• 天気:晴れ
  • 気温:32度

450クラス

ジェット・ローレンスが完勝(1位/1位)を決めタイトル奪回!

  • 天気:晴れ
  • 気温:32度

ニューヨーク州内陸の台地、ニューベルリンにあるユナディラバレー・スポーツセンターは、シリーズの中で最もヨーロッパ的なモトクロスコースとして名高い。かつては近隣のビンガムトン郊外にあるブルームタイオガ・スポーツセンターでもAMAナショナルが開催されていたが、会場がアメリカ北東部に多いのはモトクロスがヨーロッパから伝来した名残だ。
 ユナディラの50余年の歴史を振り返ると、路面はグラストラックからハードパックへと変遷したが、その過程では石の除去と良質の黒土を追加するメインテナンスが欠かせなかった。土質改善が進んだ近年は、程良く耕されたワダチの多い路面となった。コースは基本レイアウトが踏襲されてきたが、今回はグラビティキャビティ(重力の穴)の手前にシケインが追加された。

 計時予選で最速だったのは、450=2分11秒757=ジェット・ローレンス(ホンダ)、250=2分14秒282=ドゥルー・アダムス(カワサキ)。ワダチやギャップの増加により、レース時にはラップタイムの悪化が予想された。
 450クラスのモト1(30分+2周)は、ホルヘ・プラード(カワサキ)のホールショットで始まった。オープニングラップの競り合いで、RJ・ハンプシャー(ハスクバーナ)、ハンター・ローレンス(ホンダ)が前に出て、スタート7位だったJ・ローレンスが3位に。プラードはセカンドグループに飲み込まれてしまった。

 3周目からはJ・ローレンスがトップに立つ。コースアウトしてハンプシャーに先行を許す場面もあったが、ポジションを奪い返すと安定したリーダーに。レース後半はJ・ローレンス、H・ローレンス、イーライ・トマック(ヤマハ)によるトップ争いになったが、やがて間隔が広がりフィニッシュした。オーストラリア代表のローレンス兄弟、アメリカ代表のトマックによる、MXoN(国対抗団体戦)のシミュレーションを見るような展開だった。

 450クラスのモト2では、H・ローレンスがホールショットを決めたが、瞬く間にJ・ローレンスがトップに立ち、兄弟による1-2フォーメーションが出来上がった。その後ろにはジャスティン・クーパー(ヤマハ)、ハンプシャー、ディラン・フェランディス(ホンダ)が控えていたが、スタート6位から追い上げたトマックが、7周目には3位に到達。その後トップスリーが単独走行となった状態で、チェッカーフラッグが振られた。

 J・ローレンスは、第8戦ワシューガル、第9戦アイアンマンで総合優勝を逃してきたが、チャンピオン決定戦となった今大会で、パーフェクトウィン(1位/1位)を果たし、450クラスのタイトル奪回に成功した。ダンロップにとっては、16年連続のチャンピオンシップ制覇である。
Photo: MX Sports Pro Racing


450 Moto1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 18 J・ローレンス Honda HRC Progressive Honda 35:29.473 Dunlop ユーザー
2位 96 H・ローレンス Honda HRC Progressive Honda +07.777 Dunlop ユーザー
3位 3 E・トマック Monster Energy Star Racing Yamaha +22.332 Dunlop ユーザー
4位 24 R・ハンプシャー Rockstar Energy Husqvarna Husqvarna +36.199 Dunlop ユーザー
5位 94 K・ロクスン Progressive Insurance Ecstar Suzuki +43.186 Dunlop ユーザー
6位 32 J・クーパー Monster Energy Star Racing Yamaha +51.399 Dunlop ユーザー

450 Moto2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 18 J・ローレンス Honda HRC Progressive Honda 35:41.808 Dunlop ユーザー
2位 96 H・ローレンス Honda HRC Progressive Honda +09.305 Dunlop ユーザー
3位 3 E・トマック Monster Energy Star Racing Yamaha +17.598 Dunlop ユーザー
4位 32 J・クーパー Monster Energy Star Racing Yamaha +20.026 Dunlop ユーザー
5位 24 R・ハンプシャー Rockstar Energy Husqvarna Husqvarna +25.434 Dunlop ユーザー
6位 14 D・フェランディス Phoenix Racing Honda +1:14.532 Dunlop ユーザー

