ルーカスオイルAMAプロモトクロス第3戦 コロラド州レイクウッド／サンダーバレー・モトクロスパーク

AMAプロモトクロスには難所としてマークされているラウンドがいくつかあるが、レイクウッドは紛れもなくその筆頭に挙げられる。ロッキー山麓にあるサンダーバレー・モトクロスパークは、海抜1,700mという高地にあるため、気圧の低さにマシンとライダーが苦しめられるからだ。FIセッティングの難しさもさることながら、高山病でリタイアを強いられたケースも過去にはあった。

コースは丘陵地にあるため、緩やかな斜面にジャンプなどが設けられている。全周にわたって重機に掘り起こされたザクザクの路面は、硬質土にサンドを追加して混ぜたもの。スタート直後のパワーが食われる登り坂や、コーナーに発生する深いワダチなどが難所となる。

予選タイムのトップは、450＝マービン・ムスキャン（KTM）2分12秒157、250＝ザック・オズボーン（ハスクバーナ）2分14秒143。各クラスのポイントリーダーが、順当にポールポジションを獲得した。

450クラスのヒート1では、ホールショットを取ったマーティン・ダバロス（ハスクバーナ）が1周目に転倒。トップグループはジャスティン・ボーグル（スズキ）、ジェイソン・アンダーソン（ハスクバーナ）、ジャスティン・バーシア（スズキ）、ブロック・ティックル（スズキ）、イーライ・トマック（カワサキ）というオーダーに入れ替わった。この中からトマックが3位まで浮上したが、6周目の転倒で脱落した。

レース中盤までに独走態勢を整えたボーグルは、マックス13秒の大差で2位アンダーソンをリード。そのままフィニッシュまで逃げきって、キャリア初優勝をゲットした。3位にはスタート26位から追い上げた、ブレイク・バゲット（KTM）が入賞した。

450クラスのヒート2は、ティックルのホールショットで始まった。オープニングラップから激しいトップ争いになり、リーダーはバゲット、トマックと入れ替わる。この2台のバトルが僅差で繰り広げられ、8周目にはバゲットがトマックを攻略。中盤以降はバゲットが独走を享受する形となった。

ヒート1の勝者ボーグルは、序盤4位につけながらも後続に飲み込まれてポジションを落とし、総合優勝のチャンスを失う。終盤はバゲット、トマック、ムスキャンが各々単独走行となりフィニッシュ。この結果バゲットが初優勝（3位／1位）を果たした。なお富田俊樹（ホンダ）は、19位で2ポイントをゲットした。

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250クラスのヒート1、オープニングラップのオーダーは、アレックス・マーティン（KTM）、ジェレミー・マーティン（ホンダ）、アダム・シアンサルーロ（カワサキ）、ミッチェル・ハリソン（ヤマハ）。ポイントリーダーのオズボーンは、1周目3番手につけながら転倒により後退した。

マーティン兄弟によるトップ争いは一時6秒差にまで間隔が広がり、決着が付いたように見えた。しかしレースが後半に差しかかると、トップ6台が急接近。A・マーティン、J・マーティン、ジョーイ・サバッチー（カワサキ）、アーロン・プレシンジャー（ヤマハ）、シアンサルーロ、オースティン・フォークナー（カワサキ）が、連結されたトレイン状となった。

11周目にはサバッチーが2位に浮上したが、集団の後方から浮上してきたフォークナーが、ラスト2周で2位に躍進。トップまで1秒強と迫ったがわずかに届かず、A・マーティン、フォークナー、J・マーティン、サバッチーの順でチェッカーとなった。

250クラスのヒート2では、サバッチーがホールショットを決めたが、オープニングラップ半ばでプレシンジャーがトップに浮上。ところが4周目にプレシンジャーが転倒し、ブラインドジャンプの着地から再スタートできずにリタイアを喫した。

レース中盤、ディラン・フェランディス（ヤマハ）が2位につけたが、8周目からはJ・マーティンが入れ替わる。終盤になるとサバッチーとJ・マーティンが僅差のバトルを繰り広げたが、このままの順位でフィニッシュ。オーバーオールではサバッチーが優勝（4位／1位）、A・マーティンが2位（1位／4位）、J・マーティンが3位（3位／2位）となった。

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