AMAプロモトクロス第10戦の大会式典で、モトクロス・オブ・ネイションズに出場するチームUSAの陣容が発表された。今年はイーライ・トマック(カワサキ)、アーロン・プレシンガー(ヤマハ)、ジャスティン・バーシア(ヤマハ)の3人が代表に選ばれ、10月6日~7日にアメリカのレッドバッドで開催される国対抗団体戦に出場することになった。
毎年ユナディラでチームUSAが旗揚げされるのは、ここで1987年にモトクロス・デ・ナシオン(旧称)アメリカ大会が初開催された縁があるからだ。ボブ・ハンナ(スズキ)、リック・ジョンソン(ホンダ)、ジェフ・ワード(カワサキ)が地元で優勝を飾った時、ユナディラは壮絶なマディコンディションだった。今大会もまた例に漏れず、予選中からの雨でコースは泥沼と化した。自然の地形を利用したヨーロッパ的なコースは、本来であればハードパックにおけるハイスピードが見ものだが、今回は急勾配の谷底がスタックポイントになるのを避けるため、難所のスクリューユーがショートカットされた。
450クラスのヒート1では、ディラン・メリアム(ヤマハ)がホールショットを取り、マービン・ムスキャン(KTM)、ブレイク・バゲット(KTM)、フィル・ニコレッティ(ハスクバーナ)が続いた。スポット参戦が注目されたGNCCチャンピオン、ケイラブ・ラッセル(KTM)は、オープニングラップ6位につけた。
チームUSAのトマックはスタート8位、バーシアは1周目の転倒で33位まで後退した。トップ争いはムスキャンvsニコレッティに移り変わったが、追い上げてきたトマックが、7周目に2台をかわしてリーダーとなる。レース後半はトマックが独走を続け、ムスキャンに25秒差をつけてチェッカーを受けた。トマックとムスキャンは、ゴーグル交換のために各々1回ずつピットインしたが、それほど厳しいマディコンディションだった。
450クラスのヒート2では、ホールショットのムスキャンをかわしたニコレッティが、オープニングからリーダーを務めた。好スタートを切った富田俊樹(ホンダ)は、1周目7位につけた。3周目にはムスキャンがトップに浮上し、トマックが追いかける形となった。 当初は接近戦も期待できる距離にいた両者だが、レース後半になるとムスキャンの独走態勢が固まり、2位トマック、3位バーシアに大差をつけてゴール。この結果、ムスキャンが総合優勝を掌中に収めた。富田は粘ってシングルフィニッシュをゲット。10位/9位に入り、自己ベストリザルトを更新した。
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