450Points

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 18 J・ローレンス Honda HRC Progressive Honda 462 Dunlop ユーザー
2位 96 H・ローレンス Honda HRC Progressive Honda 409 Dunlop ユーザー
3位 3 E・トマック Monster Energy Star Racing Yamaha 364 Dunlop ユーザー
4位 32 J・クーパー Monster Energy Star Racing Yamaha 349 Dunlop ユーザー
5位 24 R・ハンプシャー Rockstar Energy Husqvarna Husqvarna 328 Dunlop ユーザー
6位 70 J・プラード Monster Energy Kawasaki Kawasaki 241 Dunlop ユーザー


  • 天気:晴れ
  • 気温:32度

250クラス

下田丈が今季2度目の完全優勝(1位/1位)!

  • 天気:晴れ
  • 気温:32度

250クラスのモト1では、下田丈(ホンダ)がホールショットのトム・ビアル(KTM)をかわし、オープニングラップからトップに躍り出た。ビアルはスピードを発揮できず、2位はセス・ハメイカー(カワサキ)、ヘイドン・ディーガン(ヤマハ)と入れ替わる。下田は2022年のユナディラで、ローレンス兄弟を破り総合優勝(1位/3位)を果たしているが、3年前を彷彿とさせる走りで独走。今回はディーガンに40秒という大差をつけて、トップチェッカーを受けた。

 250クラスのモト2は、ビアルが連続でホールショットを獲ったが、2周目からは下田がレースリーダーとなった。下田とビアルの間隔は1周につき0.5秒ほど広がったが、モト1ほどペースに差がなく、ハーフウェイポイントで4秒という予断を許さない状況だった。
 やがて、スタート12位からディーガンが浮上してきたが、挽回も3位まで。下田、ビアル、ディーガンの順でフィニッシュした。下田は文句なしのライディングにより、今シーズン2度目のパーフェクト(1位/1位)、3度目の総合優勝を遂げた

 今大会はディーガンに50点以上リードがあれば、タイトルが確定するシチュエーションだったが、ランキング2位につける下田が完全優勝によって51点差から43点差まで詰め寄り、ライバルの戴冠を阻止した。残るラウンドは、最終戦バッズクリークのみ。大差ではあるが、下田にも可能性は残されている。
Photo: MX Sports Pro Racing


250 Moto1Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 30 下田 丈 Honda HRC Progressive Honda 36:05.279 Dunlop ユーザー
2位 1 H・ディーガン Monster Energy Star Racing Yamaha +39.780 Dunlop ユーザー
3位 56 S・ハメイカー Monster Energy Pro Circuit Kawasaki +47.331 Dunlop ユーザー
4位 16 T・ビアル Red Bull KTM KTM +53.848 Dunlop ユーザー
5位 36 G・マーチバンクス Monster Energy Pro Circuit Kawasaki +1:00.174 Dunlop ユーザー
6位 23 J・ボーメア Red Bull KTM KTM +1:06.433 Dunlop ユーザー

250 Moto2Result

順位 選手名 チーム メーカー タイム
1位 30 下田 丈 Honda HRC Progressive Honda 36:31.255 Dunlop ユーザー
2位 16 T・ビアル Red Bull KTM KTM +13.432 Dunlop ユーザー
3位 1 H・ディーガン Monster Energy Star Racing Yamaha +20.285 Dunlop ユーザー
4位 23 J・ボーメア Red Bull KTM KTM +30.696 Dunlop ユーザー
5位 36 G・マーチバンクス Monster Energy Pro Circuit Kawasaki +34.854 Dunlop ユーザー
6位 56 S・ハメイカー Monster Energy Pro Circuit Kawasaki +38.891 Dunlop ユーザー

250Points

順位 選手名 チーム メーカー ポイント
1位 1 H・ディーガン Monster Energy Star Racing Yamaha 460 Dunlop ユーザー
2位 30 下田 丈 Honda HRC Progressive Honda 417 Dunlop ユーザー
3位 36 G・マーチバンクス Monster Energy Pro Circuit Kawasaki 320 Dunlop ユーザー
4位 47 L・キッチン Monster Energy Pro Circuit Kawasaki 289 Dunlop ユーザー
5位 16 T・ビアル Red Bull KTM KTM 282 Dunlop ユーザー
6位 107 M・ハーロップ Triumph Racing Factory Team Triumph 239 Dunlop ユーザー