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450SX

雨の開幕戦を制しバーシアが6年ぶりの勝利!

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モンスターエナジーAMAスーパークロスが、今年もアナハイムのエンジェル・スタジアムで開幕した。昨シーズンは大改革が行われ、レース日程、フォーマット、ポイントスケールなどが変更された。今年は新たにアマチュアを対象とした「スーパークロス・フューチャーズ」を日曜日に併催し、8戦シリーズ化されることになった。これは従来のアリーナクロスに代わる登竜門的イベントで、下田丈(ホンダ)の参戦も予定されている。
今シーズンはステップアップするライダーが多く、アーロン・プレシンガー(ヤマハ)、ザック・オズボーン(ハスクバーナ)、ジョーイ・サバッチー(カワサキ)、ジャスティン・ヒル(スズキ)らが、250SXから450SXクラスに昇格した。それでも続々と参入してくるルーキーによって、250SXの水準は底上げされている。
これまでアナハイムのコースレイアウトは、開幕直後に発生しやすいクラッシュを未然に防ぐため、難易度が低めに設定される傾向だった。今年はジャンプの間隔やフープスの深さなど、ライダーのテクニックが試される要素が多く盛り込まれ、例年よりもトリッキーになった印象だった。
天気予報では夕方から雨と伝えられていたので、昼過ぎに始まったタイムドプラクティスでは、1本目から激しいアタックを敢行するライダーが多かった。接戦は2本目のセッションまで続き、450SXではブレイク・バゲット(KTM)が54秒346でトップ。250SXではアダム・シアンサルーロ(カワサキ)の53秒963が最速だった。
夕刻からの雨ですっかりウェットになった路面で、ナイトプログラムが始まる。両クラスの予選ヒート、ラストチャンスと消化して決勝を迎える頃には雨足が強くなった。ジャンプやフープスの形はそれほど崩れていなかったが、コーナーなどにはワダチができ、滑りやすい路面とともに全周が難所と化した。
450SXのメインレース(20分+1周)では、サイティングラップがキャンセルされた。スタート直後の1コーナーでは、クーパー・ウェブ(KTM)、サバッチーらが転倒を喫した。混乱をすり抜けてホールショットを取ったのは、ディーン・ウィルソン(ハスクバーナ)。その後ろにマルコム・スチュワート(ホンダ)、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)、ジャスティン・バーシア(ヤマハ)が続く。
序盤ウィルソンは、3秒強のリードを築いたが、中盤になるとスチュワート、バーシアが接近。12周目にはスチュワートの転倒によって、トップ争いはウィルソンvsバーシアの対決となる。15周目にはバーシアがウィルソンを攻略してトップに浮上。ウィルソンはスタート6位から追い上げてきたケン・ロクスン(ホンダ)にも先行された。
バーシアは終盤を冷静に走りきり、'13年のシアトル以来6年ぶりとなる勝利を収めた。2位にロクスン。3位にはスタート10位からポジションを挽回し、最終ラップにウィルソンを捉えたイーライ・トマック(カワサキ)が入賞した。


450クラスResult

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 51 J・バーシア Monster Energy Yamaha Yamaha 21:58.525 Dunlop ユーザー
2 94 K・ロクスン Team Honda HRC Honda +03.053 Dunlop ユーザー
3 3 E・トマック Monster Energy Kawasaki Kawasaki +04.890 Dunlop ユーザー
4 15 D・ウィルソン Privateer Husqvarna +09.948 Dunlop ユーザー
5 2 C・ウェブ Red Bull KTM KTM +17.107 Dunlop ユーザー
6 7 A・プレシンガー Monster Energy Yamaha Yamaha +24.833 Dunlop ユーザー

250SX

ニコルスが独走で初優勝をゲット!

250SXのメインレース(15分+1周)では、ホールショットのシェイン・マケラス(KTM)をかわしたコルト・ニコルス(ヤマハ)が、オープニングラップから前に出た。タイムアタックから予選ヒートまでトップで勝ち上がってきたシアンサルーロは、滑る路面にオーバーランを繰り返し12位と出遅れた。
雨でウェットコンディションになった路面の影響により、ラップタイムが1分を超えるまでにスローダウンしたが、ニコルスは着々とリードを広げる。2位のマケラスを1周1秒ずつ引き離し、早々と独走態勢を築いた。マケラスの後方には、RJ・ハンプシャー(ホンダ)、ディラン・フェランディス(ヤマハ)、ショーン・キャントレル(KTM)がつけていた。
レース後半になると、3位に浮上したフェランディスがマケラスをロックオン。一気に仕掛けたいところだったが、コンディションの悪化によって一進一退を繰り返す。やがて周遅れが出現するとマケラスがあわや転倒というミスをして、その隙を突いたフェランディスがラスト3周で2位に浮上。独走でキャリア初優勝を遂げたニコルスの16秒後にフェランディスが続き、ヤマハが1-2フィニッシュを達成した。


250SXResult

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 39 C・ニコルス Monster Energy Yamalube Star Yamaha 16:47.186
2 34 D・フェランディス Monster Energy Yamalube Star Yamaha +16.398
3 12 S・マケラス Troy Lee Designs Red Bull KTM +20.268
4 31 R・ハンプシャー Geico Honda Honda +42.339
5 92 A・シアンサルーロ Monster Energy Pro Circuit Kawasaki +48.964
6 61 G・マーチバンクス Monster Energy Pro Circuit Kawasaki +59.254

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