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国際A級スーパークラス
ヤマハ勢が表彰台独占&野崎史高選手が電動で自身初優勝
全日本トライアル選手権シリーズの第5戦広島・三次灰塚大会は、9月7日(日)に広島県三次市の灰塚ダムトライアルパークで開催された。最高峰の国際A級スーパークラスでは、13連覇と通算15度目のチャンピオンを目指してシーズンを戦ってきた小川友幸選手(#1)が、前戦でのケガによる影響で今大会から欠場することになり、シリーズタイトルの行方はランキングトップの黒山健一選手(#2)と同2番手の氏川政哉選手(#3)に絞られはじめた。この3名を筆頭に、黒山選手や氏川選手と同じくヤマハの電動トライアルバイクを駆る野崎史高選手(#8)など、多くの選手がダンロップタイヤを履いてシリーズを戦っている。
国際A級スーパークラスの競技は、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名がより難易度が高いふたつのスペシャルセクション(SS)で勝負の決着をつける方式。競技は、序盤からクリーン(減点0で走破)を重ねた野崎選手が、パーフェクトに迫る減点3という驚異的な好成績をマークし、1ラップ目はライバルたちを圧倒した。2番手以下は、柴田暁選手(#6)が減点13、黒山選手が減点15、氏川選手と小川毅士選手(#4)がともに減点16で続き、こちらは接戦となった。
2ラップ目は、小川毅士選手と氏川選手と黒山選手が、いずれも1ラップ目の野崎選手に迫る減点5をマーク。しかし野崎選手も、この3選手には及ばずも減点6と、好調を保っていた。一方、柴田選手は2ラップ目に減点12を加算。表彰台圏内の争いから脱落した。 1ラップ目と2ラップ目の合計では、トップの野崎選手が9点で、合計20点となった黒山選手と11点差。SSでは最大でも10点差しかつかないため、SSに入る前に野崎選手の優勝が確定した。一方、黒山選手の後方には1点差で氏川選手と小川毅士選手が迫り、表彰台争いはSSにもつれ込むことになった。
そのSSでは、野崎選手がふたつのセクションでいずれもクリーンを決め、今季および電動マシンでの自身初優勝に花を添えた。同じくSSをふたつともクリーンした氏川選手が、減点2を加算した黒山選手を逆転して2位を獲得。黒山選手が3位となり、ヤマハの電動マシンを駆る3選手が初めて表彰台を独占した。今大会の結果、ポイントランキングでは黒山選手がトップをキープ。2番手の氏川選手とは12点差、3位の野崎選手とは30点差をつけている。
野崎史高選手のコメント
「灰塚ダムトライアルパークは非常に相性がいい会場で、優勝するのは2022年以来通算3回目。自分としては、今日はミスが少なく走れたと感じており、これがアドバンテージを築くことにつながったと思います。点数的に見れば、かなり余裕がありました。昨年はシーズン中にケガをしてしまい、後半戦は出場できませんでしたが、そういう状況でも自分を見放すことなく支え続けてくれたヤマハの方々に、優勝という結果でまた恩返しができたと思います。でもこれで終わりではなく、今後もまた勝ち続けられるように頑張ります!」
氏川政哉選手のコメント
「後半戦のスタートとなる今大会は、結果的に2位を獲得することができました。前半の1ラップ目はとても内容が悪く、順位もかなり下の方でしたが、なんとかSSで挽回することができ、本当にうれしく思っています。野崎選手や黒山選手とヤマハ勢の3人で表彰台に上がれたことも、非常にうれしく感じていますが、次の大会ではその中でも自分が表彰台の真ん中になれるように頑張りたいと思います」
国際A級スーパークラスResult
| 順位 | NO. | 選手名 | チーム | メーカー | タイム減点 | 総減点 | クリーン数 | |
| 1位 | 8 | 野崎史高 | Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA | Yamaha | 0 | 9 | 18 | |
| 2位 | 3 | 氏川政哉 | Yamaha Factory Racing Team | Yamaha | 0 | 21 | 17 | |
| 3位 | 2 | 黒山健一 | Yamaha Factory Racing Team | Yamaha | 0 | 22 | 12 | |
| 4位 | 4 | 小川毅士 | Wise Beta Racing | Beta | 0 | 27 | 15 | |
| 5位 | 7 | 武田呼人 | TEAM MITANI Honda | Honda | 0 | 27 | 13 | |
| 6位 | 6 | 柴田 暁 | TEAM TRRS&NILS OIL | TRRS | 0 | 31 | 13 |
ポイントランキング
| 順位 | NO. | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
| 1位 | 2 | 黒山健一 | Yamaha Factory Racing Team | Yamaha | 106 | |
| 2位 | 3 | 氏川政哉 | Yamaha Factory Racing Team | Yamaha | 94 | |
| 3位 | 8 | 野崎史高 | Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA | Yamaha | 76 | |
| 4位 | 1 | 小川友幸 | TEAM MITANI Honda | Honda | 60 | |
| 5位 | 4 | 小川毅士 | Wise Beta Racing | Beta | 60 | |
| 6位 | 6 | 柴田 暁 | TEAM TRRS&NILS OIL | TRRS | 52 |