ルーカスオイルAMAプロモトクロス第5戦 テネシー州ブリストル／マディクリーク・モトクロスパーク

テネシー州ブリストルの郊外にあるマディクリーク・レースウェイで、AMAプロモトクロスが初めて開催されたのは2013年のこと。全米選手権のレースカレンダーの中では比較的新しい存在だが、アマチュア地方選手権の会場としては歴史のあるコースだ。緩やかな起伏と平地からなるマディクリークでは近年、土質改善やレイアウト変更が行われ、ハイスピードセクションとパッシングポイントに富むコースに進化している。

当日は午後から陽光に恵まれたが、前夜までに降った雨で路面はウェットからドライへと変化するコンディション。また当日午前中に行われたタイムドプラクティスでは、1本目と2本目の間に降雨があったため、ベストラップタイムは1本目のセッションで記録された。予選タイムのトップは、450＝ジェイソン・アンダーソン（ハスクバーナ）1分51秒030、250＝ジェレミー・マーティン（ホンダ）1分52秒311。僅差の250では、10人が1秒内にひしめいていた。

450クラスのヒート1は、ジャスティン・バーシア（スズキ）のホールショットで幕を開けた。オープニングラップ半ばでアンダーソンに先行されたが、バーシアの背後にはジャスティン・ボーグル（スズキ）、ウェストン・パイク（スズキ）、ブロック・ティックル（スズキ）とイエローのマシンが連なった。

トップに立ったアンダーソンは、数周のうちに独走を固めてレースを掌握した。セカンドグループの後方からは、スタート8位のイーライ・トマック（カワサキ）がポジションを上げ、8周目にはバーシアをかわして2位に到達。しかし追い上げもここまでとなり、アンダーソン、トマックの順でフィニッシュした。

450クラスのヒート2では、ホールショットのボーグルをかわして、トマック、そして今回カムバックを果たしたトレイ・カナード（KTM）がつけた。1コーナーでは多重クラッシュが発生し、ブレイク・バゲット（KTM）、クーパー・ウェブ（ヤマハ）らが巻き込まれた。

3周目からはアンダーソンが2位にアップしたが、トマックがヒート1のリベンジを示すようなペースで独走。最終的には30秒以上の差でアンダーソンを突き放し、トマックがトップでチェッカー。総合結果は同点となったが、2位／1位のトマックが開幕戦以来の優勝をゲットした。なお富田俊樹（ホンダ）は、18位／16位で8ポイントを獲得。着々とランキングを上げている。

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250クラスのヒート1では、アーロン・プレシンジャー（ヤマハ）、アダム・シアンサルーロ（カワサキ）、オースティン・フォークナー（カワサキ）、アレックス・マーティン（KTM）らが好スタートを決めた。その一方でマルチクラッシュが起こり、J・マーティン、ジョーイ・サバッチー（カワサキ）、ディラン・フェランディス（ヤマハ）らが出遅れた。

序盤はトップグループが僅差のバトルを繰り広げたが、中盤になると各々間隔が開いて、プレシンジャーのリードが2～4秒へと拡大。ポジションに変動がないままチェッカーとなった。今季初優勝のプレシンジャーに、シアンサルーロ、フォークナー、マーティンが続く。ポイントリーダーのザック・オズボーン（ハスクバーナ）は、スタート8位から追い上げて5位に入った。

250クラスのヒート2では、プレシンジャーがこの日2度目のホールショットを獲得。フォークナー、オズボーン、そしてルーキーのショーン・キャントレル（KTM）が続いた。2周目にはキャントレルが転倒リタイア。一方オズボーンが2位に浮上し、プレシンジャーとの一騎打ちが始まる。

6周目にはオズボーンがトップに躍り出て、徐々にセーフティリードを広げる。レース後半になると、オズボーンの独走とは対照的に、プレシンジャー、フォークナー、A・マーティンによる三つ巴の2位争いが激化したが、このオーダーのままでゴール。今季4勝目を挙げたオズボーンだったが、総合優勝はプレシンジャーが獲得した。

この結果、首位オズボーンのポイントリードが31点に拡大。ランキング2位だったJ・マーティン、4位だったサバッチーがヒート1で低迷したことが響いている。

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