ルーカスオイルAMAプロモトクロス第4戦 ペンシルバニア州マウントモーリス／ハイポイント・レースウェイ

ペンシルバニアとウエスト・バージニアの州境近くにある、マウントモーリスのハイポイント・レースウェイは、昨年プロモトクロス開催40周年を迎えた名門モトクロスコースだ。天然の緩やかな起伏を最大限に生かした、アップダウンや逆バンク主体のレイアウトは、最もヨーロッパ的な会場の一つに数えられている。今大会は大規模なレイアウト変更が実施され、フィニッシュ前のストレート「ブラッドショー・ブルバード」などが廃止された。

シリーズの中でも降水確率の高い会場だが、今回は木曜と金曜に雨に降られたものの、レース当日の土曜日には快晴となり、30度を超す気温と日差しによってコンディションは回復した。しかしながらマディからドライへと変化する路面の常として、随所にギャップとワダチが出現。ライン取りの巧拙が問われる状況となった。

タイムドプラクティスでは、ジェイソン・アンダーソン（ハスクバーナ）が、2分04秒881で450クラスのトップに。250クラスでは、2分02秒969のジョーイ・サバッチー（カワサキ）が最速だった。この結果は今回のスケジュールが通常とは異なるためで、450クラス1本目＝18秒台、250クラス1本目＝16秒台、450クラス2本目＝04秒台、250クラス2本目＝02秒台と、路面の変化に応じてラップタイムが向上した。

450クラスのヒート1は、スターティングゲートが不調で倒れず、3度目のトライでようやく開始された。ホールショットを取ったジョシュ・グラント（カワサキ）に続き、クリスチャン・クレイグ（ホンダ）、イーライ・トマック（カワサキ）、ディーン・フェリス（ヤマハ）が上位につける。この中からトマックが早々と転倒し、1周目36位まで順位を下げた。

 5周目にはオーストラリアチャンピオンのフェリスが、グラントをかわしてリーダーに。しかし6周目には、スタート5位から追い上げてきたブレイク・バゲット（KTM）がトップに躍り出た。レース中盤にして主導権を握ったバゲットは、毎周マージンを広げて独走。フェリスに22秒の大差をつけて優勝した。

450クラスのヒート2は、ブロック・ティックル（スズキ）のホールショットで始まった。1周目からアンダーソンが先行したが、4周目にはトマックがリーダーとなった。このヒートでもスタートで8位と出遅れたバゲットが、着々とポジションを上げ、7周目には2位まで迫った。しかしトマックは、ここからバゲットを突き放すペースで逃げてトップフィニッシュ。この結果、バゲットが総合優勝（1位／2位）を果たした。

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250クラスのヒート1では、ジェレミー・マーティン（ホンダ）がホールショット。その後にアーロン・プレシンジャー（ヤマハ）、ザック・オズボーン（ハスクバーナ）、RJ・ハンプシャー（ホンダ）が続いた。オープニングラップの途中ではマルチクラッシュが発生。その中には前戦レイクウッドで今季1勝目を挙げた、アレックス・マーティン（KTM）も巻き込まれていた。

 レース序盤は三つ巴だったトップ争いも、中盤になると様相が変わる。6周目2位に浮上したオズボーンが、10周目にはJ・マーティンを攻略。以後はリードを広げ、独走でチェッカーを受けた。J・マーティン、プレシンジャーも間隔を広げ、単独でフィニッシュした。

250クラスのヒート2では、A・マーティンがヒート1とは対照的なホールショットを獲得。プレシンジャー、J・マーティン、オースティン・フォークナー（カワサキ）、ディラン・フェランディス（ヤマハ）が続いた。ヒート1の勝者オズボーンは、オープニングラップ9位と出遅れた。

4周目からはJ・マーティンが2位に浮上し、兄弟同士のバトルが続いたが、9周目に逆転。弟がリーダーとなった。やがてマーティン兄弟の後ろには、ポジションを挽回してきたオズボーンが接近し、14周目には2位に躍進。しかしトップまでは届かず、J・マーティン、オズボーンの順でチェッカー。3位にはA・マーティンをかわしたプレシンジャーが入った。

この結果、総合リザルトではJ・マーティンが優勝（2位／1位）、オズボーンが2位（1位／2位）となった。ポイントランキングでは、オズボーンが首位を維持している。

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