第2戦　カリフォルニア州サクラメント

アウトドアシーズン開幕2戦の天気に、逆転現象が起きている。先週、南カリフォルニアのパラでは最高気温が華氏70度（摂氏21度）だったが、北カリフォルニアのサクラメントでは100度（38度）に達したのだ。湿度は低めな土地柄ではあるが、初夏にしては暑すぎる。日陰が全くないこのコースでの今大会は、スタミナ勝負になることが明らかだった。
　プレイリーシティSVRAは、アメリカ西海岸特有のハードパック路面で知られるコースだが、長年にわたるプロモトクロス開催を支えてきたのは、地元クラブによる献身的な土質改善に他ならない。硬質土に対しては、耕しながら籾殻やおが屑を混ぜる作業を行ってきたが、今年は昨年と同様に多量のサンドが投入された。
　早朝から気温が上昇する中、クオリファイングセッションが行われたが、最速タイムを記録したのは、450＝1分55秒914＝ジェット・ローレンス（ホンダ）、250＝1分56秒501＝ヘイドン・ディーガン（ヤマハ）だった。

　450クラスのモト1（30分＋2周）は、ジャスティン・クーパー（ヤマハ）のホールショットで始まった。背後にはアーロン・プレシンガー（KTM）、イーライ・トマック（ヤマハ）がつけており、オープニングラップ消化後には逆転。3周目にはプレシンガー、トマック、さらにスタート8位から上がってきたJ・ローレンスが、クーパーの前に出た。
　三つ巴になるかと思われたトップ争いだが、やがて縦に広がりプレシンガーが独走を続けた。ところが、残り10分を切る頃からトマックのスパートが始まる。デッドヒートの結末は、ラスト2周でプレシンガーをかわしたトマックの勝利となった。J・ローレンスは終始単独走行だったが、最終ラップで力尽きたプレシンガーに追い付きながら、3位でチェッカーを受けた。

　モト2は酷暑対策として5分短縮され、両クラスとも25分＋2周で実施された。ホールショットを決めたのはクーパー・ウェブ（ヤマハ）だったが、J・ローレンス、クーパー、ハンター・ローレンス（ホンダ）に先行される。ハーフウェイマークが出される頃には、トップグループも縦に開いてポジションが確定。J・ローレンスがクーパーを10秒差で下した。

　総合リザルトでは、優勝J・ローレンス（3位／1位）、2位プレシンガー（2位／3位）、3位クーパー（4位／2位）。ディフェンディングチャンピオンのチェイス・セクストン（KTM）が、開幕戦におけるクラッシュの影響で欠場する間に、J・ローレンスが台頭している。
Photo: MX Sports Pro Racing

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250クラスのモト1では、スタート直後からケイシー・コクラン（ガスガス）、チャンス・ハイマス（ホンダ）によるデッドヒートが展開された。ハイマスが前に出れば、コクランが抜き返す。だが、その背後に控えていたディーガンが2台をかわしてトップに立つと、7周目からは独走状態となった。
　期待の下田丈（ホンダ）は、スタート9位からポジションを挽回し、9周目には2位に浮上したが、ディーガンとの7秒差を詰めることができないままフィニッシュした。

　250クラスのモト2（25分＋2周）では、好スタートを切ったランス・コブシュ（ホンダ）が、2周目までトップを走った。ディーガンに抜かれた後も食い下がるコブシュに、観衆がヒートアップしたが、やがてペースが衰えて後続に飲み込まれた。ハーフウェイポイントを折り返すと、1周目5位から追い上げてきた下田が、リーバイ・キッチン（カワサキ）をかわして2位に浮上したが、ディーガンの独走には届かなかった。

　オーバーオールでは、ディーガンが完全優勝（1位／1位）、2位下田（2位／2位）、3位キッチン（3位／3位）。ポイントリーダーのディーガンに対し、下田は12点差のランキング2位につけている。
Photo: MX Sports Pro Racing

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