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450SX
450SX バーシアが2年続けてキックオフウィナーに!
モンスターエナジーをシリーズスポンサーに冠する、AMAスーパークロス世界選手権が開幕した。近年は主催者によるドラスティックな改革が続き、フォーマットやポイントスケールなどが一新されてきたが、今年のスーパークロスはレースカレンダーに変化があった。第2戦が西海岸を離れたセントルイスで開催されることや、最終戦会場が過去23年間不動だったラスベガスからソルトレイクシティに改められたこと…さらにシーズンオフの目玉レースであるモンスターエナジーカップが、ラスベガスからカーソン(ロサンジェルス近郊)に会場を移すと発表されたことも、少々驚きをもって受け止められている。
エンジェル・スタジアムのラウンジで行われた記者会見の主役は、今季限りでの引退を表明したチャド・リード(ホンダ)だった。アナハイムにおける歴代最多勝リストには、8勝を記録したライダーが4人並んでいる。ジェレミー・マクグラス、リッキー・カーマイケル、ジェイムズ・スチュワート、そしてリード…。会見中に当地での思い出について問われ、感極まったリードが涙を浮かべる瞬間もあった。
昨年の開幕戦は雨中のレースとなったが、今年は快晴の恩恵でドライコンディションが実現した。従来のコースデザインは、初戦のみ比較的イージーに設定し、第2戦以降徐々に難易度を上げるのが常だった。ところが昨年からはコンセプトが一変し、開幕戦でありながら厳しいレイアウトが採用されている。その傾向は今年も受け継がれ、ジャンプが連なるリズムセクションやフープスの数と長さに難しさが表れていた。
日中に行われたタイムクオリファイでは、アダム・シアンサルーロ(カワサキ)が56秒169で450SXのトップ。250SXではディフェンディングチャンピオン、ディラン・フェランディス(ヤマハ)の56秒765が最速だった。シーズンオフの負傷により、開幕戦に間に合わなかったライダーもいたが、中でもマービン・ムスキャン(KTM)、ジョーイ・サバッチー(スズキ)らの不在が戦況に与える影響は計り知れない。
450SXのメインレース(20分+1周)では、ビンス・フリージー(ホンダ)がホールショットを取ったが、1周目にジャスティン・バーシア(ヤマハ)が前に出た。後続に飲み込まれるフリージーと入れ替わり、ジャスティン・ブレイトン(ホンダ)、シアンサルーロがバーシアを追う。バーシアは3秒弱のリードを保ちながら快走していたが、8周目にコースアウトしてトップの座を譲ってしまった。
リーダーとなったシアンサルーロは、バーシアに対して2~3秒のマージンをつけレース中盤を支配していた。ところが15周目にあわや転倒というミスを喫し、この間にバーシアが再びトップに躍り出た。3位争いはブレイトン、クーパー・ウェブ(KTM)、ケン・ロクスン(ホンダ)、ブレイク・バゲット(KTM)で接戦となっていたが、ウェブとバゲットが抜け出す。20分を経過する頃には独走を固めていたバーシアが、そのまま逃げ切り優勝。昨年の開幕戦に続き、2年連続勝利を記録した。
450SXResult
順位 | 選手名 | チーム | マシン | タイム | |
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1位 | 51 J・バーシア | Monster Energy Yamaha | Yamaha | 21:54.204 | |
2位 | 9 A・シアンサルーロ | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | +05.646 | |
3位 | 1 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +12.693 | |
4位 | 4 B・バゲット | Rocky Mountain ATV/MC | KTM | +14.216 | |
5位 | 21 J・アンダーソン | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | +18.187 | |
6位 | 94 K・ロクスン | Team Honda HRC | Honda | +22.127 |