただし、ライバルたちも力をつけてきているので、自分本来の走りができないとすぐに負けてしまうと思います。もう一度調整し直して、ケガだけは避けていきたいです。そうは言っても、ケガや故障は完全になくせませんが、まずは結果を残せているので、踏ん張れていると感じています」

黒山健一選手のコメント

「開幕戦に続いて第2戦も、残念なことに2位でした。昨シーズンのことを考えれば、2位はとてもうれしい結果なのですが、今シーズンは優勝しか見ていないため、開幕戦と同じように勝ち切ることができなかったという展開を悔しく感じています。自分の中では、反省すべき点はしっかりわかっているつもりなので、第3戦のもてぎ大会までにしっかり見直して、今度こそ勝利をもぎ取ることができるように頑張りたいと思います。みなさん応援よろしくお願いします」