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450SX
450SX ロクスンvsウェブがサイドバイサイドフィニッシュ! 0.028秒差でウェブが勝者に!
ダラスとフォートワースの中間に位置するアーリントン市に、AT&Tスタジアムがある。2009年にカウボーイズ・スタジアムとしてオープンし、後にネーミングライツの行使によって呼称が変わった。世界最大のオーロラビジョン、10万人以上の収容能力を誇る巨大な施設は、近くの野球場も含めたスポーツコンプレックスの中核をなしている。
スーパークロス会場がオープンエアのテキサス・スタジアムだった頃は、ダラスと言えば超硬質土が有名だった。直射日光が降り注ぐため土の乾きが早く、コンクリートのような表面に「ブルーグルーブ」と呼ばれる、タイヤがこすれた跡が付くのが常だった。近年はリトラクタブル(開閉式)ルーフを持つAT&Tスタジアムに会場が移り、土質をコントロールしやすくなった。コース造成用の土は保管場所に置いて使い回すこともあるが、ダラスでは毎年新しい土が手配されている。今回は粘土質の赤土とサンドを混ぜ合わせた土で、良質のミディアム路面が実現した。
公式練習では早い段階から路面が削られ、随所にワダチができた。走行ラインが絞られてくるとギャップが集中し、トラクションの良さとは裏腹の難しさも増すことになった。ポールポジションを獲得したのは、450SX=クーパー・ウェブ(KTM)50秒012、250SX=オースティン・フォークナー(カワサキ)50秒149。各クラスのトップライダーは、ほとんど同等のタイムを記録したが、排気量差もあまりない予選結果となった。
450SXのメインレース(20分+1周)では、ホールショットのケン・ロクスン(ホンダ)をかわして、イーライ・トマック(カワサキ)がオープニングのリーダーとなった。この2台の後にはマービン・ムスキャン(KTM)、ジョーイ・サバッチー(カワサキ)、ブレイク・バゲット(KTM)、ジャスティン・ヒル(スズキ)が続く。
5周目にはロクスンがリーダーとなり、2位に下がったトマックが7周目に転倒。再スタート後、ペースが上がらないトマックは後方集団の中に埋もれていった。これでトップ争いはロクスンとムスキャンに絞り込まれたように見えたが、1周目を7位でクリアしたウェブが徐々にポジションを上げてくる。13周目にはバゲットを抜いて3位、19周目にはムスキャンを抜いて2位。この時点でトップとの差は約2秒、残り時間は5分+1周だった。
ウェブはフープスやリズムセクションで間隔を詰め、ラスト1周でトップのロクスンの真後ろに迫った。そして最終コーナーで並んだ両者は、サイドバイサイドでフィニッシュ。トランスポンダーは0.028秒差でウェブの逆転勝利を示した。この結果、ウェブが再度ポイントリーダーに返り咲いている。
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450SXResult
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム | |
1 | 2 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | 21:23.962 | |
2 | 94 K・ロクスン | Team Honda HRC | Honda | +00.028 | |
3 | 25 M・ムスキャン | Red Bull KTM | KTM | +10.784 | |
4 | 4 B・バゲット | Rocky Mountain ATV/MC | KTM | +15.401 | |
5 | 17J・サバッチー | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +18.360 | |
6 | 14 C・シーリー | Team Honda HRC | Honda | +23.241 |