ロレッタ・リンズ・ランチで開催される、アマチュアモトクロス全米大会との日程調整により、3週間ぶりに再開されたAMAプロモトクロス。終盤の3連戦は、当地ユナディラ、バッズクリーク、そしてアイアンマンが舞台となる。タイトル争いは450、250の両クラスとも接戦のうちに大詰めを迎えたが、第11戦まで消化した後にはポストシーズンとして、SMXワールドチャンピオンシップが控えている。
ニューヨーク州の内陸部にあるユナディラは、最もヨーロピアンなコースの一つだ。セクションごとにグラビティキャビティ(重力の穴)などのニックネームが付けられているのは、古典的コースならではの趣向。いずれも自然の地形にちなんだものだが、かつてエレベーターシャフト(垂直抗)と呼ばれた急斜面も、ザ・ウォール(壁)と改名されて現存している。
以前は石混じりのハードパックとして恐れられることもあったが、近年は土質改善と掘り起こしの徹底により、深いワダチがユナディラの路面を構成する基本要素となっている。ワダチの中には、一度入ると出口まで車線変更できないほど長いものもあって、ライン選びが成否を分けるポイントになる。
クオリファイングセッションの結果は、450=2分12秒122=ジェット・ローレンス(ホンダ)、250=2分15秒262=リーバイ・キッチン(カワサキ)が最速だった。
450クラスのモト1(30分+2周)は、ヘイドン・ディーガン(ヤマハ)のホールショットで始まった。続いてハンター・ローレンス(ホンダ)、イーライ・トマック(KTM)、J・ローレンスがコントロールラインを通過。オープニングラップ中にH・ローレンスがリーダーになり、4周目には3位に浮上したJ・ローレンスが転倒によって後退した。
やがて、H・ローレンスに離されたセカンドグループに、スタート9位だったホルヘ・プラード(KTM)が接近し、2位まで浮上する。終盤になると、5位から挽回してきたJ・ローレンスが迫り、ラスト2周で2位の座が入れ替わった。しかし、単独リーダーには及ばず、H・ローレンス、J・ローレンス、プラードの順でチェッカーを受けた。
450クラスのモト2では、H・ローレンスがホールショットを決めた。その後ろにJ・ローレンス、プラード、コーネリアス・トーンデル(カワサキ)。そこにスタート7位だったディーガンが食い込む。5周目には、J・ローレンスとプラードがトップ2に浮上。3位に下がったH・ローレンスは、8周目にザ・ウォールの下り急斜面で転倒を喫し、再スタート後にマシン損傷もあってリタイアした。
レース後半になるとトップ争いに決着が付き、J・ローレンスがプラードを引き離してフィニッシュ。オーバーオールウィナー(2位/1位)のJ・ローレンスが、H・ローレンス(1位/39位)に替わって首位に返り咲いた。12点ビハインドから10点リードへの大逆転である。
Photo: MX Sports Pro Racing