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450SX
450SX トマックがトリプルクラウンの勝者に!
アーリントンにあるAT&Tスタジアムは、ダラス・カウボーイズの本拠地。最新式リトラクタブルルーフは、2008年までスーパークロス会場として使用されたテキサス・スタジアムの天窓付き屋根に対するオマージュだが、こちらは随時開閉できることが利点となっている。コース造成の観点からすると、土の湿度管理が容易になったことで、ダラス名物のブルーグルーブ(タイヤ痕)が付く超硬質路面は過去のものとなった。さらに近年は粘土に砂をミックスさせた土を用いることで、比較的グリップが良好な路面が特徴となっている。
'18年から導入されているトリプルクラウンフォーマットが、今年も3大会(第4戦、第8戦、第16戦)に限って適用されている。決勝(450SX=12分+1周、250SX=10分+1周)が3レースずつ行われ、総合リザルトに対しポイントが付与されるこの方式では、ハイアベレージなリザルトを揃える一貫性が求められる。また、通常のフォーマットでは、クオリファイ40位→予選ヒート9位×2+ラストチャンス4位→決勝だが、トリプルクラウンではクオリファイ18位+ラストチャンス4位→決勝×3レースとなるため、タイムアタックが重視される。駆け引きは日中のプラクティスから始まっているのだ。
10分間のクオリファイセッションが2回行われた結果、ポールポジションを得たのは、ジャスティン・ヒル(ホンダ)450SX=45秒958、シェイン・マケラス(ヤマハ)250SX=45秒406。開幕から7戦連続でトップを維持していたアダム・シアンサルーロ(カワサキ)は、クオリファイ中の負傷で脱落した。今大会のコースレイアウトは、当初の設計図にあったジャンプが省略されるなど小変更があり、結果的にラップタイムが短めなコースになったようだ。
450SXのメインレース1(12分+1周)では、先行するクーパー・ウェブ(KTM)をかわしたケン・ロクスン(ホンダ)が、オープニングラップでトップに立った。ロクスンは徐々にリードを広げながらレースを掌握。ウェブ、ジェイソン・アンダーソン(ハスクバーナ)を従えて、ロクスンがトップチェッカーを受けた。
メインレース2では、ブレイク・バゲット(KTM)がホールショットを取ったが、1周目にイーライ・トマック(カワサキ)がトップへ。レース1で1~2位だったロクスンとウェブは、スタート10位付近と出遅れた。トマックの独走態勢が固まる一方で、セカンドグループの混戦が激化。バゲットはアンダーソン、ヒルに抜かれた後、転倒により脱落。終盤はトマック、アンダーソン、ヒルがトップ3を占めたが、4位にいたウェブがラスト2周で転倒リタイア。勝利はトマックのものとなった。
メインレース3では、ザック・オズボーン(ハスクバーナ)がホールショット。その後ろにバゲット、アンダーソンがつけたが、スタート4位のロクスン、6位のトマックによるプッシュが始まる。バケットの後退とともに、オズボーン、アンダーソン、ロクスン、トマックの4台が僅差のトップ争いを展開。8周目にはアンダーソンがリーダーとなったが、13周目にはトマックが首位に躍り出た。このまま逃げ切ったトマックが、3レース総合結果(5位/1位/1位)により優勝。2位ロクスン(1位/7位/2位)、3位アンダーソン(3位/2位/5位)を従えてポディアムに立った。
450SXResult
順位 | 選手名 | チーム | マシン | タイム | |
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1位 | 3 E・トマック | Monster Energy Kawasaki | Kawasaki | 5/1/1 | |
2位 | 94 K・ロクスン | Team Honda HRC | Honda | 1/7/2 | |
3位 | 21 J・アンダーソン | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | 3/2/5 | |
4位 | 51 J・バーシア | Monster Energy Yamaha | Yamaha | 4/5/4 | |
5位 | 16 Z・オズボーン | Rockstar Energy Husqvarna | Husqvarna | 7/4/3 | |
6位 | 46 J・ヒル | Smartop Motoconcepts | Honda | 6/3/8 |