AMAプロモトクロスに参戦するチームは、カリフォルニアでの開幕2連戦を終え、ロッキー山麓のデンバー近郊レイクウッドに移動した。シリーズ第3戦の会場サンダーバレーは、標高が1,700mを上回る緩斜面に設けられたモトクロス場。気圧の低さがエンジントラブルのみならず、ライダーの体調にも影響を及ぼしてきた難所だ。ゲートから1コーナーまでが登り坂となっている、いわゆるアップヒルスタートは、マウントモーリスのハイポイント・レースウェイが改修された今、シリーズの中では随一のフィーチャーとなった。
今大会前の負傷者リストには、クリスチャン・クレイグ(ホンダ)、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)らが追加された。またタイムドプラクティス中の転倒の影響で、ザック・オズボーン(ハスクバーナ)が250予選20位にとどまったこともバッドニュース。注目の富田俊樹(ホンダ)はは450=22位、渡辺祐介(ヤマハ)は250=28位で決勝進出を果たした。
450クラスのヒート1は、ジャスティン・バーシア(ヤマハ)のホールショットで始まった。しかし、4周目に発生したカイル・チゾム(ヤマハ)の大クラッシュを受け、レッドフラッグが振られる。残りのレースは、19分プラス2周で実施されることになった。
再スタート後のオーダーは、ブレイク・バゲット(KTM)、ケン・ロクスン(ホンダ)、バーシア、イーライ・トマック(カワサキ)。オープニング早々リーダーはロクスンに入れ替わり、バーシアは転倒で6位まで後退した。その後ロクスンは、トマックの追撃を受けながら10周目までトップを維持したが、終盤にトマックが前に出ると独走でフィニッシュ。2位ロクスン、3位バゲットの順で続いた。
450クラスのヒート2では、バーシアが好スタートを切り、背後にロクスン、トマック、バゲットがつけた。3周目にバーシアが転倒し、トマックが減速する間に、ロクスンとバゲットが先行。5周目にバゲットがコースアウトし、トマックが2位に浮上した。
中盤以降はヒート1同様のデッドヒートが展開されたが、スパートしたトマックが20分すぎにロクスンを攻略。終盤はトマック、ロクスン、バゲットが各々単独走行となりフィニッシュした。開幕6連勝中というトマックの強さと、ロクスンの復調ぶりがうかがえる第3戦だった。富田は21位/15位でチェッカー。現時点でランキング19位に入っている。