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AMA 450SX
450SX トマック圧勝! ダンジーを3ポイントリード!
シリーズの終盤にまた一つ個性的なラウンドが復活した。4年ぶりにスーパークロスを迎えるソルトレイクシティ。天候不順にたたられることが多い点でシアトルと似ているが、ここライスエクルズ・スタジアムが難所と言われるのは、海抜1,400mという高地の気候が、マシンセッティングとライダーの体調に影響を及ぼしてきたからだ。
過去9回のスーパークロス開催歴には、屋外スタジアムでの最低記録として摂氏マイナス1度が残されている。雪やみぞれの中でレースが行われたこともあった。今年は直前の火曜と木曜に雨が降ったが、レース開催日には好天が巡ってきて、市街地から程近い山々が望めた。
コースレイアウトの特徴としては、ピッチの長辺を最大限に生かした長いストレートと、半径の大きなスイープターンを1コーナーに設定したことが挙げられる。今シーズンのフェニックスと共通点があるソルトレイクシティのデザインだが、ラップタイムを比較すると前者の1分フラットに対し、後者は45秒台がトップだったので、コースの規模としてはざっと75%と言えるだろう。
450SXクラスでは、前戦シアトルでランキング同点首位に並んだ、ライアン・ダンジー(KTM)とイーライ・トマック(カワサキ)の一挙手一投足が注目の的となった。メインレース(20分+1周)では、オープニングラップ中にトップに立ったダンジーに対し、トマックはスタートに失敗し、最後尾付近から追撃を開始した。
2位にはホールショットのジャスティン・ボーグル(スズキ)をかわして、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)が浮上したが、ダンジーはマージンを1秒、2秒、3秒と積み重ねていった。一方トマックは、最初の1周半で10位まで挽回。そこから先は争う相手のレベルも上がるので、1周につき1台のペースとなったが、着実にポジションアップを果たした。9周目に3位に浮上した段階では、ダンジー、アンダーソン、トマックが各々3.5秒ほどの等間隔だった。
13周目にはトマックがアンダーソンをかわして2位になり、ダンジーとの一騎打ちが始まる。フープスでのスピードに勝るトマックは、次のヘアピンコーナーでダンジーのイン側に飛び込む戦略で、何度か仕掛けては逃したが、19周目のアタックでトマックが前に出た。リーダーの座を射止めてもなお、トマックのペースは衰えを見せず、ダンジーに6秒差をつけて27周でチェッカーとなる熱戦を制した。
この結果、チャンピオン争いは単独首位トマックに対し、3点ビハインドのダンジーという構図になった。残るレースは、イーストラザフォード、ラスベガスの2戦のみである。
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AMA 450SXResult
順位 | ゼッケン | 選手名 | チーム | メーカー | タイム | |
1 | 3 | E・トマック | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 21:26.246 | |
2 | 1 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | +06.386 | |
3 | 21 | J・アンダーソン | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | +14.002 | |
4 | 25 | M・ムスキャン | Red Bull KTM | KTM | +18.026 | |
5 | 33 | J・グラント | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +20.430 | |
6 | 22 | C・リード | Monster Energy Yamaha | Yamaha | +22.263 |
AMA 450SXPoint
順位 | ゼッケン | 選手名 | チーム | メーカー | ポイント | |
1 | 3 | E・トマック | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 319 | |
2 | 1 | R・ダンジー | Red Bull KTM | KTM | 316 | |
3 | 25 | M・ムスキャン | Red Bull KTM | KTM | 270 | |
4 | 21 | J・アンダーソン | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | 228 | |
5 | 14 | C・シーリー | Team Honda HRC | Honda | 211 | |
6 | 4 | B・バゲット | Rocky Mountain ATV/MC | KTM | 190 |
※AMAスーパークロス第15戦/450SX第15戦/250SXウエスト第8戦