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450SX
450SX デイトナ50周年の勝者トマックが単独首位に!
発祥から50年目を迎えたデイトナ・スーパークロスが、聖地スピードウェイで開催された。誕生した当初は現在のようなシリーズがなく、1971年トランズAMA、1972~73年AMAナショナルの一部として扱われた。1974年からAMAスーパークロスとして47回実施されてきたデイトナ大会だが、今回は50年目のアニバーサリーを祝福する趣向が随所に凝らされていた。
トライオーバル型スピードウェイの本コースとピットレーンの間にあるグリーンに、デイトナ独特のコースが造成される。設計者はこの名誉ある大会で最多勝記録5勝を保持している、リッキー・カーマイケル(カワサキ/ホンダ/スズキ)だ。今年のレイアウトでユニークなのは、スタート直後に360度ターンを設けたこと。弓形の土地をフルに活用し、直線を長めに配した今年のレイアウトは、1周に1分10秒以上を要すハイスピードコースとなっている。
かつては全周ギャップだらけのサンドで、しかも炎天下で行われるタイムスケジュールだったため、ライダーにもマシンにも耐久性が求められるコースだった。近年ではデイトナ元来の芝生と黒いサンドに加え、白いサンドや赤土の搬入量が増えたこともあり、セクションごとに路面の特性が変化する演出となっている。
日中に行われたクオリファイの最速タイムは、イーライ・トマック(カワサキ)450SX=1分09秒357、ジェレミー・マーティン(ホンダ)250SX=1分10秒738。2戦連続でポールポジションを獲得したトマックは、過去デイトナで3勝を挙げている実績もあって、今大会の下馬評では最有力とされていた。
450SXのメインレース(20分+1周)では、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)が先頭で360度ターンを立ち上がった。しかし直後につけたケン・ロクスン(ホンダ)が、オープニングラップからアタックを開始、トップに立つとリードを広げた。2位に下がったアンダーソンの後ろには、アーロン・プレシンガー(ヤマハ)、ジャスティン・バーシア(ヤマハ)、クーパー・ウェブ(KTM)が控え、6位にトマックがつけていた。
序盤早々に独走態勢を固めたロクスンとは対照的に、セカンドグループでは接戦が繰り広げられる。この中を勝ち上がってきたのがウェブで、6周目には2位を確保。やがて3位にはトマックが浮上し、ウェブに替わって2位となった。トップのロクスンは、中盤までに6~7秒のアドバンテージを手にしていたが、トマックの猛追撃を受けて2台が急接近。15周目にロクスンのコーナリングが乱れた隙に、トマックが先行。僅差で逃げ切ったトマックが、今シーズン5勝目を挙げて単独首位に立った。
デイトナのウィナーズリストに新たな1行を書き加えたトマック(4勝/現役)は、ジェフ・スタントン(4勝/引退)、ライアン・ビロポート(4勝/引退)と並び、カーマイケル(5勝/引退)の最多勝記録に向け、大きく前進した。
450SXResult
順位 | 選手名 | チーム | マシン | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 3 E・トマック | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 21:59.174 | |
2位 | 94 K・ロクスン | Team Honda HRC | Honda | +00.707 | |
3位 | 1 C・ウェブ | Red Bull KTM | KTM | +10.590 | |
4位 | 21 J・アンダーソン | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | +11.205 | |
5位 | 51 J・バーシア | Monster Energy Yamaha | Yamaha | +32.436 | |
6位 | 7 A・プレシンガー | Monster Energy Yamaha | Yamaha | +34.412 |