- 天気:晴れ
- 気温:24度
- 観客:不明人
450クラス
マディ・トゥ・ドライを制したジェット・ローレンスが完全優勝!
アメリカの東部には、モトクロスの本場ヨーロッパを彷彿とさせるコースが多い。ペンシルバニアとウエスト・バージニアの州境近くにある、マウントモーリスのハイポイント・レースウェイも例外ではなく、天然の緩やかな起伏を生かしたアップダウンや、逆バンク主体のレイアウトが特徴だ。アパラチア山麓の台地にあるこの会場は、シリーズの中で最も降水確率が高いことで知られている。
今回は木曜と金曜に相当な雨が降り、レース当日の土曜はマディコンディションでスタート。随所で転倒が発生したが、タイムクオリファイでポールポジションを獲得したのは、450=ケン・ロクスン(スズキ)2分21秒066、250=ヘイドン・ディーガン(ヤマハ)2分20秒801。午後には日が差すほどの天気となり、路面状況はマディからドライへと回復に向かった。しかしながら随所にウェットスポットが残り、ギャップとワダチの出現によって、ライン取りの巧拙が問われるコンディションとなった。
450クラスのヒート1は、ジェット・ローレンス(ホンダ)のホールショットで始まった。背後にはロクスン、ギャレット・マーチバンクス(ヤマハ)、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)、タイ・マスタプール(カワサキ)が控えていた。ローレンスは2周で4.5秒のリードを築き、独走パターンに持ち込む構えを見せたが、6周目に転倒を喫して、ロクスン、マーチバンクスにポジションを譲った。
再スタートしたローレンスは、8周目にマーチバンクスをかわして2位に浮上。その後も追い上げを続け、12周目にはロクスンを攻略してトップの座を奪回した。再逆転を目論むロクスンだったが、ラスト2周で転倒した際にキック始動に時間を費やし、7位まで後退した。今シーズン開幕以来、ローレンスが全ラップをリードしてきた記録が途絶えたが、連勝のチェッカーは間違いなくこの450ルーキーが物にした。
450クラスのヒート2では、ロクスンがホールショットを決めた。ローレンスはスタート6位から追い上げ、2周目にはシアンサルーロに次ぐ3位に浮上した。コースは概ね乾いてきたが、表面の泥が掻き出されて硬質土が露出した部分や、依然として深いワダチも残っていて、いずれにしても滑りやすい路面状況だった。サイティングラップ後にリアタイヤを交換するライダーがいたほどだ。
ハーフウェイポイントを過ぎると、スパートしたローレンスがシアンサルーロを捉え、トップのロクスンを追い詰めた。ヒート1よりも5~6秒速くなったペースでバトルが繰り広げられたが、11周目にはローレンスがロクスンを攻略。終盤の数ラップを堅実に走り切ったローレンスが、無傷で開幕から8ヒートを制し、オーバーオール4連勝を飾った。
Photo: MX Sports Pro Racing
450 Heart1Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | 18 J・ローレンス | Team Honda HRC | Honda | 35:53.052 | |
2位 | 36 G・マーチバンクス | Muc-Off FXR Club MX | Yamaha | +26.205 | |
3位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +42.809 | |
4位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +55.016 | |
5位 | 81 T・マスタプール | Privateer | Kawasaki | +1:11.711 | |
6位 | 14 D・フェランディス | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +1:17.082 |
450 Heart2Result
順位 | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1位 | 18 J・ローレンス | Team Honda HRC | Honda | 36:44.206 | |
2位 | 94 K・ロクスン | Progressive Insurance Ecstar | Suzuki | +02.448 | |
3位 | 14 D・フェランディス | Monster Energy Star Racing | Yamaha | +03.949 | |
4位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +29.624 | |
5位 | 7 A・プレシンガー | Red Bull KTM | KTM | +38.261 | |
6位 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +55.447 |