ルーカスオイルAMAプロモトクロス第7戦 マサチューセッツ州サウスウィック／ザ・ウィック338

ザ・ウィック338（旧称モトクロス338）は、AMAプロモトクロス開催地の中でも屈指の名コースだ。オーナー交代などの事情により、'14～'15年はレースカレンダーから外れていたが、昨年からシリーズ中盤の重要なラウンドとして復活、以前と変わらない盛況を取り戻した。

マサチューセッツとコネチカットの州境に位置するサウスウィックは、古くからディープサンドの難所として恐れられてきた。ダンロップは長年、サンド／マディ路面用タイヤを開発してきたが、最新型のジオマックスMX12にもサウスウィックでの実戦データがフィードバックされている。

当地では前日の金曜に大量の降雨があったが、雨が止んで1時間ほどでコース全周を歩けるほど水はけが良く、レース日の土曜はベストコンディションとなった。今回はタイムスケジュールが450、250の順で実施されたが、プラクティスでは450＝イーライ・トマック（カワサキ）2分04秒471、250＝アダム・シアンサルーロ（カワサキ）2分09秒109と大差がついた。

450クラスのヒート1は、1コーナーにおける複数のクラッシュで幕を開けた。ここで転倒を喫した主なライダーは、マービン・ムスキャン（KTM）、ジャスティン・ボーグル（スズキ）、クリスチャン・クレイグ（ホンダ）…。一方、他車と接触しながらもホールショットを取ったのが、ブレイク・バゲット（KTM）だった。

バゲットの後方にはトマックが控えていて、3周目にはリーダーが交代する。スタート3位から瞬く間にトップへと躍り出たトマックだが、バゲットより2～3秒速いタイムで独走に持ち込み、ヒート1のウィナーとなった。2位バゲットを挟んで、3位にはクーパー・ウェブ（ヤマハ）が入賞した。

450クラスのヒート2では、ホールショットのムスキャンに続き、バゲット、ジャスティン・バーシア（スズキ）、マーティン・ダバロス（ハスクバーナ）、ディーン・ウィルソン（ハスクバーナ）が好位置につけた。ヒート1の勝者トマックは、6位スタートから3周目には3位、5周目には2位とポジションアップ。7周目にはムスキャンをかわし、リーダーとなった。

トマックに抜かれた後、転倒リタイアを喫したムスキャンに替わって、バゲット、ウェブが続いたが、各々単独走行。ヒート2もトマックの圧勝に終わった。終盤ウェブの転倒により、3位にはウィルソンが入る。トマックのランキング首位は、ここまでの5連勝により安泰。

なお、ラストチャンスから決勝に駒を進めた富田俊樹（ホンダ）は、24位／20位。難コースで貴重な1ポイントを加算した。

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250クラスのヒート1では、アレックス・マーティン（KTM）がホールショットをゲット。RJ・ハンプシャー（ホンダ）、アーロン・プレシンジャー（ヤマハ）、ディラン・フェランディス（ヤマハ）が続いた。一時ハンプシャーが先行した後、序盤トップの座はA・マーティンがキープした。

6周目にはプレシンジャーが転倒で脱落。トップ争いはA・マーティンとフェランディスの一騎打ちとなったが、10周目にはフェランディスが前に出た。レース後半に差しかかると、スタート7位から挽回してきたザック・オズボーン（ハスクバーナ）が2位に浮上。しかしリーダーとの差を詰めることができず、フェランディス、オズボーン、A・マーティンの順でチェッカーとなった。

250クラスのヒート2は、折から降り出した雨の中でのレースとなる。ホールショットはオズボーン。2位以下にはフェランディス、A・マーティン、ハンプシャーが続いた。序盤は僅差で探り合いが行われていたが、8周目にフェランディスがミスしてからは、オズボーンが10秒以上のリードで独走する。

雨は2度ほど強く降ったが、1度目はコースコンディションにさほど悪影響を与えなかったものの、2度目はワダチや滑りやすいスポットを増やすことになった。それがオズボーンの独走を助け、トップフィニッシュをもたらした。オーバーオールでは同点になったが、オズボーンが優勝（2位／1位）、フェランディスが2位（1位／2位）という結果になった。

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