今季のプロモトクロス最終戦の会場は、バッズクリーク・モトクロスパーク。首都ワシントンDCから程近い国際的なコースだが、特徴的な要素として必ず言及されるのが、ヘアピン形状のタイトな1コーナーだ。2007年のMXoN(モトクロス・オブ・ネイションズ=国対抗団体戦)を機に新設された部分だが、イン側のゲートが圧倒的有利になることが当初から指摘されていた。
実際に450と250が混走となるこのMXoNで、アメリカチームはリッキー・カーマイケル(RM-Z450)とティム・フェリー(KX450F)をアウト側のゲートに配置し、ライアン・ビロポート(KX250F)をイン側からスタートさせる奇策を講じた。果たしてビロポートは、出走した2レースでスタートトゥフィニッシュを繰り返し、大排気量車を圧倒する走りでチームの優勝に貢献した。
伝説となった2007年以来バッズクリークでは、イン側に対するアドバンテージに変わりはなく、勢いゲートピックを決める予選結果が重視されてきた。今回のクオリファイでポールポジションを獲得したのは、450=1分51秒867=ジェット・ローレンス(ホンダ)、250=1分54秒901=セス・ハメイカー(カワサキ)。順当だった上位陣とは対照的に、ホルヘ・プラード(カワサキ)が450クラス43位=2分03秒709にとどまるハプニングがあった。プラードはランキング10位以内に与えられるシード権により、決勝では41番目のゲートピックを得た。
450クラスのモト1(30分+2周)は、J・ローレンスのホールショットで始まった。ジャスティン・クーパー(ヤマハ)、プライベートのジャック・ロジャース(カワサキ)、RJ・ハンプシャー(ハスクバーナ)を挟み、一番アウト側からまくったプラードが5位につけた。
序盤のポジション取りが小康状態を迎えると、トップスリーはJ・ローレンス、クーパー、ハンプシャーの順に定まる。やがてハンター・ローレンス(ホンダ)が追い付き、2~4位争いが接戦となったが、9秒以上の独走態勢だった弟には届かず、J・ローレンス、クーパー、H・ローレンス、ハンプシャーの順でフィニッシュした。
450クラスのモト2では、H・ローレンスがホールショットを決め、J・ローレンス、クーパー、ジャスティン・バーシア(ガスガス)が後に続いた。序盤はローレンス兄弟が接戦を繰り広げたが、ハーフウェイポイントを過ぎると間隔が開き出す。モトウィン(3位/1位)を目指すH・ローレンスと、総合優勝(1位/2位)で十分なJ・ローレンスの立場が、ペースの差に表れていた。
終盤になると、H・ローレンスがリードを10秒以上に広げてトップチェッカーへ。2位J・ローレンスを挟んで、3位にはスタート6位から浮上してきたハンプシャーが入賞した。前戦でチャンピオンシップを奪回したJ・ローレンスは、この最終戦で今季9勝目のオーバーオールを掌中に収めた。
Photo: MX Sports Pro Racing