ルーカスオイルAMAプロモトクロス第2戦 カリフォルニア州グレンヘレン／グレンヘレン・レースウェイ

ロサンジェルス郊外のサンバナディーノにあるグレンヘレンは、強烈なアップダウンが特徴のマウンテンコース。地盤がサンド質である特性を生かし、時折ドラスティックなレイアウト変更が行われてきたが、今年はアップヒル手前の2コーナー部分がカットされ、平坦なインフィールドにストレートと折り返しが追加された。基本的なレイアウトを踏襲しながらも、今回のマイナーチェンジによってコースは若干短くなった。

予選タイムのトップは、450＝イーライ・トマック（カワサキ）2分20秒175、250＝アダム・シアンサルーロ（カワサキ）2分22秒664。また開幕戦を見送り、今大会から参戦を開始した富田俊樹（ホンダ）は、予選37位からラストチャンスを経由して決勝へ駒を進めた。

450クラスのヒート1では、マービン・ムスキャン（KTM）がホールショットを取り、コール・シーリー（ホンダ）、クリスチャン・クレイグ（ホンダ）、ジョシュ・グラント（カワサキ）が上位につけた。開幕戦の勝者トマックは、オープニングラップ12位と出遅れた。

トップのムスキャンは徐々に後続を引き離し、セーフティマージンを築く。ペースが上がらないシーリーに替わって、グラントとクレイグが2～3位に定着。レース中盤は各々が単独走行となったが、その後方に追い上げてきたトマックが迫る。11周目には3位、ラスト2周には2位と急迫したトマックだが、先頭を走るムスキャンには約10秒の貯金があり、ポジションチェンジもここまで。ムスキャン、トマック、グラントの順でチェッカーとなった。

450クラスのヒート2は、クレイグのホールショットで始まった。その背後にはブレイク・バゲット（KTM）、ジャスティン・バーシア（スズキ）、ジェイソン・アンダーソン（ハスクバーナ）らがつける。このレースでは1周目から異変が起き、トマックがマシントラブルでピットイン。修理後コースに復帰したときには、1周遅れの最後尾となってしまった。

クレイグは後続のチャージから逃れることができず、三つ巴のトップ争いに飲み込まれる。リーダーは5周目にバゲット、7周目にはアンダーソンと入れ替わった。9周目にクレイグが転倒リタイアし、3位にはムスキャンが浮上した。レース後半はアンダーソンが独走を維持し、バゲットとムスキャンに大差をつけてフィニッシュ。トマックは1周遅れのまま、19位でチェッカーを受けた。この結果ムスキャンが初の総合優勝をゲット。なお富田は17位で4ポイントを獲得した。

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250クラスのヒート1では、ジェレミー・マーティン（ホンダ）がホールショットを奪い、ジョーイ・サバッチー（カワサキ）が背後につけた。ポイントリーダーのザック・オズボーン（ハスクバーナ）はスタート13位、予選でポールポジションを得たシアンサルーロは27位と出遅れた。

レースはトップ2台が抜け出し、後続を引き離す展開。1位マーティンと2位サバッチーの間隔も、1周ごとに約1秒ずつ広がっていった。3位のコルト・ニコルス（ヤマハ）は、やがてアーロン・プレシンジャー（ヤマハ）や、中団から挽回してきたオズボーンにかわされて後退。終盤は上位が縦に広がった形となり、マーティン、サバッチー、プレシンジャー、オズボーンの順でゴールした。

250クラスのヒート2は、マーティンがホールショットを決めた後、オープニングラップの半ばでコースアウトというハプニングで始まった。バナーから脱出したマーティンが、再スタートしたときには最後尾。ヒート1の勝者が途方もないハンディキャップを背負うことになった。

オープニングラップのオーダーは、ディラン・フェランディス（ヤマハ）、オズボーン、シアンサルーロ。ここまでのトップスリーは、間隔を広げながら安定した走行を続けたが、4位の座は大荒れでブラッド・タフト（ヤマハ）、プレシンジャー、マイケル・モズマン（ハスクバーナ）と入れ替わった。

終盤はフェランディスが20秒以上の独走を保ち、オズボーン、シアンサルーロを押さえて優勝。モトウィンはフレンチライダーに与えたが、オーバーオールではオズボーンが優勝（4位／2位）。総合2位にはマーティン（1位／7位）が、1点差で食い込んだ。

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